録画人間の末路 -

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Ryzen 7 7700xはなぜ不人気なのか?を性能で探る

2022-11-14 15:13:17 | 意味なしレビュー
Intelの第12世代はもちろん非常に近い間隔しか空かずに登場した第13世代Coreと比較され、どうにもパッとしない印象しか持たれていないAMDのZen4を搭載した新CPU、Ryzen7000番台。ミドルクラスを担うRyzen7 7700xとRyzen5 7600xに至っては早くも減産の噂すらささやかれているのが現状です。しかし、この手の評価は必ずしも絶対ではないのが世の常。なのに世間的な評価・レビューの様は、やっているところはたくさんあっても中身は同じ、というところばかり。欲しい性能チェックをしてくれるところがないのなら自分でやるしかない、ということで買ってしまった不人気CPUのRyzen7 7700x。わたし流の偏ったやり方で評価してみることにしましょう。買う前は価格の高さにさんざん悪態ついてきましたが、いざ目の前にその品物がおかれるとむしろいろいろ試したくてムズムズしてきます。世間的評判が悪いほどやる気が出る、M体質のわたしであります。
わたしの欲しいデータとは、もちろん動画エンコードでの能力かつ、わたしが使う環境に近い条件で、です。他は気にしません。

今回用意した機材は以下の通り

CPU:Ryzen7 7700x
MOTHER:MSI PRO B650-P WIFI
MEMORY:Corsair DDR5-5200MHz VENGEANCE 32GB(16GBx2)
CPUクーラー:虎徹MarkII
GPU:内蔵
OS:Windows11

せっかくなのでメモリもAMDの推奨するAMD EXPO対応にしてみました。以下はこのシステムを「7700x」と呼称します。また、相対的評価を見るため、これまでのわたしの手持ちで最速であるこちらを比較対象として使います。

CPU:Core i7 12700
MOTHER:GIGABYTE B660M D3H DDR4
MEMORY:DDR4-2666 16GB(8GBx2)
CPUクーラー:IS-40X-V2
GPU:内蔵
OS:Windows11

以下は「12700」と呼称。以前は比較対象がZen3のRyzen 7 5700Gと言うこともあってデフォルトだと発熱が大きすぎるという理由で本来のPBPである65Wで動作させてデータを取っていましたが、今回はZen4なので制約を取り払い、PBPもオートで行きます。CPUクーラーには少し差がありますが、「CPUクーラーはリテールより少し上」を想定しています。7700xにはリテールはありませんのが過去のRyzenにはそこそこの性能のリテールクーラーがありましたので虎徹あたりがちょうどいいかと。IS-40X-V2も12700付属のリテールクーラーを上回る冷却性能を持っているのは確認済みです。
もっと大きいのはメモリでしょう。DDR4とDDR5の違いがあるとは言え、単純速度差が約二倍です。ただ、Coreは未だにDDR4環境で使う人が多いと思いますので参考にならないと言うことはないと思います。まぁ一番使っている人が多いのは3200とかだと思いますが、うちのシステムはなぜか2666までしか安定しないのですよ。なので多少性能が下回ることはあります。
容量の差も大きいですが、編集ソフトの頭出しとかは容量が大きい方が快適ですがエンコード作業そのものは元動画の容量がそれほど大きくないこともあって、差は生じないかと思います。ボチボチ32GB環境に移行したかったですし、比較になることを優先して自分の環境を抑えるようなことはしたくなかったので。そこらへんはご了承ください。

元動画はワンパターンのMPEG2-TS、1440x1080で約49分の、わたしがベンチマーク替わりに使っているものを使用します。エンコードソフトは、とりあえず無料のエンコーダーとは言えば、のHandbrake1.5.1と、有料ソフトの代表格TMPGEnc. Video Mastering Works 7(以下TMPG)。AVX2を無効に出来るので検証には欠かせません。Xmedia Recordでも出来ますが、なんか挙動が他と違うんですよねぇ、あれ。エンコード先はx264を使ったH.264/AVCとx265を使ったH.265/HEVC。これをVBR4Mbpsに1Passで変換します。なお、H.264/AVCは「Very slow」ないし「とても遅い」を使っていますが、H.265は時短と手抜きで「Slow」「やや遅い」に落としています。あらかじめご了承ください。Handbrakeのフレームレートは「Same as source」および固定にしています。あとは原則デフォルトのまま、変換元とエンコード先は同じHDDにしています。

7700xはTDPは105W。だいぶリミッターを外しているとのことだったのでいざ動画エンコードとなるとどのくらいのワット数で動くか、とちょっと心配していたら、初期ブースト時で130W強、大半の動作では115W前後でした。あまりTDPとの差はない感じです。ただ、それでもCore temp読みでCPU温度がほぼ95度!だったので、虎徹の冷却能力がそのくらいのワット数しか耐えられない、ということなんでしょう。11700は初期ブースト165WくらいでPL1に落ちた時は125W前後、温度は90度強です。両者とも近いワット数で、かつCPUやマザーボードメーカーの想定内で動作していると言えます。電源プランはどちらもバランス。AMDにはRyzen Balancedという専用プランが用意されているはずですが、選ぶことが出来ませんでした。チップセットドライバに付属してくるそれっぽい実行ファイルも使ってみたのですが出なかったので標準バランスにしてあります。
さて結果は。

7700x
Handbrake
H.265 54分43秒
H.264 28分27秒
TMPG
H.265 54分16秒
H.264 21分14秒

12700
Handbrake
H.265 1時間4分42秒
H.264 30分14秒
TMPG
H.265 1時間5分40秒
H.264 28分09秒

・・・速くね?

圧倒的、とまではいいません。特になぜかHandbrakeのH.264の時はなぜか7700xはスコアが伸びない不思議があります。が、他は12700をかなり引き離しています。概ね12700が64分かかる作業を54分で終えているので20%ほども速いことになります。


続いて拡張命令をテスト。Zen4の改良点としてAVX512に対応したことがあります。一方、Intelは第11世代では対応していたAVX512を第12世代では途中から使えなくなるようBIOSを書き換えてしまいました。それがどうでるか、TMPGでAVX512と、ついでにAVX2も切ったテストもやってみます。なお、数値には最初に載せたフル状態のデータを並べて載せ、比較しやすいようにします。

7700x 
AVX512切
H.265 (54分16秒)→54分52秒
H.265 (21分14秒)→22分10秒
AVX2切
H.265 (54分16秒)→1時間8分43秒
H.264 (21分14秒)→22分40秒

12700
AVX2切
H.265 (1時間5分40秒)→1時間15分51秒
H.264 (28分09秒)→28分09秒

AVX512の方は、影響がないとは言いませんがH.265の方は微々たるものですねぇ。またしばらくIntel系CPUではやはり不人気の第11世代Coreしか当面AVX512は使えないという状況が続くため、今後もAVX512をフル活用したエンコードエンジンの開発には期待できません。一般ユーザーへの影響力は少ないでしょうね。AVX2への依存度はいつの間にかすっかり高くなっており、あきらかにIntel系と比べても無効化した時の性能落ち込みは大きくなっています。Zen4改良点のポイントの一つに、おそらくAVX2の改良があるのでしょう。AVX2を切った方が速いくらいだった初代Ryzenと比べると隔世を感じます。


7700xの性能が高いことは分かりました。しかし、エンコード中のCPU温度は95度。これは自分としては安心して使えない高温です。一応解決策の一つとして、AMDで用意している純正OCツールであるRyzen Master。この中に「Eco mode」と言うのがあり、このモードを使うことがあります。試しにやってみましょう。エコモードにすると初動時のブーストはなくなり、常時90Wくらいの電力で動作するようになります。Ryzen Masterのメーターによると最大は88Wとされていますので、高負荷時には若干誤差が生じているのでしょう。特筆すべきはCPU温度で、ほぼ75度に張り付きになります。これは十分安心して使える温度です。これで速度差が少なければ最高です。12700もPL1のワットを90Wにしたものも試してみました。こちらはCPU温度が70度強でむしろ7700xよりも少し低めです。

7700x(Eco)
Handbrake
H.265 (54分43秒)→56分10秒
H.264 (28分27秒)→29分36秒
TMPG
H.265 (54分16秒)→55分29秒
H.264 (21分14秒)→22分55秒

12700(90W)
Handbrake
H.265 (1時間4分42秒)→1時間10分27秒
H.264 (30分14秒)→32分13秒
TMPG
H.265 (1時間5分40秒)→1時間11分32秒
H.264 (28分09秒)→29分27秒

最高です!! 落ちてはいますが、精神的に安定して使えるCPU温度という点を加味すれば誤差の範囲に毛が生えた程度と割り切れる性能の低下でしかありません。ただ、エコモードはあくまでソフトで実行するモードでしかなく、再起動時はもちろん休止状態からの復帰でも解除されてしまうことがある弱点があります。これを常時標準状態で使いたい・・・と少しUEFIから弄ってみることにしましょう。
Ryzenは、少なくとも7700xはTDPを弄ってもほとんど無視されてしまいます。ので、候補は二つ。TjMAXをAutoから変更してエコモード相当の75度にするか、MAXのワットであるPPTを弄って88Wにするか、です。エコモードとの差も併記します。

TjMAX75
Handbrake
H.265 (54分43秒)→(56分10秒)→56分13秒
H.264 (28分27秒)→(29分36秒)→29分22秒
TMPG
H.265 (54分16秒)→(55分29秒)→55分19秒
H.264 (21分14秒)→(22分55秒)→22分36秒

PPT88W
Handbrake
H.265 (54分43秒)→(56分10秒)→55分31秒
H.264 (28分27秒)→(29分36秒)→29分36秒
TMPG
H.265 (54分16秒)→(55分29秒)→55分02秒
H.264 (21分14秒)→(22分55秒)→22分15秒

事前の予想としてはPPTを固定した方が性能は近くなるんじゃないかな? と思っていたのですが、実際計ってみるとTjMAX75制限の方が近い性能になりました。エコモードは単純にワット数を制限しただけのモードではなく、もうちょっと動的に調整しているのかも知れません。TMPGでの性能はPPT88Wの方が高いですが、これは時折80度程度までCPU温度が上がるためです。と言ってもほとんどは75度前後で推移しているので、十分精神的に安心して使える温度です。わたしはPPT88W制限状態を通常状態として使おうと思っています。Handbrakeは挙動がことなりますが、H.264動作が遅いなどちょっと怪しい部分があるので、TMPG優先の方が良いと判断しました。
AMDとしてはちょっと電力を盛る方が標準で、抑えるのは特別モードとしているようですが、わたしは普段抑えて、テストで必要な時など使うときだけ電力を盛るという使い方をしたいのです。しかし、Ryzen MasterにはPPTを調整する項目がなく、それを行うにはいちいち再起動しないといけないのは残念です。AMDさん、RyzenMasterをバージョンアップしてPPT調整機能を付けてください。


Zen4の特徴の一つがメモリのDDR5対応です。今回ちょっとお金を出してAMD EXPO対応を買ってみたのですが、果たしてそれだけの効果はあったのでしょうか? メモリの速度、ましてAMD製プロファイルくらいじゃ差は微々たるものなんじゃないか・・・とちょっと怖い面があったので、これも調査しましょう。なお、今までの調査は全部EXPO有効です。

EXPO無効
Handbrake
H.265 (54分43秒)→59分05秒
H.264 (28分27秒)→28分59秒
TMPG
H.265 (54分16秒)→56分58秒
H.264 (21分14秒)→21分45秒

H.264は大したことはないですが、H.265に関してはかなり顕著に影響します。少なくともEXPO対応メモリを買って、有効にした方が後悔はしないと思います。逆を言えば、7700xの性能は高速で素性の良いDDR5メモリあってこそ、と見ることもできます。


ちなみにここまで7700xと12700だけを見てきたのでちょっと感覚がマヒしていると思います。他の旧世代CPUと比べてどうなのか、Zen3のRyzen7 5700Gの条件を同じにしたデータも比べて掲載します。

5700G
Handbrake
H.265 1時間23分42秒
H.264 42分12秒
TMPG
H.265 1時間23分45秒
H.264 32分46秒

最初は5700Gのデータも併記しようと思っていたのですが、差がありすぎるのでやめました。比べると12700でも消費電力や発熱を考えなければ非常に高速で動画エンコードが出来ることが分かります。抑えてもそれを数段凌駕する7700xが優秀過ぎるだけなのです


と、性能と扱いやすさを見てきましたが、どう見ても7700xは大変優れたCPUとしか思えません。ならば世間の不評はどうして起こっているのか。原因はおそらく冷却にあります。
YouTubeでのレビューを見てみると、ほとんど例外なく環境はオープンフレームに基板をむき出しにした状態で装着し、ファンを3つも搭載した排気クーラーで排熱する水冷クーラーを、ケースの裏にぶら下げるかそこらへんに立てかけたような状態で使っています。みんなそうだということは、おそらく世間的にも多くのPCユーザーがそうした状態か、あるいはわたしが忌み嫌っているドライブ類の搭載スペースをとっぱらったケースで、容赦なく冷却しながら使っているんでしょう。そういう使い方だと伸びがCoreの方がよく、Ryzenの方はあまり伸びないということではないでしょうか。一方わたしはドライブ類がたくさん入るケースに入れ、ほどほどの冷却性能だが安くて音もうるさくならない、昔ながらのシステムを使っています。もはやこうした少数派に属するような使い方だと一切考慮されず、それを想定した製品だと世間的な評判は悪いということなんでしょう、多分。
以前はZen4に対抗するために第13世代Coreのi7、Core i7 13700か相当品が出たら買おうか、と考えていたのですが、今はその考えは薄れています。わたしの環境で試した場合、おそらく7700xを超えることは無理だと思われるからです。第13世代は第12世代のマイナーチェンジで、キャッシュメモリを増やす・クロックを上げる・Eコアを増やすで強化したCPUです。が、製造プロセスは全く変わっていません。それでは、わたしの使うような限られた冷却性能しか用意しない環境で性能を発揮できるとは思えないのです。一応、CPUクーラーは12700で使っているものよりは大きくて冷却できそうなものを余らせているので仮に13700を使う時は大型のケースでそれを使う予定ではいるのですが。
ちょっと試してみた12700のテスト結果です。ワットはAutoでですが、Eコアを無効にし、12コア20スレッドから8コア16スレッドに落としてあります。

Handbrake
H.265 (1時間4分42秒)→1時間11分02秒
H.264 (30分14秒)→36分16秒
TMPG
H.265 (1時間5分40秒)→1時間10分52秒
H.264 28分09秒→31分52秒

コアが4つも減ったわりに、特に重い作業であるH.265での落ち込みが少ないとは思いませんか? 理由はいくつかあると思いますが、目に見えてわかる理由が一つあります。Pコアのクロックが上がったことです。125Wで動くPL1状態で、Eコア有効時はCPU温度は90度強でクロックは4GHzいくかいかないか、くらいの推移でしたがEコアを無効化するとCPU温度は90度台後半で、100度になることもしばしばあり、常時4GHzを超え、4.4GHz程度まで上がっています。それがEコア無効を補った理由の一つとみて間違いないでしょう。125WではEコアに電力をとられ、Pコアのクロックをさばき切れないのです。空冷CPUクーラーを使うとマザーボード側でPL1を125Wに設定するものもあると聞いています。無理やり設定を変えることももちろん可能ですが、安定動作には不安が残ります。第13世代Coreは製造プロセスを変えずにクロックを上げるだけでなく、Eコアも増やしてきました。Eコアは電力効率の良さを優先したコアではありますが、消費電力をマイナスにする効果はありません。なのでEコアが増えるということは、Pコアに割り当てる電力がそれだけ減るということです。製造プロセスを微細化して強化しているならともかく、多少の改良程度では4コアでも足を引っ張る部分のあるEコアを8コアも処理してなおクロックを上げる、という芸当が出来るとはとても思えません。まして7700xは今のCoreよりも低い電力と熱のモードにしても5GHzという高いクロックで動き、少なくとも12700を凌駕する性能を出しているのですから・・・。これはTSMCの5nmという先代以上に微細化された製造プロセスが使えたゆえの効果でしょうね。もし13700と言えどもそれ以上の性能が出せる場面があるとしたら、レビューワー並みの冷却性能が必要になるでしょう。
Intelは「ケースを捨てろ、ドライブ搭載もあきらめろ、そのスペースを巨大クーラーに充ててストレージはM.2.だけ使え。そういう方向に来ることが出来る、選ばれたユーザーだけがi9はもちろんi7も使う資格がある」という方針なのでしょうか? まぁそれが今の主流だから仕方のない話なのかも知れません。一方AMDは、少なくともRyzen7においてはもはや少数派となった従来型のPCの使い方を想定したCPUになっています。もともと電力を大幅に消費してクロックを上げようという作りにはなっていないでしょう。一見プラットフォームを変えて従来ユーザーを切り捨てにかかったかに見えるAM5を採用したAMDですが、実際には従来型も配慮した製品になっているのです。ゆえに新環境に移行してしまったレビューワーにはウケが悪いのでしょう。


ただし、だからと言ってAM5が手放しでほめられるかというとそんなことはありません。欠点はいくつもあります
1.起動が遅い
初回起動時は遅い、と聞いてはいました。が、二回目以降もやっぱり遅いです。電源ボタンを入れてからVGAの電気が通るまででもかなり時間がかかるのに、入ってからもこれまたOSの起動が始まるまでが遅い。M.2.SSDはマザーによってはPCI-E5.0に対応していますが、いくらOSの起動が速くてもBIOSの起動がこんなに遅くては意味なしです。数年前、Kaveriのころは起動が速すぎて(しかもこのころはSATAのSSDが主流でした)UEFIの設定画面に入るのが困難なので、マザーボードには再起動時に自動的にUEFIに入る専用ツールがついていましたが、あの時代はどこへ行ったのでしょうか
2.やっぱり価格が高い
極端な円安もあります。DDR5メモリもまだ量産による価格の下げの効果が薄くて高価です。少なくとも海外市場でのCPU価格は頑張っていると思います。それでも日本ではシステムをそろえるのに掛かる価格が高すぎます。わたしだって今回割引キャンペーンがなかったら絶対買っていません。
3.碌なマザーボードがない
今回買ったPRO B650-P WIFIはまさに救世主でした。あまりにひどい、拡張スロットもSATAも全然ついていないのに高い、そんなマザーばかりのラインナップにウンザリさせられたのも一度は買う気をなくした理由の一つです。もっとも、これはAMDがチップセットが直接サポートするSATAの数を減らしてしまったことも原因なので、マザーボードメーカーばかりを責められませんが。一方、Intelもそうしたラインナップが目立つものの、各社拡張スロットが4つや5つあり、かつSATAが6つどころか8つあるマザーボードもちゃんと新チップセットで発売しています。ちょっと前まではマザーの選択肢でもAMDとIntelの差はなくなったと感じていましたが、今はマザーボードの良さを優先するなら断然Intelです。
4.アイドル時の消費電力が高い
7700xは何もしていなくても高クロックで、だいたい20W超え・低くなっても16Wくらいは絶えずキープしていたようです。12700は負荷がなくなるとすぐにワットが一桁、それも瞬間的に前半まで落としてくれます。これがEコアを付けた良さなんでしょう。5700Gもそこまでではないけれど放っておけば一桁くらいまでは落ちます。高負荷時のワットパフォーマンスは優れる7700xですが、録画時のように何もしない時間が多い使い方まで考慮すると必ずしもいいとは言えません。
5.GPUがなんとなく不安定
これは個体差もあるかも知れません。Zen4から単体CPUにもGPUが内蔵されるようになりました。APUとは全く存在のされ方が違うので性能は大したことがなく、FluidMotionVideoもついていません(使おうとしたら動画画面が真っ暗)。それでも普通にWindowsやソフトを使う分には全く支障がなく、動画エンコードも高速(TMPGのAMD SDKを用いたH.265の「やや遅い」のエンコードでテスト用の動画を試したところ、3分51秒で終了。これはRX560のほぼ二倍の速さ)なため、このまま使おうと思っていました。が、使い始めてそこまで月日がたっていないにも関わらず、今までに2回、スタンバイからの復帰に失敗しています。いずれの場合も再起動するとRADEONドライバからエラー報告があるため、RADEON側の問題で復帰に失敗したと思われます。しょうがないのでFluidMotionVideo用にとっておいたRX560を使って映像を出力しています。今のところ復帰失敗はありませんが、もし原因が内蔵GPUではなくチップセットドライバの未成熟にあるとしたら今後また失敗することがあるかも知れません。
追記:この記事のあと、ドライバがバージョンアップされたので試していますが、今のところスタンバイ・休止とも内蔵GPUで復帰に失敗していません。少なくとも安定性は上がっている印象ですので、このまま内蔵GPUで使おうと思います。


以上、Ryzen7 7700xについてわたしの欲しい情報、という視点から見てみました。特に比較対象のCPUのフルパワーを出していない環境に公平さを欠くと思う人もいるかも知れませんが、フルパワーも環境の一つなら限られた条件も環境の一つなんです。その一例として見ていただけるとありがたいです。今はZen3のシステムが異次元の安さなのでお買い得感で言えばそちらを買うのがいいんですが、この性能差を見てしまうとそれでもZen3は薦めづらいなぁ。「少数派の人にとってRyzen7 7700xは買わない理由が必要なCPU」。これが結論です。

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9 コメント

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Unknown (kazuma)
2022-11-14 16:49:53
お疲れ様です。
毎度物欲が刺激される結果ですね。
うちもたまたま虎徹ですが、埃対策でケースは開放したくないし、エンコードみたいな一時の最高速ではなく常用域での電力と排熱バランスの考慮が必要で、そんな環境にはぴったりの計測でした。
刺激されたとはいえやっぱり買い換えのトータルコストは今じゃない感じがしてます。(為替と弱めな需給トレンド)
Unknown (krmmk3)
2022-11-15 09:10:35
>kazumaさん
冷却と電力の効率と性能、全部考えると最高のCPUですよ。最近相場が少し円高気味なのでもうちょっと安くなるといいんですけど、円が高いんじゃなくてドルが安いだけ、って話なのでまだ先かなぁ。噂される7700無印がOEM専用ではなく一般販売されるのなら、それを待つのもいいかも知れません。
Unknown (emanon)
2022-11-15 19:12:18
映画監督・大森一樹さん死去、70歳…「ゴジラ」シリーズに「ヒポクラテスたち」
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E6%98%A0%E7%94%BB%E7%9B%A3%E7%9D%A3-%E5%A4%A7%E6%A3%AE%E4%B8%80%E6%A8%B9%E3%81%95%E3%82%93%E6%AD%BB%E5%8E%BB-%EF%BC%97%EF%BC%90%E6%AD%B3-%E3%82%B4%E3%82%B8%E3%83%A9-%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%81%AB-%E3%83%92%E3%83%9D%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%86%E3%82%B9%E3%81%9F%E3%81%A1/ar-AA147eAF?ocid=msedgntp&cvid=8f392d7318c04549a368535ae913f3ca

世代的に少し違うのかなと思いましたが 
昔の様に特撮が元気なら 怪獣着ぐるみを作れる3Dプリンターとかあったらいいののに とかかんがえてしまいますよ
Unknown (krmmk3)
2022-11-16 22:54:03
>emanonさん
VSシリーズの立役者の一人でした。まだ70歳での逝去と聞いて驚いています。紹介に「ゴジラの監督」と呼ばれたくなくて途中で離れていったのが残念ですが、川北特技監督の頼みで「劇場版超星艦隊セイザーX」で特撮に戻ってきたのは嬉しかったですが、あれが最後でした。ご冥福を祈ります。
着ぐるみよりミニチュアを3Dプリンターで量産できるようにしたい、って考えている人のほうが多そう。
Unknown (siinamon)
2022-11-17 12:32:12
自分もタイトルと内容違いますが、
https://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/news/news/1456406.html
昔はSpursEngineとか含め拡張スロットに挿す演算ユニットとかちょくちょくあったし夢も見たけど、今やCPUやGPUが軽く上回る時代。
これも遠くない将来に性能を越されてしまうだろうし有効活用もできないけど、カッコよさを感じてしまう;;
Unknown (krmmk3)
2022-11-19 09:11:12
>siinamonさん
ロマンはありますけど、外部プロセッサと言えども結局PCは一度データをメモリに読み込んで、そことやり取りして処理をおこなうわけですから、PCI-Expressなんていうバスを介すると遠くて遅すぎて結局細かいやり取りが出来ないから、CPUに内蔵させるかボード自体がメモリを大量に持てるグラボ内で処理するか・・・になっちゃいますね。APUも本来そういう発想で作られたはずなんだけどなぁ。
Unknown (acek)
2022-11-30 01:14:12
エンコード検証お疲れ様です。
遅ればせながら、私もRyzen 7 7700X搭載マシンを組み上げて運用を開始しました。
(まごまごしている間に更に値下がりしていましたが、見なかったことにしましょう…)

私もPPTを88Wに制限して運用しているのですが、この状態でも今まで使っていたRyzen 9 3900XのPPT142W状態と同等のマルチスレッド性能を発揮して、なおかつシングルスレッド性能は圧倒的に高いので満足しています。
温度もPPT142Wだとフルロード時に95℃に張り付いていたのが88Wでは70℃台前半まで抑えられて非常に優秀です。

>AMDさん、RyzenMasterをバージョンアップしてPPT調整機能を付けてください。
私も欲しいですねぇ。
起動したまま調整できるようになればめちゃくちゃ使い勝手が良くなるのですけどね。

POST遅すぎ問題は、初代Zenの時もAGESAのアップデートを重ねて早くなっていったので、時が解決してくれる……と期待したいです。
Handbrake (Handbrake)
2022-11-30 19:30:22
詳しいです!
参考になりました。
ありがとうございます。
Unknown (krmmk3)
2022-12-01 09:33:16
>acekさん
ここにきて、やっと値段下がってきましたよね。まだマザーが高い状況は続いていますが、CPUの性能はいいので使ってもらいたいです。PPT絞っても3900xと同程度の性能が出ましたか。メチャクチャワッパ高いなぁ。
AGESAの改良を行う、という宣言は出てますが、まだ反映されてないですねぇ。せめてVGAへの通電だけでもすぐに行えるようにしてほしいものです。

>Handbrakeさん
そういってもらえるとやった甲斐があります。

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