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見河地内(日高川町千津川)で注意喚起 〈2021年12月21日〉

2021年12月21日 08時30分00秒 | 記事

 日高川町千津川区見河地内の、通学路となっている県道玄子小松原線の通行に危険があると、地域住民らが改善を訴えている。中尾俊二区長や地元見河北ハイツ班の戸根敏治班長らは、広く現場の実情を知ってもらいドライバーの注意喚起を促そうと、警察官、民生児童委員、交通安全協会委員らにも声掛けして20日から、朝の通学時間帯に現場に立ち、子どもたちの登校の様子を見守る活動を始めた。同活動は、24日まで毎朝行う。

 見河地内は10年ほど前から宅地造成が進み、若い世帯が増加。これまで1つだった見河班は、昨年から見河南、見河東、見河北ハイツの3つの班に再編成された。
 見河地内から川辺西小学校に通う児童は現在12人。うち見河北ハイツ班の児童は10人ほどおり、毎朝午前7時30分ごろに集合し、集団登校。住宅地内の小道から県道に出て、県道を300メートル余り歩いて(株)坂本組の向かいにある通学バスの停留所まで向かうが、県道沿いの歩道は住宅地側とは逆の山側にあり、道を渡る必要がある。
 近くには湯浅御坊道路川辺ICがありふだんから通行量が多く、特に通学時は通勤時間帯と重なりさらに増える。川辺ICから御坊方面に向かう車は下り勾配もあってスピードが出ていて、しかも児童らが道を横断する付近手前にはカーブがあって、見通しが悪く危険。そこで3年前、戸根一彦前区長らが警察に相談、要望し、横断歩道が設けられた。
 しかしその横断歩道もドライバーから確認しづらく、未だ十分に安全を確保できていない状態にある。実際これまで、ICから御坊方面に向かう車が横断歩道手前で減速しきれず、後続車が追突する事故も発生している。
 今年5月、中尾区長は町に相談。保護者らの声をアンケートで集め、9日間現場で通行量調査をして、通学時間帯の午前7時25分から30分までの5分間で平均59台の通行量があり、うち児童の県道横断を待って停車した台数は1~8台と少ない現況も確認した。それらを踏まえ6月、中尾区長は改めて町に、信号機の早期設置や、バス停変更の検討を要望した。
 要望は7月の町、県、御坊警察署が集う通学路交通安全推進会議に諮られたが、要望内容の実現は難しく、旧道を迂回する案、注意喚起の路面標示を増やす案、取り締まりを強化する案などの協議に留まった。 現場では今春まで、湯浅御坊道路の工事で配備された交通警備員が、横断車の誘導や走行車の停止を促してくれていたが、工事終了に伴い警備員は任務終了。現場は、中高生らの自転車通学路でもあり、今は安全確保のため、戸根班長や洞久幸副班長が通学時間帯に横断歩道に立ち、子どもたちの登校時の安全を守っている。
「下校時は子どもたちの通る時間帯がバラバラで見守りも難しい。今、カラー舗装を前向きに検討してくれているのが有り難いが」と、中尾区長。湯浅御坊道路の4車線化と川辺ICのフルインター運用開始で利便性は向上する一方、今後、現場周辺の通行量のさらなる増加が予想され「今回の活動で、改めて関係機関に実情を把握してもらい、ドライバーにも危険を認識してもらえれば」と話している。


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