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認知症「診断困難」94% 意思疎通が壁

2014年11月30日 | 医療・医療保険

認知症の人が急なけがや病気で搬送され治療を受ける場合に、全国アンケートに応じた救急病院の94%が対応は困難だと感じていることが11月27日、国立長寿医療研究センター(愛知県)などの調査で分かった。

患者を受け入れているものの、意思疎通が難しいことが主な理由で、診断に必要な病状の聞き取りや検査に支障が出ている可能性がある。

認知症の人は記憶力や判断力が低下するため、細やかな配慮が必要だが、介護の現場で「緊急やむを得ない場合」に限っている患者の身体拘束は、78%の病院が実施していた。

患者側へのアンケートでは治療への不満や、入院中に認知症そのものが悪化したとの回答も目立ち、救急医療現場で対策が遅れている実態が浮かんだ。

専門知識を持つ人材の育成などが急務だ。

調査結果は11月29日から横浜市で開かれる日本認知症学会で発表する。

2013年度に全国の救急病院3697ヵ所に調査票を郵送し、589ヵ所から有効回答を得た。

このうち患者の入院や手術に対応できる2次救急病院は約60%だった。

ほとんどの病院は認知症の人の診察や入院を受け入れているとしたが、「対応は困難だと感じることがある」が94%を占めた。

理由(複数回答)は「転倒・転落の危険」(88%)が最も多く、「意思疎通が困難」(85%)

「検査・処置への協力が得られにくい」(82%)が続いた。

90%以上の病院が「患者の不安や混乱を取り除くよう努めている」としたが、認知症の対応マニュアルがあるのは16%にとどまった。

患者の身体拘束の他に薬物による鎮静は70%だった。

患者側へのアンケートは、「認知症の人と家族の会」(京都市)の協力で500人に実施。

急病などで病院に行ったことがある人のうち6.9%が「診察や入院の拒否」を受けたと回答した。

調査の主任研究者で長寿医療研究センターの武田在宅医療・地域連携診療部長は「認知症の人が安心して治療を受けるには、医療スタッフを増やしたり、かかりつけ医と連携を強化したりするなど、総合的な対策が必要だ」と話している。

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障害者雇用率 過去最高1.82%

2014年11月28日 | 就職・雇用

厚生労働省は11月26日、障害者の雇用を義務付けられている従業員50人以上の企業で、今年6月1日時点の障害者雇用率が前年より0.06ポイント増の1.82%と過去最高を更新したと発表した。

障害者を雇わなければならない法定雇用率は昨年4月に1.8%から2.0%へ引き上げられたが、千人以上の大企業は今回2.05%と、これを上回った。

一方で50人以上100人未満の企業では1.46%にとどまる。

厚労省は「大企業を中心に、企業の社会的責任として障害者の雇用を重視して取り組んだ結果ではないか」と評価。

今後、中小企業に雇用を働きかける。

法定雇用率を達成した企業の割合は全体で2.0ポイント増の44.7%。

千人以上の大企業は7.8ポイント増の49.5%だった。

障害者の雇用総数は5.4%増の約43万1千人で、11年連続で過去最高となった。

このうち身体障害者は前年比3.1%増の約31万3千人。

知的障害者は8.8%増の約9万人。

精神障害者は24.7%増の約2万8干入で伸び率が最も大きかった。

改正障害者雇用促進法で2018年4月から精神障害者も雇用義務の対象となるため先取りで雇用する企業が増えているとみられる。

しかし、障害者雇用率は、申請日の直前の6月1日現在の障害者雇用状況について届け出る定点測定のため、その時期に合わせた短期雇用、非正規雇用が多いのは問題である。

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新受精卵診断を承認 全染色体異常に検査拡大

2014年11月27日 | 出産・育児

日本産科婦人科学会の倫理委員会は11月25日、体外受精した受精卵の一部を採取して全ての染色体の異常を調べる新しい受精卵診断の臨床研究を承認した。

従来は筋ジストロフィーや習慣流産につながる特定の遺伝子や染色体の形の異常を限定的に検査していたが、全染色体を調べることにより、ダウン症などの染色体の数の異常も判明する。

異常がない受精卵を選んで子宮に戻し、出産を目指す手法が流産回避に有効かどうかを3年ほどかけて検証する。

流産を2回以上繰り返す女性や体外受精に3回以上失敗した女性などを対象に、従来の受精卵診断に実績がある病院で実施、慶応大や名古屋市立大などで染色体の解析をする。

これまで学会は、重い遺伝病の子どもが生まれる可能性がある夫婦や、染色体の一部が入れ替わって流産を繰り返すタイプの患者に限って受精卵診断を認め、個別に審査、2004年の慶応大での症例を手始めに350例以上を承認した。

臨床研究では「アレイCGH」と呼ばれる新しい検一査法を導入、染色体の構造だけでなく数の異常も分かるという。

今後、シンポジウムを開いて市民や関係者の意見を聞き、学会の理事会が最終的に承認すれば来年度から始める。

受精卵診断とは通常は受精卵が4~8分割した初期段階で1~2個の細胞を取り出し、染色体や遺伝子を調べる検査。

異常がない受精卵を子宮に戻して出産につなげる。

着床前診断ともいう。

日本産科婦人科学会はデュシェンヌ型筋ジストロフィーなどの重い遺伝病や、習慣流産に限って検査を認めている。

妊娠後に検査する出生前診断と異なり中絶する必要がなく女性の心身の負担が少ない。

特定の症状のある子どもが生まれないように最初から決めてしまう倫理的な問題を指摘する声があるが、産むか否かは夫婦の権利であるし、障害児への社会対応ができていない状況から見ても批判するのはおかしい。

生殖医療での遺伝検査をめぐつては、妊婦の血液で胎児の染色体異常を高い精度で調べる新出生前診断が昨年4月に始まり、1年間で約7700人が受診、113人が中絶した。

ぜひ、新受精卵診断も進めるべきである。

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幹細胞で立体腎臓構造

2014年11月26日 | 医療・医療保険

腎臓に似た立体的な管状の組織を作ることに岡山大と杏林大(東京)のチームがラットで成功し、米科学誌ステムセルズ電子版に11月24日発表した。

チームによると、血液中の老廃物をろ過するなどして尿を作る腎臓は約100万個の組織「ネフロン」の集合体。

腎臓を作り出すもとになる体性幹細胞をラツトから採取し、培養法を工夫してネフロンに変化させた。

体性幹細胞から立体的な腎臓構造を作製したのは世界初という。

今後、完全な形に近づけ、腎不全や糖尿病による腎臓病患者に移植する再生医療に役立てる。

チームは大人のラットの腎臓から幹細胞を採取し、培養皿で細胞の塊を作製。

細胞塊をゼリー状の物質に浸し、成長作用を持つ特定のタンパク質を加えた結果、約3~4週間後に、ネフロンを構成する尿細管や糸球体などのような構造からなる組織が少なくとも約50~100個できた。

水分を吸収する尿細管の機能もみられた。

完全な腎臓にするにはネフロン同士をつなげる細胞や、血管などが必要。

岡山大の喜多村講師は「腎臓再生の仕組みを解明し、治療法の開発につなけたい」と話した。

立体的な腎臓組織は、これまで熊本大が人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作ったと報告している。

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厚生年金 パート加入拡大 月収要件を緩和

2014年11月21日 | 年金

厚生労働省は11月19日、社会保障審議会年金部会を開き、8月からの議論を踏まえて公的年金制度改革の方針をまとめた。

パートなど短時間労働者の厚生年金への加入拡大や給付水準を徐々に抑制する「マクロ経済スライド」の強化を強調した。

制度の支え手を増やすとともに、抑制するスピードを速めることにより、将来世代の給付水準が下がりすぎないようにする狙いだ。

部会は厚労省方針を了承した。

ただ、年末までに正式な結論をまとめる予定だったものの、衆院解散・総選挙のあおりで年明けにずれ込む可能性がある。

短時間労働者の加入拡大は、2016年10月から、従業員500入超の企業に1年以上勤め、月収8万8千円以上、労働時間が週20時間以上の人が対象となることが決まっている。

今回の方針では、さらに要件を緩和して厚生年金の加入者を増やす考えだ。

国民年金は、老後も収入が見込める自営業者に絞り込むことが有効と位置付けた。

現状ではパートなどが加入しているケースが多いが、会社などで働く人は厚生年金、自営業者は国民年金という、制度が本来、想定していた形に戻す方向で検討する。

厚生年金の加入要件は、厚労省が試算として提示している

月収5万8千円以上などとする案を中心に議論が進む。

マクロ経済スライドについては「ルールの見直しによって年金水準の調整を極力先送りしないような配慮が求められる」と指摘。

現行では物価上昇時にしか適用できない仕組みを、物価が下落するデフレ下でも発動できるように改めることが必要とした。

このほか、国民年金(基礎年金)の保険料納付期間を65歳になるまでの45年に延長する改革案を前提に、より長く働けば年金給付に的確に反映させる制度設計が不可欠とした。

(年金制度改革のポイント)

●より多くの人を厚生年金に組み込み、国民年金の加入者を自営業者に絞る

●年金の改定ルール見直しによって給付水準の抑制を極力先送りしない配

 慮が求められる

●働いた期間が年金給付に的確に反映される制度設計

●これらの措置は、将来の給付水準低下の防止に必要

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職場のセクハラ、マタハラ 非正規含め、初の本格調査

2014年11月17日 | ハラスメント

厚生労働省は11月15日、職場でのセクハラや、妊娠・出産を理由に不当な扱いを受ける「マタニティーハラスメント(マタハラ)」について、初の本格調査に乗り出すことを決めた。

特に派遣やパートなど立場が弱い非正規雇用の女性たちの被害が深刻になっているとみて、実態をつかみ、防止策づくりに役立てるのが狙い。

1986年施行の男女雇用機会均等法は、企業にセクハラなどへの対応を義務付けている。

しかし国会議員らのセクハラやじに象徴されるように、社会の意識は十分高まつたとはいえないのが実情だ。

マタハラについて最高裁は10月、「妊娠による降格は、本人の同意がなければ違法」との初判断を示した。

各地の労働局に2013年度に寄せられた相談は、セクハラ関連が6183件、マタハラ関連が3371件。

一方で訴え出ることができず泣き寝入りしている人も多いとみられ、厚労省は「氷山の一角ではないか」とみて、被害の広がりを調べる必要があると判断した。

調査は来年にも実施する予定。

詳しい方法や規模は今後検討するが、現在働いている女性だけでなく、働いた経験がある人も含め、対象を無作為に抽出する。

被害の具体的な内容に加え、(1)雇用形態や加害者の立場、(2)勤務先に申告したかどうか、(3)勤務先の対応などを聞く方針だ。

非正規雇用の女性については、解雇や雇い止めなど不当な扱いを受けていないかも確認し、改善策を探る。

職場のセクハラやマタハラに詳しい弁護士によると、雇用が不安定な派遣社員やパート社員の場合、被害に遭っても解雇されて働き口がなくなることを恐れ、誰にも打ち明けらずにいる人が多いという。

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心筋症悪化の物質特定 「肥大型」患者のiPSで

2014年11月15日 | 医療・医療保険

心臓の壁が厚くなり、全身に血液を送り出しにくくなる肥大型心筋症の患者の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から心筋細胞を作り、病気を悪化させる体内物質を突き止めたと、慶応大医学部の福田教授、湯浅専任講師らが11月12日、米心臓協会誌に発表した。

既存の薬が状態を改善する可能性があることも分かったとしている。

健康な人の心筋細胞の内部では、筋原線維という糸状のタンパク質が整然と並んでいるが、患者の心筋細胞では並びが乱れていた。

エンドセリン1という物質を加えると乱れがひどくなったが、細胞がこの物質を受け取れないようにする薬を与えると、異常が治った。

この薬は肺動脈性肺高血圧症の治療に使われている。

細胞実験の段階だが、肥大型心筋症の発症や重症化を抑える可能性を示したとしている。

肥大型心筋症の患者は多くが軽症だが、スポーツ選手が突然死する原因となることもある。

遺伝子の異常起こるが、異常があっても発症しない人がいるため、引き金となる環境要因があると考えられていた。

エンドセリン1は運動などで心臓に負荷がかかると出るホルモン。

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体内時計刻むタンパク質「ピリオド」

2014年11月14日 | 医療・医療保険

「ピリオド」というタンパク質が周期的に増減を繰り返すことで、約24時間周期で生体機能を生み出す「体内時計」のリズムを生み出していることを京都府立医大の八木田教授のチームがマウスの胚性幹細胞(ES細胞)を使って解明し、11月10日付の米科学アカデミー紀要電子版に発表した。

体内時計は、受精卵がさまざまな細胞に変化する過程で個々の細胞に備わるこ

とが知られるが、どのような仕組みで働いているのかは未解明。

八木田教授は「体内時計はがんの発生と関連があるとされ、その関係性を明らかにできる可能性がある」と話す。

将来は、生活リズムが乱れ、心身に影響が出た子どもを改善させる研究にも役立つ可能性があるという。

チームは、体内時計がまだできていないマウスのES細胞と、正常な体内時計を持つ皮膚の細胞を比較。

皮膚の細胞では、細胞核の中で「ピリオド」が周期的に増減を繰り返し、体内時計のリズムを生み出すことを発見した。

ES細胞では、ピリオドが細胞核の外にとどまり、リズムを生み出していなかった。

ES細胞は、受精卵の内部から細胞を取り出して作るもので、さまざまな細胞に成長できる。

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磁力での軟骨再生前進 厚労省、臨床研究承認

2014年11月13日 | 医療・医療保険

鉄粉を混ぜて培養した細胞を関節に注入し、磁石の力で軟骨のすり減った患部に誘導する広島大大学院の越智教授の再生医療技術に対し、厚生労働省は11月10日までに、ヒトでの臨床研究を承認した。

体への負担が少ない注射と内視鏡手術でできる治療法。

動物実験などで安全性が認められ、実用化に向けて大きく前進した。

治療では、さまざまな細胞に分化する間葉系幹細胞を患者自身の骨盤から採取。

磁力に反応するよう、微細な鉄粉を混ぜて培養する。

その細胞を軟骨の欠けた患部に注入し、体外から磁石を約10分間近づけると、細胞が患部に定着し、軟骨に分化する。

越智教授は、膝などの患部に大きくメスを入れて軟骨を移植する手術に代わる手法として、2001年に着想。

ブタやウサギでの実験で軟骨の再生を確かめ、ヒト細胞での実験でも鉄粉を混ぜて培養した細胞に染色体異常などがないことを確認。

厚生労働省が11月6日付で臨床研究を許可した。

臨床研究は、2平方センチ以上の軟骨欠損がある患者5人を対象に、広島大病院で年内にも開始。

数年かけて安全性や効果を検証する。

越智教授は「従来の手術では困難だった関節の奥まった部位での再生もできる。将来的には、保険治療を目指したい」と話している。

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認知症の前兆 血液判定

2014年11月12日 | 医療・医療保険

認知症の症状が出る前に血液でアルツハイマー病の前兆を捉える検査法を開発したと、国立長寿医療研究センターと、ノーベル化学賞受賞者で島津製作所の田中シニアフェローらのチームが11月11日付の日本学士院発行の専門誌に発表した。

アルツハイマー病は脳内にアミロイドベータというタンパク質が異常に蓄積するのが原因の一つと考えられている。

蓄積しても発症しない人もいるため、チームは今後、今回の検査法でアミロイドベーダの蓄積や認知機能の障害がどのように進んでいくかを検証し、有効性を確認するとしている。

同センターの柳沢副所長は「アミロイドベーダの蓄積はアルツハイマー病の始まり。 治療薬開発や発症前に対処する医療の実現につなげたい」と話した。

チームは65~85歳の男女62人の脳の状態を陽電子放射断層撮影装置(PET)で観察し、アミロイドベータの蓄積状況を確認。

その後それぞれの血液を分析した。

田中氏らが開発した質量分析装置を使い、従来は検出できなかったアミロイドベーダに関連する微量のタンパク質を検出した。

このタンパク質と、別のアミロイドベータ関連タンパク質との比率から、アミロイドベーダが蓄積しているかどうかを高精度で判定することができたという。

これまでアミロイドベーダの蓄積を調べるには高額な費用がかかるPETや、脊髄に針を刺して採取した髄液を分析するしかなかった。

田中氏は「分析に必要な血液は0.5cc程度。 将来的には健康診断の選択項目にしていきたい」と話した。

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