妻の魂胆

妻が私に「あんたの夏用の服を買いに行こうよ」と
珍しく誘った。

午後は競馬のＧⅠレース「オークス」の中継があるので
あまり気が向かなかったが、せっかく誘ってくれたので
行くことにした。

行き先は博多大丸店。

妻が「これはどう？」と薦めるのは、私には派手に
思えるものばかり。店員さんは売りたいがために
当然「とてもお似合いですよ」と言う。
いろいろと見て回ったが、とうとう気に入った
服がなくて買い物はせずに、食事だけした。

この後、妻は「あたし、用があるから、あんたは
どうぞご自由に。」と、さっさと立ち去った。
私には好都合であったが、店の勘定書を残して
いったのは想定外。


私は自宅に帰り、競馬観戦。
「オークス」の馬券は的中！
1着にミッキークイーン、2着ルージュバック。
1番人気の枠連5-7で決着、配当780円。
的中して当然か。


競馬観戦後、ショッピングセンターに服を見に行き、
テナントに入ってるユニクロでリネンシャツと
ジーンズを購入してくる。

買い物を済ませ、コーヒーを楽しんでいたら、妻が
帰ってきた。ご機嫌である。
すぐ部屋に入り、何してるのか思っていたら、
「わたし、いい服買ってきたよ。似合うでしょ！」と
私の前でファッションショー？を始めた。
似合ってない、なんて言えるはずがない。

私の服を買いに行くということは、そうだったのか。