昨日新型タブレットを物欲に負けて注文したことを書きました。ああ、アレなものを買ったばかりだというのに・・・。せっかくなのでそのアレなものを先に紹介しておきましょう。
それは昨年末のこと。友人Yから突然連絡がありまして。
Y「お前さん、AliExpressのアカウント持ってたよね」
k「持ってるよ」
Y「今からURLを送るが・・・。これ、安いだろ」
k「おお、5万円オーバーが普通のアレが諸々含めて4万7千円か。確かに安いな」
Y「これ買う! お前も買え!」
k「いきなりこれ買うのか・・・。うーん、分かった、わたしも買おう」
という緻密やり取りのもと、思い切って新しいスマートフォンを買ってしまったばかりだったのです。それがこれだ!

DooGeeのV MAX PLUSです!! いわゆるタフネススマホというやつでして、間違いなく現状最強スマートフォンの一角を占める一台。まずは開封直後の大きさを、ほかのスマートフォンと比べていただきましょう。

指紋で画面がきちゃないとか、USBのキャップが外れかかってるとかは勘弁。右端は比較用に引っ張り出してきた一般スマホ代表のOPPO。確かRENO9。真ん中はわたし現在の愛用品、やはりDoogeeのタフネススマホ、V30Tです。そして左端が今回購入したV MAX PLUS。こうしてみるとわかりますが、OPPOとV30T、V30TとV MAX PLUSという比較でみると思ったほど違わない印象です。さすがに持った時の手ごたえは少々違いますが、意外と普通に使えそうなのはご理解いただける(よね?)かと。
重量は540g。V30Tが388gだったので、その差はたった1.4倍でしかありません。二機種のタテヨコはほぼ同じで、厚みがV30Tが17.8mmでV MAX PLUSが26.3mm(一般スマホは9mm前後と言われています)。1.48倍もあるのに重さはそこまで違いません。にも拘わらずバッテリーはV30Tが10800mAhなのに対しV MAX PLUSはなんと22000mAh! V30Tの二倍以上です。一般的スマホと比べれば四倍以上になるでしょう。重量や体積当たりのバッテリーパフォーマンス、略してタイパでいえばV MAX PLUSは最強クラスと呼んで過言ではないでしょう!!!!! あ、もちろん技適マークはついてますので安心して使えます。
なお、重量・体積・バッテリー容量以外の性能部分ではV MAX PLUSはV30Tとほとんど違いはありません。
1.SOCはV30TがMediaTekのDimensity 1080、V MAX PLUSが Dimensity 7050と別型番に見えますが、実はただのリネームで性能は全く同じだったりします。ついでに昨日注文したFPad7も Dimensity 7050!なのですが、メーカーが同じでSOCが同じなら基本性能はたいして変わらないのは想像がつくかと。
2..メモリ容量:V30Tが物理メモリ12GB+拡張8GBの計20GBに対し、V MAX PLUSは物理16GB+拡張20GBの36GB。拡張は正直ほとんど宣伝文句のためにあるみたいな存在なので効果は体感できるほどないのですが、物理メモリ12GB/16GBはさすがに動きの軽さが実感できるレベルです。これだけあれば十分、なのにV MAX PLUSはデフォルトで拡張20GBが有効になってたりします。むしろ足引っ張らない?と思うのですが。同時に購入した友人Yは「前のとSOCのベンチマーク性能はほとんど変わらないのに、こっちは圧倒的にサクサク動く!すごい」と感心していました。買ったばかりでOSが汚れていないのもあるでしょうが、やはり大容量メモリの効果が絶大だと思います。友人Yの前機種は6GBでしたからなおさらでしょうね。ただ、12GBと16GBは体感速度は変わらないです。
3.ディスプレイのリフレッシュレート調整がちょっと違うみたいです。V30Tにはリフレッシュレートにオートがあり、それにしとけば一番問題なかったのですが、V MAX PLUSはオートがなく、60/90/120Hzのいずれかを選ぶ方式です。デフォルトの60は機種によっては不自由ないのですがこのV MAX PLUSではかなりガクガク感があって使いづらい印象。一方90Hzにすると驚くほど動きがナチュラルになり、120Hzまで上げる必要性を感じません。V30Tは90Hzではまだカクつきを感じるレベルなので、ディスプレイに若干改良が入った印象です。オートは残してほしかったですが。
4.最大2億画素のカメラを搭載しています。 DimensityのSOCはSnapdragonと比べると補正機能に劣るという人もいます。が、タフネススマホの場合「盛る」より素直な画を実現してくれたほうが都合がよかったりします。そして最大画素が同SOC最大の2億画素に対応しました。V30Tは1億画素なので2倍です。これらは主に、遠すぎて小さく見えない対象を撮影し、拡大することで確認するときに威力を発揮するのですが・・・。1億と2億、そこまで違うとは思えません。4倍の4億ならより細かくなるので威力はありますが。個人的にはそれより広角兼マクロレンズがV30Tの1600万画素から800万画素に落ちてしまったマイナスの方が大きいです。用途からしてマクロ撮影機能は重視して欲しいものです。
5.Androidが14です。タフネススマホの大きな欠点として、ソフト面でのアップグレードが期待できないというものがあります。メーカーがハードウェアに注力してソフト面まで手が回らないところが多いからです。Doogeeもその例にもれずV30TはAndroidのバージョンが12止まり。後のことを考えるとなるべく新しいバージョンのAndroidを搭載している方が都合がいいでしょう。V MAX PLUSは14が使われているのである程度安心できます。
6.カタログ上だとV30Tの急速充電が66Wなのに対し、V MAX PLUSは33Wと遅くなっています。ただ、V30Tで66W出すには付属充電機が必要で、プラグがEUなので変換機が必要であり、個人的には安心できないので使ってません。V MAX PLUSもAnkerの65Wやアイオーデータから"わけあり品"で買ったENERGEARの46Wを使ってます。まだ2回しか充電してないのですが、およそ50%分の充電を行うのに前者で約二時間・後者で三時間強くらいでした。
これくらいでしょうか。なので電池の持ち以外の使い勝手はあまり変わらないですね。
そのバッテリー持ちですが、さすがに異次元レベルです。最初、V MAX PLUSが来たとき、充電は95%までされていました(充電しすぎ。80%で止めろよ、とか文句言ってました)。これが30%切るまでかかった日にちはほぼ丸8日。わたしは20%台前半まで来たら充電する主義なので、まだあと半日くらい余裕だったのですが、翌日が休日でしたし休日はガッツリ使うのでその日にギリギリにはしたくなかったのです。その時の充電は80%で止め、休日ガッツリ使いましたのでその次の充電までは5日しか持ちませんでした。休日を挟むかどうかで違いますが、おそらくわたしの使い方だと充電期間はおおよそ7日に一回くらいでしょう。
「ウチのスマホは電力効率が良くて充電が一日くらい十分に持つ」とかいう意見をたまに見ますが、たった一日しか持たないスマホにストレス感じないのか?と問いたくなります。現在のメイン機、V30Tは最近3日半くらいで充電しなければならないくらいになったので、若干ストレスを感じているというのに・・・なおAccuBatteryによると現在のV30Tのバッテリー健康度は一年半ちょい使って94%。ただ、持ちに関しては少し物足りなくなっていたのは事実です。友人Yの誘いに飛びついたのはそのためでした。
友人Yがタフネススマホの購入に踏み切ったのは、彼自身がそれまで使っていたスマホのバッテリー周りでトラブルが起こったことが一つ、もう一つは当然わたしがことあるごとにタフネススマホの良さを説いていたからです。
「今のスマートフォンを買い替えるとしたら、次はどこを重視する? メーカーの宣伝に乗って、3Dゲームがサクサク動くハイクラスなSOC? インスタ映えする盛れるカメラの補正機能? 生成AI搭載? ノーノーノー! 刺さる人がいるのは否定しないけどそういうのが欲しい人は一部だけ。ゲームや補正やAIなんてPCでやった方がどう考えても快適だし。今のスマホがおろそかにしていて本当に万民が恩恵を受けるのは壊れにくさとバッテリーの持ちだよ。特にバッテリーの持ちの良さは充電回数を大幅に減らすことで劣化を抑え、製品の寿命を延ばし、買い替えを遅らせて年々高くなるばかりのスマホ本体料金を抑えることができる。まさにいいことづくめ。だからすべてのスマートフォンを使う人はタフネススマホから選ぶべきなんだ!」
と。うん、間違ったことは言ってない。ただ、わたしは入門機として10000mAhクラスのタフネススマホを進めていたのですが、まさか一足飛びで20000mAhに手を出すとは。友人Yはトラックの運転手ということもあって普段は一日中スマホで車内に音楽を流す使い方をしていることもあり、バッテリーの減りはわたしよりもかなり早いのですが、それでも3日くらい平気で持つので「車内で充電する必要がなくなった!」と喜んでおります。ただ、それなりに重量があるために落としやすく、すでにボディは傷だらけになったそうですが、まぁそれはタフネススマホが想定する使い方の範囲なので問題なしです。
そう、タフネススマホと言えばすぐ「鈍器」だとか言って重さを揶揄する人がいます。けど、使いやすさが一番大事。軽けりゃ正義、なんてのは数字や人の意見に踊らされているだけですよ。重さで言えばV MAX PLUSは540g(わたしの場合ここに滑り止めのカバーをつけているので577g)と一見重いけど、昔のビデオカメラはこのくらいの重さで「片手で持てる軽さ」って宣伝で売っていたんですよ。当時のビデオ雑誌の読者投稿欄(インターネットが碌に普及してなかったころなので)では「最近のビデオカメラは軽すぎてブレやすく、安定しない。メーカーは軽ければいいという幻想を捨て、もっと大きくて重い、業務用のように肩乗せして使うビデオカメラを売るべきだ」な意見が毎月踊ってました。それと比べりゃ並みのタフネススマホなんて大したことありません。むしろ手持ちが安定しているくらいです。それでも今のスマホより重いと通話利用時に疲れると思う人もいるでしょう。でも、重さで疲れるより長時間通話の利用で肘の内側が曲げっぱなしによる筋肉痛起こす方がダメージ大きくないですか? その場合は重さは痛みとはあまり関係ないです。おとなしくスピーカーモード使えばいいのです。使ったことのない人は一度持って見てほしいのですが、量販店の店頭などでは全くおいてないんですよねぇ。これがタフネススマホの残念な点その二。なんで日本の店やキャリアは本当にいいスマートフォンを取り扱おうとしないんでしょうか。そんなに某高額スマホだけ売りたいのか? と問いただしたくなります。
と、こう説いては見ましたが、まぁかくいうわたしも全面的にV MAX PLUSに移行したわけではなく、通話などメインの利用はV30Tをそのまま使い、V MAX PLUSは楽天SIMを挿れて通信専用に使ってるんですけどね。半分「スマホとしても使えるモバイルルーター」みたいな使い方です。個人的にスマホでやるテザリングはバッテリーの負荷が大きいので好きじゃないし、USBテザリングなんかやると給電という名の充電が行われるので過充電起こしかねないじゃないか、とか思ってるのですが、V MAX PLUSならバッテリーの消費もそこまで気にならないし、USBテザリングしてもたかがPCからのUSB給電くらいで過充電になるほど容量小さくないので、ある程度消費した状態なら安心して使えます。V30Tではそこまでの水準じゃなかったので、若干過充電を心配しながら使うしかなかったのが不満でした。
と、いうわけで、常時二台のタフネススマホを携帯する体になってしまいました。さすがにそこまでやっているのはわたしくらいかも知れませんが、最近財布をあまり持ち歩かなくなったので重さも大きさもポケットに代わりに収めるにはちょうどいい感じです。なお、先も書きましたようにV MAX PLUSはもちろんV30Tのような小型でもタフネススマホは国内の量販店やキャリアで全く取り扱いがないのでお試しに触ることもできず、購入のハードルが少し高いのが最大の欠点。本当は万民に進めたいのですが、そういうわけにもいかないですね。ただ、今年から一部メーカーで、通常スマホでもバッテリーの大容量化、おそらく7000mAhクラスくらいに水準が上がり始まるとのことなので、一般スマホが今後タフネス化していくかも知れません。それまで待つのも一つの考え方です。それでもV MAX PLUSの水準までは来ないと思いますので、通話以外に通信SIMを別に持っているような人は、一度考慮してみてください。
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