五人囃子
五人囃子は謡に笛、太鼓の五人組です。
「♪五人囃子の笛太鼓〜きょうはたのしい雛まつり〜♪」の歌にも出てくる様に 、
お雛様を華やかで楽しい雰囲気にしてくれています。
おかっぱ頭に侍烏帽子と呼ばれるかぶり物を付けており
五人それぞれが異なる楽器を持っています。
口を開けていたり、閉じていたり、一文字にむすんでいたりと表情も豊かです。
この五人は元服前の少年達ですから、他の人形たちに比べると幼い顔をしています。
太鼓の囃子 大皮の囃子 小鼓の囃子
笛の囃子 謡の囃子
5人囃子は、太鼓、大皮、小鼓、笛、謡と 楽器が大きい順番に並んでいます。
一番右は、声楽担当の謡で 楽器ではなく扇子を持っています。
謡(うたい):能の声楽部分。ボーカルでありながら
バックコーラスまでを担当します。
右手に扇を持っています。座った姿勢で、両手を膝にそえています。
大皮(おおかわ):桜の胴に、表裏2枚の馬の革を張り
「調緒(しらべお)」という麻ひもで締め上げた楽器。
立ち姿勢で楽器を左手で持ち、左膝に置いて
右手で強く打ち込もうとしている姿がとらえられています。
太鼓(たいこ):締太鼓のこと。 構造は鼓と一緒です。
座った姿勢で両手でバチを構えています。
音は響かせず四拍子のリズムを主導する役割を担っていました。
小鼓(こつづみ):楽器を右肩にかついぎ右手で打ち込もうとしている姿です。
楽器の材質や構造は大鼓とほぼ同じで、大きさがひとまわり小さいです。
調緒があり、しぼると音が調整できます。
笛(ふえ):座った姿勢で、両手を前に出しています。唯一のメロディ楽器。
随 身
随身は、宮廷で警護する役割の武官です。
お殿様が外出するときにお守りしていました。
随身は俗称、左大臣・右大臣と呼び、老人と若者の2人組です。
男雛から見て左が老人の左大臣、右が若者の右大臣になります。
右大臣 左大臣
仕丁(してい)
沓台を持つ仕丁は、地方から来た宮廷の雑用係をしていた人のことで
雛人形の中で唯一の庶民です。
君主は無報酬で住民を働かせていました。
これを徭役(ようえき)と言い、50戸につき2人選ばれ
3年交代で雑役として服していました。
食糧などの生活費は故郷がまかなっていたので
かなりの負担となっていました。
。
台笠を持っ仕丁 沓台を持つ仕丁 立傘を持つ仕丁
上の写真からは表情が読み取れませんが
日傘の台笠を持つ仕丁は笑い
靴を置く沓台を持つ仕丁は泣き
雨傘の立傘を持つ仕丁は怒りの表情をしています。
その表情がよく分る記事がありましたので
借用して下記します。
台笠を持っ仕丁(笑い) 沓台を持つ仕 丁(泣き) 立傘を持つ仕丁(怒り)
終り
名前だけしか知りませんでした
色々意味が有っての表情なのですね。
この年になっても、知らない事ばかりです。
今年思い切ってどうなっているかも心配で出して飾ってみました。
亡き実家の父が送ってくれたもので8段飾りで8畳間一部屋占領してます(笑)
娘は遠くに嫁いでいますが、たまには出してあげなくては・・・
それぞれの役割を知ると、雛人形を一層楽しく見れますね。
今回このブログを書くことで色々の事を知り
人形を眺めるのが一層楽しくなりました。
8段飾りとは豪華ですね。
娘さんは遠くにお住まいですか。
我が家の娘は東京に住んでいますから比較的近くです。