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御坊市藤井浄水施設 3億円投じ耐震補強と老朽補修工事完了 〈2019年5月12日〉

2019年05月12日 08時30分00秒 | 記事

耐震補強、補修が終わった藤井浄水施設

 


  御坊市水道事務所が、平成29年度から30年度にかけて実施した藤井浄水場浄水施設の耐震補強工事と老朽化に伴う補修工事が完了した。同浄水施設は市内給水人口の7割に水道水を供給しており、大規模地震で被害が出れば復旧作業などに長期間かかり、市民生活に大きな影響が出ることが予想されるため、約3億円を投じて万全を期した。管路や小規模配水池を除いた主要施設の地震対策は今回の藤井浄水施設ですべて終わった。

 藤井浄水場の日平均給水計画量は1万3800トン。給水人口は河北地区の旧御坊町、湯川町、藤田町の1万6927人(30年度)で市内給水人口の73%を占めている。管理棟や浄水池の耐震化はすでに終わり、今回は昭和52年完成の鉄筋コンクリート造りの浄水施設が対象。27年度に実施した耐震診断では急速ろ過池などは問題なかったが、ブロック形成池と沈殿池が強度不足との結果が出たため、必要な耐震補強工事に加え、老朽化に伴う修繕工事をあわせて実施した。
 2系統あるため、水道利用に影響が出ないように工事は29年度、30年度の2カ年かけて1系統ずつ行った。ブロック形成池は耐震補強、漏水やひび割れ補修、内面防食防水塗装、フロキュレータ改修など。沈殿池は耐震補強、漏水やひび割れ補修、内面防食防水塗装、処理水バイパス管新設などを行い、30年度末にすべて終わった。
 総事業費は約3億円。施工は耐震補強が(株)安部日鋼工業和歌山営業所=梅畑良充所長、和歌山市=、流出管布設は楠見水道工事店=藤田町吉田、楠見晶重代表=、実施設計と監理は(株)エフウォーターマネジメント和歌山事務所=山時隆治所長、和歌山市=。
 水道事務所は、大規模地震対策で主要施設の耐震補強工事を計画的に進め、野口浄水場をはじめ、1500トン以上の亀山配水池、野口同、名田同の耐震化、石綿管の敷設替えは終わっており、今回の藤井浄水場で主要施設の耐震化はすべて完了した。今後は小規模の富安配水池耐震化を計画しているほか、老朽管(配水管)の更新を順次進める。


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