末期高齢者になってしまった老人の日記

我が家の花の写真を中心に、日々の暮らしの中で起きたこと等を書かせていただきます。

トレド大聖堂 その1外観

2011-12-27 18:56:18 | 海外旅行
南側から見たトレド大聖堂

年賀葉書、正月準備の整理や飾りつけ、病院行き等で
延びていたトレドの続きを掲載します。

今回ご紹介するトレド大聖堂は、外から撮った写真が少しあるだけで
内部は全く無く、多分撮影禁止だったと思われます。

それに困った事に内部の記憶が殆どありません。
これは多分この旅で、ローマではバチカン宮殿を見ており
内部の写真も沢山残っていることから
その印象が余りにも強く残っているためかと思われます。

止むを得ませんので、インターネット上の色々の資料と、
現地で入手したガイドブックを参考にしてご紹介する事にします。


トレドの大聖堂(カテドラルCathedral)について


Google mapの空から見た大聖堂

トレドの大聖堂は「トレド大司教の大聖堂」とも呼ばれ
大司教がいる大聖堂で、スペインでのカトリックの総本山で
スペインゴシック建築の最高傑作とも言われています。

この大聖堂は、1227年に着工し完成は1493年と
2.5世紀という長い時間をかけて建設が行なわれました。
そのためムアー様式(イスラムの影響を受けた、スペイン地方の様式)と
スペインルネッサンス様式という明白に異なる建築様式が採用されています。

大きな礼拝堂が中央にあって、
70の円形天井と88の柱で構成された5つの脇廊があり
壁側には小さな礼拝堂がぐるっと取り囲んでいます。
建物の長さは113米、幅は57米、高さは45米あります。

大聖堂建築について

大聖堂のイメージを持っていただくために
小生自身も大聖堂建築について不案内であったので
調べた結果を、必ずしも正確でないかもしれませんが
基礎的なことをご参考まで下記します

大聖堂を平面図に表すと、下図の様にほとんどの場合東西に伸びる廊と
廊に交差する南北の翼廊(袖廊ともいう)が十字形を描いています。
廊は西が入り口で、西正面は外観で最も装飾的な部分となっています。

3廊式大聖堂の平面図

廊の数は通常奇数であり、その数によって
単廊式、3廊式、5廊式などに分類されます。

廊のうち中央に設けられるものは、通常高い天井と広い幅を有しており
身廊と呼ばれます。
身廊の両脇に設けられる天井の低い廊は側廊と呼ばれ
身廊と側廊、または側廊どうしの間はアーチで区切られています。

トレド大聖堂は5廊式で、側廊の天井も高く
また外側の側廊は身廊より広い幅を持っており
5身廊の聖堂とも呼ばれています。

トレド大聖堂の平面図

なお身廊は入口から翼廊に至るまでの部分をいうこともあり
そこは参拝者のいすが並んでいる場所です。

その奥には内陣(主祭壇を安置するための聖職者専用の空間)
そして祭壇、祭壇の後ろの後陣等があります。


トレド大聖堂西正面

正面の門の左側には塔が、右側にはモサラベの礼拝堂のドームがあります。
その間には3つの門があります。


西側正面(横長写真3枚を繋ぎ合わしたもの)


西側正面(案内書の写真)



塔の高さは92米で、大きく二つの部分があり
下部四角の4段の構造物、その上に小尖塔がつい8角形の構造からなり
夫々は別の人物により設計されました。

また最上部には三つの冠がありますが、それは
ローマ教皇が被った三つの冠から構成された教王冠を模ったものだそうです。

なお塔は当初左右に作られる予定でしたが
片側の地盤が悪いため中止され、礼拝堂が作られました。



正面には三つの門があり、中央に「許しの門」(Door of Forgiveness)、
右側に「最後の審判の門」(Door of Forgiveness)、
左側に「地獄の門」(the Door of Hell)があります。

許しの門

許しの門

15世紀に作られたこの門から入った悔恨者には
贖宥状が与えられた時があった事から許しの門と呼ばれました。

現在この門は通常は閉じられており
新しい大司教が就任した時とか、特別の場合にのみ使用されます。

許しの門前のktemple

ライオンの門(Door of the Lions)

ライオンの門

この門のある場所がどこか分かりませんが
大きな門の中で最も美しいもので、15世紀に造られました。

門の前の鉄柵の上を飾る大理石のライオンによってその名が付けられました