末期高齢者になってしまった老人の日記

我が家の花の写真を中心に、日々の暮らしの中で起きたこと等を書かせていただきます。

ガウディーの建物 その3 サグラダ・ファミリアの3受難のファサード

2012-01-12 15:34:39 | 海外旅行
生誕のファサードの塔に上る


生誕のファサードの塔

前回塔に上ったと書きましたが、上った塔はこんな塔です。
確か途中までエレベーターで上り、後は石の階段を上りました。


歩いて上ったのはこんな階段


上を見上げるとこんな感じ

ここの部分は殺風景の感じですが、塔の先端部は鮮やかです。


四本の塔の上部


塔の最先端部

そして上がった所の細い窓から見下ろしたバルセロナの風景です。


窓からみたバルセロナの街。遠くは海


彫刻家外尾悦郎氏

忘れてならないのは、バルセロナに住む福岡県出身の彫刻家外尾悦郎氏が
1978年から生誕の門の彫刻に従事し
「ハープを奏でる天使」、「天使の合唱隊」などを完成し
今もサクラダファミリアの主任彫刻家として彫り続けていることです。


受難のファサード


受難のファサード

生誕のファサード門の反対側にあるのが「受難のファサード」で
その建設はガウディーの死後28年経った1954年に始まりました。

このファサードも生誕のファサードと同じく4本の塔で囲まれています。

小生が訪れた時には塔は完成していましたが門は工事中で写真も撮ってきませんでしたので
小生自身このサファードを知るために、インターネットの写真を借用してご紹介することにします。

調べてみると、4本の塔は生誕のファサードと同じですが
そこの彫刻は、自然界の素材を重視し曲線を愛したガウディの具象彫刻で飾られた
生誕の門とは全く異なったものであるのに驚かされました。


正面の門に見られる彫刻

この門の彫刻家

受難のファザードの彫刻をしたのは、カタルーニャ出身の
現代の彫刻家ジョセブ・マリア・スキラッティで、1985年から始めました。

彼の彫刻は直線を多用した現代彫刻で
荒削りの角張った人物像、最小限に留められた顔の表情など
抽象とも具象ともつかない独特のフォルムをもっています。

そういえば生誕のファザードのガウディーの優しい人物像のモデルは
バルセロナの普通の人々だったと書いてあった事を思い出します。

門に彫られている彫刻

この門にはイエスの最後の晩餐からイエスの磔刑、イエスの昇天までの
有名な場面が彫刻されており、左下の最後の晩餐から右上のイエスの埋葬まで
「S」の字を逆になぞるように彫刻されているとの事です。

物語とは逆になったり、順序通りでもありませんが、正面写真の上の彫刻から
出来るだけ多くの彫刻画像をご紹介することにします。

昇天するイエス

「S」の字に置かれた彫刻とは別に、鐘楼を渡す橋の中央に昇天するイエスがあります。

昇天するイエス


ゴルゴタの丘での磔刑のイエスと、ゴルゴダの丘に上るイエス

上に掲載している「正面の門に見られる彫刻」の写真の中央最上部にこの二つの彫刻があります。

磔刑のイエスとゴルゴダの丘に上るイエス


磔刑のイエス

横では三人のマリア、聖母マリア、クレオファスのマリア、マグダラのマリアが泣いています。
そして傍らには死を表す頭蓋骨が置かれています。
全裸のイエスの像も珍しく、これらの像をみると上述したガウディーとの差が良くわかります。

ゴルゴダの丘に上るイエス

十字架を背負うキリストと、写真中央にはイエスの汗を拭った聖なる布を持つ聖者ベロニカが見えます。
布に残ったイエスの顔の跡という事でイエスの顔が彫りこまれています。
左には兜をかぶる戦士と聖者が立っています。

イエスの埋葬

「正面の門に見られる彫刻」の写真の右側門の上に見られる彫刻です。

イエスの亡骸を岩窟の墓に納める弟子達


賭けをする兵士達と馬に跨る兵士

「正面の門に見られる彫刻」の写真の左側門の上に見られる二つの彫刻です。

兵士達

上の兵士たちは、キリストの服を賭けてサイコロ遊びをしている所。

下の槍を手に馬にまたがる兵士はイエスを槍で突いたとされるロンギヌス。
この槍は後に聖なる槍として崇められる事になります。
ロンギヌスも後にキリスト教に改宗して殉教します。

捕らわれたイエスとユダの接吻

捕らわれたイエスとユダの接吻

「正面の門に見られる彫刻」の写真の中央門の中央柱と左の彫刻

捕らわれたイエス

柱荒縄で正面の柱に縛り付けられた痛々しいイエスのむち打ちシーンの彫刻。

ユダの接吻

イエスに接吻する事でイエスを裏切り、兵士達に誰がイエスであるかを伝える所。
裏切ったユダの足下(円くみえるもの)は悪魔のシンボルであるヘビ。

背後に描かれた数字の升目は、縦・横・斜めの和が33になる魔方陣。
イエスが処刑された歳を表しています。

ペテロと三人の女性

「正面の門に見られる彫刻」の写真の中央門の右下に見られる彫刻です。

ペテロと三人の女性

ペトロがキリストとの関与を疑われた際、ペテロはイエスを知っている事を三回否定します。
三人の女性は三回の否定を表しており
ペテロは自らの卑怯を恥じ入るように下を向き小さく丸まっている様を表しています。

最後の晩餐

場所が何処かはっきりしませんが、ストーリーとしては最初ですから、
左下にあると予想されます。

最後の晩餐


未だ幾つかの彫刻がありますが、これで受難のファサードの紹介を終わりとします。





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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (imaipo)
2012-01-12 15:40:02
螺旋階段の景色面白いですね
巻貝のようにも見えました、また、いろいろな彫刻が見応えありますね。
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Unknown (三面相)
2012-01-12 16:38:10
ここでは日本人の方が長年頑張っているのですね。
随分と高い所まで登られて凄いです。
たくさん見るべきものがあってますます興味に惹かれます。
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Unknown (ばたやん)
2012-01-12 20:22:36
本当にお久しぶりです。実はお正月から風邪を
引いてしまいました。ずーと寝込んでいました。初めてパソコンにたどり着きました。スペインのバルセロナのサグラダ・ファミリアに行かれたのですね。途中までエレベターで上がったとはいえ石の階段は辛かったでしょうが窓からの景色は絶景ですね。日本の彫刻家の方が今も活躍されていることは知りませんでした。
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今晩は (Golfun)
2012-01-12 21:14:48
随分高くまで登りましたね。
素晴らしい建造物に外尾悦郎氏が携わって大きく報じられましてね。
良い所を旅されて良い想い出が残って楽しいでしょう。
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imaipoさん 今日は (ktemple)
2012-01-13 11:29:11
あの階段本当に巻貝のようでしたね。
imaipoさんは受難のファサードの彫刻もご覧になられたのですね。
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三面相さん 今日は (ktemple)
2012-01-13 11:32:32
小生は見なかったですが、外尾悦郎さんが彫刻
している所が見られるとか。立派な方ですね。
元気ならもう一度行ってみたいようです。
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ばたやんさん 今日は (ktemple)
2012-01-13 11:33:45
お正月から風邪とは本当に大変でしたね。
どうぞお大事に。
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Golfunさん 今日は (ktemple)
2012-01-13 11:38:10
外尾悦郎さんは日本に一時帰国されて講演会も
開かれたり、本も出版されておられる様ですね。
こういう方が活躍されているのは嬉しい事です。
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こんにちは! (まっくんの館)
2012-01-13 11:42:02
いや~素晴しいですね。
ユネスコの世界遺産に登録されているだけの
ことはありますね。
外尾悦郎氏は有名な彫刻家で、昨春帰福時は
知事を表敬訪問されてましたね。
有難うございました。
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まっくんの館さん 今晩は (ktemple)
2012-01-13 18:13:08
サクラダファミリアは他では見られない独特の
ものだけに見応えがある場所ですね。
外尾悦郎氏はまっくんの館さんと同県人で良く
ご存知だったのですね。
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