とね日記

理数系ネタ、パソコン、フランス語の話が中心。
量子テレポーテーションや超弦理論の理解を目指して勉強を続けています!

増補改訂版 語りかける中学数学: 高橋一雄

2015年03月28日 17時18分50秒 | 理科復活プロジェクト
増補改訂版 語りかける中学数学:高橋一雄」(Kindle版
語りかける中学数学 問題集:高橋一雄」(Kindle版

内容紹介:参考書
「いっしょに悩む、いっしょにわかる」
2005年の発売以来、数学を学びなおしたい方や現役の中学生、そのお父さん・お母さんなど、多くの方から熱烈に支持されてきた『語りかける中学数学』が、新指導要領に対応した増補改訂版として新たに生まれ変わりました。新原稿を追加し、既存の原稿もさらにブラッシュアップ。832ページのフルボリュームで、全ての方のニーズに応える内容に仕上がりました。数学の基本がこの一冊に詰まっています! 2012年刊行、832ページ。

内容紹介:問題集
話題のロングセラー『語りかける中学数学』の問題集版の登場です。『語りかける中学数学』はどんなに苦手な方でもスッキリ理解できる徹底解説が大好評でしたが、この問題集も解答までのプロセスをできる限り丁寧に解説していきます。また著者が中学数学の基礎固めに必要と考える問題をすべて掲載し、細かな項目分けをしているので、苦手箇所をピンポイントで克服できます。学習者を置き去りしにない解説が魅力の中学数学問題集の決定版です。 2010年刊行、1023ページ。

著者について
高橋一雄(たかはしかずお)
東京学芸大卒、教育学部情報環境科学課程/自然環境科学専攻・生命科学専修予備校を経て、現在、川口イングリッシュ・アカデミーにて数学担当。著書に『語りかける中学数学』『語りかける中学数学・問題集』『語りかける高校数学・数1編』(ベレ出版)『もう一度高校数学』(日本実業出版社)『つまずき克服!数学学習法』(筑摩書房)など。


姪がこの春、中学生になるので数学の参考書をプレゼントした。

この子は勉強好きで公文式の算数も自分からすすんでやるタイプ。中学の数学もたぶん大丈夫だとは思うのだが、どのような先生に教えてもらうことになるかが数学好きと数学嫌いを分けることになるのは今も昔も変わらない。

高校生用の参考書は日頃から書店でチェックしているのでかろうじて僕の守備範囲だ。しかし中学生用の参考書はさすがに見ていなかった。取り急ぎ地元の書店ですべて立ち読みして、この2冊に決めたというわけだ。

この本の良い点は「自習しやすい」ということ。生徒がどこでつまづくか、どのようなところを難しいと感じるかという視点に立って書かれている。前に紹介した「数学の教科書が言ったこと、言わなかったこと:南みや子」と共通する精神が色濃く反映された参考書である。

「自習しやすい」というのは重要なポイントだ。何かの理由でしばらく学校を休まなくなってしまったとき、授業に追いつくのは生徒にとって大変なことだからだ。

授業についていけなく理由はこれ以外にもいろいろ考えられるが、数学の場合ある日とつぜん先生の言っていることがわからなくなるものである。少しわかるとかだいたいわかるというのではなく、全くわからなくなってしまうのだ。

そのような状態で授業を受け続けるのは苦痛以外の何物でもない。学校嫌いになる種のひとつがここにある。逆に授業がわかれば学校へ行くのが楽しくなるものだ。(もちろん授業以外に楽しいことはたくさんある。)

本書を選んだ理由の中に、そのようなセーフティネット的な気持もあった。本書は中学数学を学びなおそうという社会人にとっても良い本だと思う。


目次や立ち読みページ、本の紹介などは出版社の書籍紹介ページで確認していただきたい。

増補改訂版 語りかける中学数学(ベレ出版)
http://www.beret.co.jp/books/detail/459

語りかける中学数学 問題集(ベレ出版)
http://www.beret.co.jp/books/detail/356


また著者の高橋先生はこの参考書の内容をベースに、ネット上で学べる有料のオンライン講座を開講している。

インターネットカルチャーセンター ビュールタウス
http://www.asunaro-online.com/polyglot/index.html


中学の数学って何を学ぶんだっけ?という方は、次のようなサイトをご覧になるとよい。

中学校数学学習サイト
http://math.005net.com/

中学数学の基本問題
http://www.geisya.or.jp/~mwm48961/math/index_m.htm


この参考書と問題集は僕のイチオシだ。身近に中学生がいたらぜひ勧めてほしい。

増補改訂版 語りかける中学数学:高橋一雄」(Kindle版
語りかける中学数学 問題集:高橋一雄」(Kindle版

 


この「語りかける~」シリーズには高校数学用の本もある。: Amazonで検索する


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13 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
数学の基礎について (Harumi Teranishi)
2015-03-29 20:37:42
アクチュアリーの資格を取得したいのですが、確率・統計について一から学ぶには大変良さそうですね。
Re: 数学の基礎について (とね)
2015-03-29 21:34:39
Harumi Teranishiさま

コメントありがとうございます。
はい、確率・統計はこの参考書、問題集のどちらにも含まれているので一から学ぶのに適しています。

あと、確率・統計だけ学ぶということでしたら、次のような本がお勧めです。

悩めるみんなの統計学入門:中西達夫
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/da51039e6f55f5d55bdd7b700f761584

統計のはなし:大村平
http://astore.amazon.co.jp/tonejiten-22/detail/4817180102

統計解析のはなし:大村平
http://astore.amazon.co.jp/tonejiten-22/detail/4817180285

統計解析がわかる:涌井 貞美, 涌井 良幸
http://astore.amazon.co.jp/tonejiten-22/detail/4774142700

多変量解析がわかる
http://astore.amazon.co.jp/tonejiten-22/detail/4774146390


僕の友人もアクチュアリーに挑戦している人がいます。対策本を次のページにまとめておきました。(3ページあります。)

アクチュアリー対策本
http://astore.amazon.co.jp/tonejiten-22?_encoding=UTF8&node=31
Re: 数学の基礎について (とね)
2015-03-29 21:47:24
Harumi Teranishiさま

あと、こちらもご活用ください。

無料で学べる統計学入門サイトのリンク集
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/bbc07d148199e963ac8a7ec60de2e7e1
Unknown (大学院生)
2015-03-30 08:00:10
とね様

はじめまして。私はとね様と同じく超弦理論を理解することを志し、日々奮闘している工学研究科の大学院生です。

本日はとね様に2つのことを質問したくコメントさせていただきました。その質問は

① 専門書1冊を読むのにどのくらい時間をかかっているのか?

② 専門書を読む際にどのような読み方をしているのか(たとえば、流し読みや数式の証明も含めて細かいところまでしっかりと読んでいるなど)

の2点です。

なぜ、このような質問させていただいたかを申しますと、1冊の専門書を読むのに2~3か月と、時間がかかりすぎること、そして、2~3か月かけて読み終えた専門書の理解度が2割にも満たないことが現状の問題点としてあげられるからです。

とね様はすでに何百冊という本のレビュー書いておられますから、1冊の専門書を読むのにかかる時間は相当短いのではと推察されます。また、2012年12月6日の記事で専門書の理解は7割程度と答えておられます。

専門書の読み方になにかコツみたいものがございましたら、何卒ご教授いただければ幸いでございます。
大学院生さま (とね)
2015-03-30 20:23:15
大学院生さま

ご質問いただきありがとうございます。

①については、本の分量や難易度によってかなり違います。

2013年12月6日の「200冊の理数系書籍を読んで得られたこと」という記事に対して、読者の「あさぴー」さまから同じような質問を受けて、回答しておりますので参考にしてください。
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/1b92c958e54960246be16b564c6b8c8e


なお、それぞれの本を読んでレビュー記事を書いた後は、すぐ次の本にとりかかっていますので、記事を書いた日付の間隔と本の難易度やページ数を確認してみてください。

②についてですが流し読みではありません。音読するくらいのスピードで集中しながら文章と数式をすべて読んでいます。

その本の理解度が3割を下回るようならば、読むのをあきらめて次の本にとりかかっています。

もし、ご専門に研究するということを目指していらっしゃるのなら、数式導出を手を使って計算しなければなりません。

コツというのは特にありませんが、これだけの冊数を読むと慣れてくるものです。
ありがとうございます (大学院生)
2015-03-30 20:52:46
早速返信していただきありがとうございます。

私は勉強するときにはその方法自体も意識しながら
行うようにしていますが、その上で大変参考になるこ
とを教えていただきました。

そして、理屈云々ではなく慣れも必要であることを改
めて認識いたしました。

少し心が折れそうになっていましたが、これからも続
けていけそうです。

本当にありがとうございました。
Re: ありがとうございます (とね)
2015-03-30 21:04:55
大学院生さま

どういたしまして。「超弦理論への道」が趣味であるのなら、続けるのも辞めるのも自由ですから、心が折れるという心配は無用ですよ。マイペースがいちばんです。(僕にくらべてお若いのですから、人生の残り時間はたくさんありますし。)

ちなみに3月22日に「数学の言葉で世界を見たら」を読み終えてから、アシュクロフト&マーミンの「固体物理の基礎」の1巻目を読み始め、現在130ページ目あたりを読み進んでいます。

明日の夜は朝日カルチャーセンターで大栗博司先生の講座を受けてくる予定です。
読み方 (hirota)
2015-03-31 13:18:34
色々な読み方は試してるのかな?
後ろから読む、辞書のように引く、複数平行して読む…など。
Re: 読み方 (とね)
2015-04-01 13:19:09
hirotaさん

後ろから読んだり、辞書のように引くような読み方はしていませんね。
複数平行して読むのはときどきしていますよ。
辞書のようにして読むのは理化学辞典や数学入門辞典くらいですね。
後ろから (hirota)
2015-04-02 16:17:26
辞書のように引く読み方は、知りたい概念や結果があった場合に…まず目標を読み、その中で分からない事があれば、それを引き…その中で分からない事があれば…という具合必要な所だけ読む方法ですが、定義を即座に把握できるくらいの基礎があれば効率的です。
特定の目標がない場合に後ろから読み始めて同じ事をやるのが「後ろから読み」です。
どちらも著者の意図は丸っきり無視する事になりますが大学生なら身につけておくべき方法でしょう。

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