美浜町吉原公園南松林をシナリオハンティングする前田プロデューサー
(右から2人目)と外山監督(左から2人目)ら(昨年5月)
桐蔭高校出身の前田和紀氏(54)をプロデューサー、外山文治氏(38)を脚本・監督に、御坊日高をロケ地として目下製作が進む、映画「かけおち(仮)」。この映画づくりに官民一体で協力し、この地を観光資源として生かして地域の認知度アップや経済活性化につなげようと昨年末に発足した御坊日高映画プロジェクト実行委員会(阪本仁志実行委員長)は、製作陣を応援するため広く協賛金を募っている。
映画「かけおち」は、かつてのクラスメートだった若い男女が偶然再会し、演劇を通じて次第に心を通わせていくが、恋に落ちたふたりはある事件を起こしてしまい、逃亡する。幸福とは何かを求め続けて逃げるふたりの物語。7月から撮影を開始し、来春に公開を予定している。
前田プロデューサーは、和歌山市出身。京都映画祭運営委員を経て映画製作の道へと進む。和歌山市ロケ映画「ちょき」、太地町ロケ映画「ボクはボク、クジラはクジラで、泳いでいる」を製作・公開するなど和歌山の映画づくりに力を注ぎ、今回は紀北、紀南に続く紀中での映画づくりに挑む。
外山監督は、福岡県出身。老老介護の厳しい現実と夫婦愛を描いた短編映画「此の岸のこと」で海外から高い評価を受け、シルバー世代の恋愛を明るく描いた長編デビュー作品「燦燦-さんさん-」は、ユナイテッド・シネマ主催「第6回シネマプロットコンペディション」でグランプリを獲得し映像化。全国38館で上映され「モントリオール世界映画祭2014」より正式招待を受けた。2017年夏には、芳根京子主演の「わさび」や吉行和子出演の「春なれや」を収録した短編作品集を世に送り出している。
製作会社は、新世界合同会社。「先日ロケハンで御坊市をはじめ、和歌山の数々の名所を巡りました。御坊に残る情緒的な町並み、ディーゼル列車、遠く落ちてゆく夕陽、それぞれがとてもこの映画を深く物語ってくれると確信しました。その中でも道成寺の「安珍清姫」のストーリーと院主の語りはとても印象的なものでした。監督は今回の主人公の若い二人に何かシンクロさせるものを感じており、このストーリーを御坊市からスタートすることにしました。はかなくも二人の瑞々しい気持ちと和歌山の荘厳な景色がリンクするようなストーリーを私たちは目指しています」とスタッフら。
映画製作協賛金は、一口5000円。法人なら10口以上、個人なら4口以上で、エンドロール掲載の特典がある。3月末日を当面の締め切りとし、目標金額は1000万円。阪本実行委員長は「御坊日高一丸となってこの映画を応援したい。多くの地元の方にご協力いただけると、製作陣には一番の励みになると思われます。御坊日高をイメージアップするいい機会。ぜひ大勢の方に応援、ご協力をお願いします」と呼びかけている。
協賛金受け付けと問い合わせは、御坊商工会議所内、事務局(電話22・1008)へ。
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