高知銀行 公的資金申請を検討
高知市に本店がある高知銀行はグループ全体のことし３月期決算で最終的な損益がおよそ８４億円の赤字になったことなどから今後、地元の中小企業に円滑な資金提供を行うには財政基盤を強化する必要があるとして国に公的資金の投入を申請する方向で検討を始めました。
高知銀行が１５日発表したグループ全体のことし３月期の決算によりますと一般企業の売り上げにあたる経常収益は２７７億９５００万円で、去年３月期に比べて６点４パーセント減りました。
一方、経常費用は株式市場の下落による損失などから３３１億４３００万円となり去年の３月期に比べておよそ５億円減りました。
その結果、税金などを差し引いたことし３月期の最終的な損益は８３億９５００万円の赤字になり去年３月期に続いて２期連続の赤字になりました。
また地域経済は今後も厳しい状況が続くことが予想されることから高知銀行は中小企業に円滑な資金提供を行うには財政基盤を強化する必要があるとして改正金融機能強化法にもとずき国に公的資金投入を申請する方向で検討を始めました。
申請を行う場合の時期や金額などはこれから検討するとしています。来年３月期の見通しについて、高知銀行は引き続き厳しい経営環境が予想されるものの経営の効率化と資産の健全化を進めることで最終的な損益は５億５０００万円の黒字になると見込んでいます。
