軽井沢植物園での苗の無料配布のあとは、追分の旧油やの敷地内で毎月7日に開催のレトロ市(冒頭写真)に直行、骨董市は見るだけでも楽しいからこちらに居る時は顔を出すようにしているのだが、ここ2回ばかりは買うような気になるまでのものが無くて、お付き合い買いもせずで冷やかすだけ、女房も古布を漁れど倹約第一と言って控えていたようだが、アイヌ刺繍する布の手持ちがまだかなりあるらしい。
ということで今回もこれというお目当てがあるわけではなく、15業者ほどが品物を並べる会場内をユックリ一回り、毎回出店している業者でも、その時々で内容が全く変わってしまうのが面白いところで、一応は全部を見て回る。僕は陶磁器などはよっぽどでないともう目を惹かないので、どちらかというとガラクタの郷土玩具などの安物で、これは珍しいなというようなものに魅かれるようになっている。今回は変な土人形ならぬ、お城のような造りの中に天神様らしきが鎮座する焼物を見つけた。不思議なことに花らしいものがいくつか、ハテ?これなは何だろうと裏側を見たら、ラベルが貼られて青森弘前の手書き文字が、これは弘前城ですか、よく見れば茶色の変なものも城にくっついている、店の主と話すうちにこれは桜の木だと、有名な弘前城の桜の情景を表現したらしいと分かった。 そして天神様についてはネットで調べたら、弘前藩主の先祖からの守神だったとかで、これでこの郷土玩具の全体像の説明ができたでしょうか。こういう絵解きが仕込まれたものは面白いですねぇ、いとをかしとパチ、パチ、パチ。
実は土人形の値段を負けてもらうのに、何か追加で買ってくれたらなんて条件を付けるものだから、ダンボール箱のガラクタの中からちょっとばかり面白い造りの張子を探し出してこれで手打ちと。これの台の下側には三春獅子舞、小澤民藝研究所のラベルがあって、三春の高柴デコ屋敷には2回ほど立寄ったことがあるが、この張子は見たことが無かった。小沢民芸というのは今でもあるらしいが、デコ屋敷とは違う場所みたい、創業者は三春張子の復元に没頭したとかあったから、これも独自に作り上げたものか、頭に羽を付けて首振りになっていて楽しい張子、三春にも獅子舞行事があるらしいがこの姿のがあるかは分からない、実在すれば見に行こうかなと思うぐらいだ。
レトロ市の前日には横浜の家に案内葉書が届いていた、ギャラリー分尚でのブータン王国の手織物展を女房が見たいというので。このギャラリーには以前に高橋楽斎展を見に行ったことがあって、その時は買わなかったが名簿に記入しておいたものだから。
このギャラリー主人の興味本位で企画して、夏場だけ毎年テーマを変えてやっているらしい、ちょっと面白い人ですねぇ、僕も真似をしたいぐらいだが、やはりそれなりに大変らしいですね。この手織りは大きなものは肩の上から切る着物、それよりやや小さいのは胸から着るもの、細長いものは帯などとか、どれも大きいからテーブルならバカデカイものじゃないと、壁などに飾るにしても持て余してしまう、ちょっとばかり使い方に困ります。でも細かい織りはラオスなどの織りなどとも連なるもので見事です、これが龍村織物などの日本でだったらいくらするんだろうと。帯から小分けしたようなものも少しばかりあって、それぐらいならテーブルセンターになるからと、一番安いものをお買上げ。早速にも山荘のテーブルの藍染クロスに敢えて重ねてみたが、重複はクドイので横浜に持ち帰って使い道を考えようかと。
ギャラリーにあった模様の解説、それぞれに意味があるという