とね日記

理数系ネタ、パソコン、フランス語の話が中心。
量子テレポーテーションや超弦理論の理解を目指して勉強を続けています!

第60回 神田古本まつり、第29回 神保町ブックフェスティバル

2019年10月26日 15時56分20秒 | 日記

昨日から神保町で神田古本まつりが開催されている。さっそく行ってきたので何を買ってきたか記録として残しておこう。(初日は大雨で行く人はほとんどいなかった。2日目から天気が回復したので賑わっていた。)


第60回 東京名物神田古本まつり 2019年10月25日(金)~11月4日(月・祝)
http://jimbou.info/news/furuhon_fes_index.html

同じ地域で「神保町ブックフェスティバル」も開催される。出版社ごと出店の路上のワゴンセールと露店で賑うイベントだ。古本まつりと両方楽しむのだったらこの土日に行くべきだろう。

第29回 神保町ブックフェスティバル 2019年10月26日(土)、27日(日)
http://jimbou.info/news/book_fes.html


特価販売されているのは道路側の棚と店の前のワゴンだ。店内は通常価格での販売である。最新情報は明倫館書店さんのブログに掲載されている写真でご確認いただきたい。

理工系古書専門店 明倫館書店ブログ
http://blog.livedoor.jp/meirinkanshoten/

今日のところはこのような感じで売られている。(連投ツイート

道路側の棚:

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店の前のワゴン:

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消費税増税前から本の買い控えをしていた。読みたい本は「積読候補リスト」なるテキスト・ファイルに入力している。読む時間がないのに本を買うことを昨今は「徳を積む」と言うそうだ。しかし、古本まつりは別である。レア本、絶版本の格安販売を見逃すわけにはいかない。

今日はとりあえず、次の4冊を購入。



熱力学―平衡状態と不可逆過程の熱物理学入門 (上) : キャレン
熱力学―平衡状態と不可逆過程の熱物理学入門 (下) : キャレン

上巻は道路側の棚で800円、下巻は店の前のワゴンで1200円だった。本書刊行後に「熱力学および統計物理入門〈上〉〈下〉」が出ているのを知っていたが、それを承知で購入。

内容:
従来の教科書は熱力学の歴史的発展にとらわれすぎ、かえって熱力学を煩雑なものにしていた。本書はその欠点を除き熱力学を使いこなし易い形に定式化した最初の教科書である。そのため熱力学の本質に直ちにふれることができるとともに、実際にもすぐ応用でき、知識を整理するうえでも最も適した本である。その明快にして完結な論理構成は他に類をみない。また、微積分学の基礎的な知識のみで十分理解できるので、初めて熱力学を学ぶ人にとっても格好の教科書である。下巻前半では、上巻で明快に定式化された熱力学の一般原理を駆使して、化学反応、弾性固体、電磁性体の熱力学が述べられる。後半では、ゆらぎや不可逆過程の熱力学が定式化され、熱電気効果、熱磁気効果が考察される。いずれの説明も、簡潔で極めてわかり易く、平衡状態、不可逆過程の熱力学を習得し、応用を志す初学者から専門家まですべての人にとって最適の書である。また、巻末付録の気体、液体、固体の性質やサイクルなどの丁寧な解説は、本書を充実したものにしている。(原書検索




量子統計力学(1967年): 伏見康治」(復刊本
カオス的世界像―非定形の理論から複雑系の科学へ: イアン・スチュアート」(原書検索)(紹介記事

「量子統計力学(1967年)」は店内で1500の箱付きのものを買った。道路側の棚には800円で箱なし、書き込みありのが売られていた。「カオス的世界像」は道路側の棚から1000円で買った。

内容:
量子統計力学(1967年): 伏見康治
全編を5章にわけ量子力学を基礎にした統計力学いわゆる量子統計力学について詳述した好解説書。『量子統計力学』として1967年に初版発行後,以来,長年にわたり多数の読者にご愛読いただいてまいりました。(復刊本の目次と詳細

内容:
カオス的世界像―非定形の理論から複雑系の科学へ: イアン・スチュアート
神はサイコロ遊びをするか?現代科学が抱える難問の核心にあるカオスの正体に迫る。近年広い分野で興味を持たれているカオスに関連した自然現象を、ほとんど数式を用いずにわかりやすく説明し、豊富な例え話とともに複雑な理論へ導いていく。1992年刊のものに新たに4章を加えた増補新版。原書は2020年6月に新版が刊行されるようだ。(原書検索

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2019年10月30日に追記:

さらに2冊購入。この日の販売状況はこの連投ツイートで確認できるようにしておいた。



複雑系入門―知のフロンティアへの冒険: 井庭崇、福原義久
天体の位置計算 増補版: 長沢工

「複雑系入門」は道路側の本棚で400円。「天体の位置計算」はすでに持っているが自炊して原本がないため店内で1700円で購入。10月28日に逝去された著者の長沢工先生(ウィキペディア)の追悼の意味を込めて購入した。(このツイートを参照)

内容紹介:
複雑系入門―知のフロンティアへの冒険: 井庭崇、福原義久
『複雑系』科学で行われていることの面白さを少しでも多くの人と共有したい。それが本書の目的である。
現在、書店に行けば『複雑系』に関する紹介書が多く出版されている。そのような状況の中で、あえて本書を書く必要があると感じたのには二つの理由がある。まず一つめの理由は、てごろなレベルの入門書がないということである。現在出版されているものは大きく分けて紹介書・啓蒙書か、あるいは専門書のどちらかの類である。しかも紹介書から専門書への距離が遠すぎ、ちょうど中間が抜け落ちている。もう一つの理由は、人工生命から経済学までの広い分野を取り扱う入門書が重要であるにもかかわらず、ふつうその実現が難しいということである。なぜなら、現在『複雑系』に取り組んでいる研究者は既に特化した研究領域をもっており、専門外の発言には慎重にならざるを得ないからである。
本書は『複雑系』の初心者から中級者までを対象とし、概念の紹介から具体的な手法までを取り上げる。また『複雑系』に関する包括的な標準入門書とするために、なるべく多くの幅広い議論を盛り込んだ。目的に応じた文献の紹介も行い、『複雑系』の勉強・研究のファースト・ポインタとして独学にも教材にも活用できるように心がけた。しかし、是非本書で終ることなく次のステップへと進んでほしい。本書を入門のきっかけとして、読者が専門書や実際の論文へと進んでくれるならば著者としてこれ以上の喜びはない。
本書は1997年春に慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスにおいて行った「複雑系勉強会」での講義に基づいている。計9回行ったこの自主的な勉強会には、コンピュータ・サイエンス、認知科学、経済、政治、建築、言語、アートなど幅広い興味をもった学生約50人が参加した。さらに、その後行ったいくつかの研究会や研究所、サークル等での講義をふまえて本書は書かれている。
本書は特に若い人たちに読んでもらいたいと思う。かつて科学史家のトーマス・クーンは、科学革命を起こす変革者について繰り返し次のようなことを述べている。「変革者はふつう非常に若いか、危機に陥っている分野に新しく登場した新人であって、古いパラダイムで決定される世界観やルールの中に他の人たちほど深く埋没されていない。」(『科学革命の構造』, トーマス・クーン, みすず書房, 1971)事実、日本において『複雑系』研究が立ち上がった十数年前から京都大学で行われてきたワークショップでも、20代や30代の若い研究者たちによって熱気ある議論が行われてきている。もちろんただ年齢が若ければいいというわけではなく、むしろ意欲的な姿勢やフレッシュな発想という意味で「若い」ことが求められているのである。
本書を通じて、読者は受け身で終ることなく積極的に最先端の議論に参加してほしいと思う。その意味でも、本書は完成したものというよりはむしろ入口といってよい。この未完成の地図を片手に、ともに歩んでいきたいものである。
さあ、知的冒険の旅へ出発しよう!

内容紹介:
天体の位置計算 増補版: 長沢工
位置計算に関してはバイブル的な本。プログラム電卓、パソコンなどの普及によって、今まで専門家のものとされていた「位置天文学」が、身近なものとなった。本書の構成・指示にしたがって、恒星や、太陽・月・惑星等の位置を自らの手で計算し、その基礎理論を理解することにより、自分のための“観測年表”を作ることも可能になる。

解説ページ1: http://www.chijinshokan.co.jp/Books/ISBN4-8052-0225-4.htm
解説ページ2: http://seppina.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/post-c15b.html

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2019年11月2日に追記:

さらに1冊購入。この日の販売状況はこの連投ツイートで確認できるようにしておいた。

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天體力學(1980年): 荒木俊馬

店内の棚から8000円で購入。すでに持っているのだが、本に挟まっていた正誤表がどうしても欲しかったので購入。希少本だから本は複数持っていても問題はない。

内容紹介:
荒木俊馬(あらき としま):ウィキペディア
1897年3月20日 - 1978年7月10日。日本の天文学者、物理学者。専門は天体物理学、理論物理学、宇宙論。学位は理学博士(京都大学・1929年)。京都大学名誉教授、京都産業大学初代総長。熊本県出身。

荒木先生や『天體力學(1980年)』については、以下のページをお読みいただきたい。

現代天文學事典 四訂新版(1971年): 荒木俊馬
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/1f97d5eab68aec02d1c176ee00392c5d

『現代天文学事典』誕生秘話 の最終ページ(13ページ目)
https://www.domenavi.com/ippin/2014/08_13.html

学祖 荒木俊馬先生と建学の心を訪ねて(京都産業大学)
http://www.kyoto-su.ac.jp/about/enkaku/kenkokoro.html

天文教育普及研究会発行「天文教育」2002 年 11 月号所載
海王星はどこか?
http://www.sci-museum.kita.osaka.jp/~kato/6astron/uranus2002.pdf

海王星はどこか?
加藤賢一 (大阪市立科学館)
https://tenkyo.net/kaiho/pdf/2002_11/2002-11-11katou.pdf

『天體力學(1980年)』の正誤表を公開しておく。

 
拡大: 1ページ目 2ページ目


関連記事:

第59回 神田古本まつり、第28回 神保町ブックフェスティバル
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/be97758d6c84b8e16ff2d3efd883f025

第58回 神田古本まつり、第27回 神保町ブックフェスティバル
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/4be923929c44b1928997b42eebd41c47

第57回 神田古本まつり、第26回 神保町ブックフェスティバル
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/c168df7016fa0a22b023894f4f6a725a

第56回 神田古本まつり
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/e6f8747520c13a604be12dc5c9fdfd2c

第25回 神保町ブックフェスティバル
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/2d423e662d49ff313acec5c991b6399e

第51回 神田古本まつり
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/c8b3a07e28fd98a1f3f7feb852e1d2b1


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