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御坊市道路維持委託制度好評、2倍に増額要望 〈2015年12月14日〉

2015年12月14日 08時30分00秒 | 記事

委託制度を活用し除草作業(写真は北野口区)


 御坊市は、今年度に市が管理する道路を自治会(町内会、区)が修繕する際にコンクリートなど材料費や燃料費の全額または一部を市が負担する「道路等維持修繕業務委託実施要綱」を新設。1件当たり5万円を上限に7月から申請を受け付けたが、自治体から好評で9月中に予算100万円を使い切った。県下的にも珍しい取り組みとして注目されており、担当課は新年度予算で2倍の200万円に増額するよう要望。11日に開いた市議会産業厚生常任委員会も全員一致で増額を求め、制度拡充を後押しした。

 地域によっては農作業等で利用する道路を年数回点検し、簡易な修繕個所が見つかれば「道づくり」「道普請」と称して自分たちで修繕しているほか、各地域で道路沿いの草刈り作業等をボランティアで行っており、以前から「市から材料費ぐらい出してほしい」との要望が出ていたが、これまで自治会を支援する制度がなかった。
 市が管理する市道などの修繕は本来は市がやるべき事業で、危険性や緊急性の高い個所のうち、簡易な修繕については職員が行っていたが、手が回らないこともあり、道路を円滑に管理するために自治会による維持修繕を手助けできる方策を検討し、今年度から道路等維持修繕業務委託制度を設け、当初予算で委託費100万円を計上。実施要綱を作成し、7月1日から申請を受け付けた。
 申請は自治会単位で原則先着順に受け付け、北野口区、上野口区、加尾区、出島区、楠井区、上野区、第一紀小竹会、丸山区、野島区、古森区、明神川区、岩内区、学園前、中財部交友会、上富安区、南塩屋区、祓井戸区、道成寺駅前町内会、湊区、千代崎会の20自治会が申請。いずれも上限5万円で委託し、9月中に予算を使い切った。内容は道路の除草作業が多いが、道路の舗装や側溝、水路の修繕などもあり、自治会から「支援があるのはありがたい」と好評を得ている。
 市担当課は「自分たちの道は自分たちで守る、という意識を持っていただけるのは非常にうれしい」とし、来年度は2倍の200万円に増額するよう予算要望するとともに、さらに使い勝手の良い制度にするよう検討する。11日に開いた議会産業厚生常任委員会でも「満塁ホームランに値する良い制度」と評価し、全員一致で予算増額を求めることを決めたほか「将来的には就労対策事業に進化、発展させてほしい」との要望もあった。


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