@ kill time

見た!聞いた!読んだ!行った!食べた!
スポーツ観戦、映画鑑賞、旅行紀、読書、食べ歩き等の身近な話題を紹介します。

佐藤 賢一 /ジャガーになった男

2010年06月12日 | 小説


佐藤 賢一  著 ジャガーになった男を読みました。



徳川家康が関ヶ原の戦いで勝利をおさめて江戸幕府が開らかれた。

天下の覇者にならんとした東北の雄・伊達政宗の野望は潰えたかに見えたが、政宗の眼は海外へ向けられていた。

イスパニア海軍を援軍に引き込めば、家康から覇権を奪う事も夢ではない・・・。

こうして、支倉常長を筆頭に遣欧使節団が編成される。

その頃、戦国の武者魂を持て余していた伊達藩士斉藤小兵太寅吉は恋人を捨て、冒険を求めて、遣欧使節団に加わる事にする。

しかし、着いたイスパニアは往年の海軍力を失い、支倉常長の交渉は長引いたまま埒があかない状況となる。

滞在が長引く中、寅吉は一人のイタルゴ(戦士)と意気投合し、共に戦場に赴くために、帰国する使節団と訣別する決心をする・・・


共に、戦乱の世に生を受けたかったと望む奥州侍斉藤寅吉とイスパニアのイダルゴベニト・レドンデスの数奇な出会いから始まる物語。

戦を愛し、異国にいても大和武士の心意気を忘れない熱い男

恋に悩み、優柔不断だけど、純粋で、とんでもなく不器用な男

そんな寅吉の痛快ながらもホロリとさせられる波乱万丈な人生

決して褒められた生き方ではないが、心は確かに揺さ振られた。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする