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松洋中野球部が今夏限りで単独校出場を断念 〈2017年7月7日〉

2017年07月07日 08時30分00秒 | 記事

伝統を受け継ぐためにもこの夏は全国を目指す松洋中野球部


 半世紀近く前から中学軟式野球の強豪と知られ、平成2年には県勢唯一の全国制覇も果たした松洋中の野球部が、部員不足で今夏限りで単独チームでの大会出場が不可能になった。少子化やスポーツの多様化などで団体競技の存続が困難になる中、その影響が中学軟式野球の名門にも影を落としている。これまで多くの甲子園球児を輩出しており、中学野球関係者やOBらは「まさか松洋まで…何とか伝統の野球部を守り続けてほしい」と願っている。

 松洋中野球部は、夏の日高地方中体連軟式野球で昨年も優勝して近畿大会に出場。日高地方予選では、戦後最多となる優勝18回を数える。平成2年の全国中学校軟式野球大会では、智辯和歌山の主将としてセンバツ優勝を飾った中本拓選手らを擁して県勢初の全国制覇。昭和56年に元巨人・槙原寛己投手の大府(愛知)を下しセンバツ8強に進んだ御坊商工の藪浩昭投手、石本哲也3塁手、藪内啓志2塁手、中筋博信中堅手の4選手が主力だった。現在も智辯で大星博暉選手が主将を務めるなど多くの選手が甲子園出場を果たし、南部や日高を含めた甲子園出場経験者は数十人になる。
 そんな名門野球部にも少子化やスポーツの多様化、硬式野球の発展などで部員数減少の影響が陰を落とし始めた。現在は3年生8人、2年生6人が所属しているが、今春入部した1年生はわずか2人。今年のチームは、県でも優勝候補に挙がる強豪だが、この夏の大会が終わって3年生が引退すれば部員数が8人となり、新チームは松洋単独での大会出場が不可能となり、中津中との合同チームでの参加が決まっている。来春に1人以上が入部すれば再び単独チームで復活するが、現2年生が引退する来年秋以降に単独校で出場するためには来春7人以上の部員増加が必要となる。
 部員らは今春も部員勧誘を続けたが1年生の入部は2人だけにとどまり、顧問の間野祐樹教諭は「生徒個人の考えがあり、入部を強制することも出来ず限界がある。松洋野球部の伝統を受け継ぐためにもこの夏は結果を残したい」と話す。3年生の田端瞭君の父・修一さん(41)は、平成2年の全国制覇メンバー。田端君は「中体連で全国大会に出場し、来年の春には多くの1年生が入部してくれるように頑張る」と、15日から開幕する中体連で親子二代の全国大会出場を目指す。
 同じく全国制覇のメンバーで、智辯和歌山でも全国制覇し、社会人野球の大阪ガスでも活躍した中本拓さん(41)は「学童野球で基礎を学んだが、松洋野球部は大人の野球、自分の野球のスタイルを作りあげてくれた原点。松洋として出場できなくなるのは本当に寂しい思いがする。松洋の名前は全国にも通用するはず。1人でも多くの部員が入って単独参加が復活し、伝統をいつまでも受け継いでくれれば」と話す。
 同野球部は、県勢初の全国制覇を果たすなどの伝統が認められ、平成28年度に県教育委員会が、競技力の向上などを図るために、中学校の運動部に活動費の一部を補助する「ジュニアハイスクール」に指定した。


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