中国新疆ウイグル自治区で、数十万人規模のウイグル族ら少数民族住民が「再教育」名目で拘束され、共産党施設などに収容されていることが3月9日、分かった。
軍や武装警察などを動員して拘束。
収容施設は地元住民から「思想転化(改造)センタ」と呼ばれている。
自治区の事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
習指導部は、共産党・政府の少数民族政策への不満がくすぶる同自治区で融和よりも抑圧的な統治を重視。
地元警察や軍隊の権限が際限なく強化され、反発するウイグル族との相互不信は深まっている。
関係者によると、拘束に明確な基準はなく「警察の悪口を言った」「愛党心、愛国心が足りない」「外国人と電話した」などさまざまな理由で連行されている。
収容場所には党幹部を養成する学校などを使用し、党の統治の正統性や宗教過激主義の誤りなどに関する「教育」を受ける。
教育名目のため法的手続きは一切取られず、期間も決まっていない。
数日で釈放される場合もあれば、問題人物とみなされると数年間出られないこともあるという。
最近は大量の拘束者を収容しきれず、専用の施設が各地で新設されている。
2017年の自治区の治安維持に使われる「公共安全」予算は前年だ92.6%増の約580億元(約9700億円)に膨らんだ。
国連はなにをしているのだ。