中国の習国家主席は5月23日夜、北京の人民大会堂で開かれた日中観光交流イベントであいさつし、歴史認識問題について「日本軍国主義が犯した侵略の罪を隠し、歴史を歪曲することは許されない」と述べた。
安倍首相が夏に発表する戦後70年談話を念頭にけん制した発言だ。
一方で、日中関係について「重視している。 友好協力を絶えず推進したい」と述べ、関係改善推進への意欲を強調した。
イベントには、北京を訪問している二階自民党総務会長と日本の観光業界関係者ら約3千人が参加した。
二階氏は、この場で習氏に安倍首相の親書を手渡した。
習氏がこうした大規模な日本からの訪問団を前にスピーチしたのは、国家主席就任後初めて。
習氏は、二階氏と約10分間立ち話をし「安倍首相とは戦略的互恵関係でやろうとなっている。 このまま推し進めていけば日中関係は良くなる。 首相によろしくお伝えください」と述べた。
あいさつで習氏は歴史問題をめぐり、今年が戦後70年に当たることを踏まえ「侵略の歴史を美化する言動を中国とアジアの被害国は許さない」と指摘。
「正義と良識を持つ日本国民もこれを許さないと思う」と語った。
「近代日本が対外侵略拡張の道を走ったため、中国国民に深い災難をもたらした」とも述べた。
習氏は日中関係の今後についても言及。
「日中友好はアジアと世界にとってメリットがある。 アジアと世界の平和のために貢献していこう」と表明した。
若い世代を中心に民間交流を強化し、関係発展につなげる必要があるとの認識を示した。
したたかな中国は何を考えているか分からないが、よほど「戦後70年談話」を怖がっているようだ。
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