ちょいボケじじいの旅・酒・エーとそれとね

毎晩酒を愛で古き日本と温泉を愛す、少し物忘れも出始めた爺が、旅日記やコレクション自慢などと、時々の興味のままを綴る。

8月前半の軽井沢植物園観察会 後半

2013-08-09 16:24:37 | 信州日記

 こちらがアサマキスゲと呼ばれる方で、ユウスゲとの違いは花までの高さが2mほどそれ以上と高いことと、葉もやや幅があるということだが、花自体は全く変わらない。ユウスゲは榛名方面にも見られるが、こちらはこの浅間地方特有ということでニッコウキスゲに対してアサマキスゲと名付けられ、以前には軽井沢各地に自生していたという。

 確か美智子妃がかなり昔に、この黄色の花が見られなくなってと寂しいという話をされたというニュースがあったと記憶する。園内には皇太子殿下御下賜のアサマキスゲの標識がある一郭(冒頭写真はこのあとにフジバカマの苗を貰いに行った時に写したもの)にも咲いていて、日付が昭和57年8月とあったから今上陛下が皇太子時代ということで、美智子妃のお話に繋がりますね。この春には実生で増やした株をここで配布したということだが、僕は来られなかった。

                                 アサマキスゲ

 1株だけあったこの背の高くなったものは樹じゃなくて草本のアカザという植物、この茎は軽くても丈夫で杖にするという話に、それは全国行脚のお話の黄門様の杖だと思わず声をあげてしまった。

                                 アカザ

 今は下向きの花が咲き始めというレンゲショウマが斜面いっぱいに繁茂している。以前は平場に植えていたが、皆さんが寝そべって花の写真を撮っているのを見て、下から撮り易いようにと斜面に植え替えたんだって。これからが見頃になるね。

                                 レンゲショウマ

 こちらはクサギという樹でさきほどのコクサギと名前が似るがクマツヅラ科で全く別種、しかしこの樹には今ちょうど花が咲いていて強い芳香があって、天気が良ければカラスアゲハが集まってきて、花と蝶という写真を撮るのに絶好と言う。

                        中央奥の樹がクサギ

 クサギ近くにあったオオバアサガラという樹、花のようではあるが何か萎れたものがぶら下がっているので聞いてみたら、もう花が終わって実になっていく手前だそうで、花は白い房状でキレイだという。

                                 大きいのがオオバアサガラ

 途中で道の方に伸びて花を咲かせていたものだから名前と多少の説明が、ヒヨドリバナだそうで、フジバカマの仲間で湿った場所にはサワヒヨドリという種類も見られるとか。この白い花は山荘近くでも見たことがある。

                                 ヒヨドリバナ

 これは軽井沢では今が盛りのヤマユリ、ユリの仲間でも花が大きくて見事、それだけでなく食用にするユリネとしても一番美味しいんだそうだ。人間が美味しいということはイノシシも美味しいらしく、この植物園でも過去に大きく食い荒らされたことがあるという。その後に植物園を取り囲む柵を設けてもらってからは被害は無くなったと、でもここまでイノシシが出てくるなんてビックリ。                       

                        ヤマユリ

 青い花はソバナで、ツリガネニンジンも仲間だが葉の付き方と花の形がやや違って、花では後者は名前通りにツリガネ型だがソバナは理科実験のロート形に下に広がっている。山奥で見かけるのはソバナのほうだそうだ。

                        手前の細い茎がソバナ

 オニノヤガラというランの仲間の実が、何本か長く伸びて茶色になった茎に出来ている。根には芋のようなものがあって繁殖しやすそうに見えるのだが、毎年この辺りだけに出て来るだけで、地中の菌類との共生があるらしく移植は難しいそうだ。

                                 オニヤガラ

 シキンカラマツはカラマツソウの仲間では一番キレイな紫色の花で、最近は珍しい存在になってしまったという。

                                 高く伸びているのがシキンカラマツ

 一般のアジサイよりも遅れて花はこれからが盛りとなるミナヅキ、これはよく見掛けるけれど園芸種ですかね。あとで調べたらやはりノリウツギの園芸種でした。

                                 ミナヅキ

 入口近くに戻ってきた場所にワイヤーで支えられて、葉が部分的に出ているという痛ましい姿の樹はヤエガワカンバ、数年前の台風で根が浮き上がってしまい枯れそうだったのをこうして手当して、やっとこれだけ葉が出だしたという。名前は幹の樹皮が様々に剥げていることから。

                                 ヤエガワカンバ

 この高木はモクゲンジで、比較的に珍しい樹とか、花が美しいのと果実は数珠にするというお話が。

                                 モクゲンジ

 最期はこちらの樹のほうじゃなくてそれに蔓状に巻き付いているアケビ、まだ小さな緑の実が一個だけ吊り下がっていた。

                                 アケビ

 とまぁこんなお話を聞きながらの約1時間ほどの観察会、ここに記した内容は女房のメモと僕の記憶に感想めいたことを加えているが、何分にも説明の全部ではありません。観察会の参加者募集は20人までというのは、そのくらいでないと説明を聞き取れない人が出てくるだろうということから、特にここまでの人と区切られることはありません。入場料100円のみで、それも自分達だけの見学ではよく分からないことが多いし、普段は知ることができない内容が聞けて、楽しいひと時が過ごせますよ。

 

 この観察会に山荘付近で拾った変な実を持って行って、ビールに使うホップみたいだけどそれだと蔓だと思うのにこれは樹になっていたと訊けば、シデと言う樹の仲間の実だそうだ。後でネットでシデで検索して調べたらクマシデらしい。こういう機会に植物での疑問を聞けるのもいいですね。でもキノコの類は分からないそうです。

                        ホップみたいな実

                                 山荘近くのシデの樹


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