録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

GODZILLA怪獣惑星は謎だらけ

2017-11-18 00:57:23 | 特撮・モンスター映画

今回も買いました


珍しく店の休日と初日が重なるということもあり、ついに公開された「GODZILA 怪獣惑星」見てきました。ただ、怪獣ゴジラものとはいえ、特撮ではなくアニメ作品ですのでなんか違う、という感はあるんですが。正直言えば一番見たいのは「ブレイブストーム」の方なんですが、あれ、"全国ロードショー"とは口ばかりの東京近郊集中上映で、地方は数県に一つあるかないか、それも地区によっては来年になってやっと上映、なんてとこもあるようです。それでもやるだけマシな方で、もちろんわが地元ではやりません(怒)。電車で他県まで出向いてまで見る時間取れないっつーのに。まぁ低予算でそういう配給しかできなかったんでしょうが、不満は収まりません。なので現状の期待作第一位はやはり「GODZILLA」なのです。なお、わたしはあくまで特撮オタであってアニメの方は専門外ですので、表現方法とかそういうのはあまり触れないでおきます。なお、アニメとは言っても3D処理が行われ、なおかつ2D風の線が描かれる日本ならではのものが使われています。

開始早々登場する怪獣がなんとカマキラスにドゴラ! いきなりのマニアックな選択に胸踊ります。特にドゴラは登場作品の「宇宙怪獣ドゴラ」以来で、しかも映画本編とはデザインの違うポスターに描かれた方のドゴラです。さぁ、こいつがどんな活躍をするのかと思えば・・・。出番それだけ。登場!とは書きましたが多少エフェクト効かせた静止画がそれぞれ一枚使われるだけ、だったのです。とにかく世界中に怪獣が一斉にやってきた、ということを昔の記録を通して語りたいらしく、すべてなにかしらボカして古いモニター越しのようにはっきりしない画で怪獣が出た、ということが語られるだけの展開になっています。それでも、セリフの中にアンギラスやラドンが撃退されたらしいことが語られたりするので、ドゴラやカマキラスほど元ネタに近くない怪獣の画はそいつらなのでしょう。なんとなくゴジラはゴジラでも2014年のハリウッド版「GODZILLA」、あるいは「パシフィック・リム」の冒頭を連想させる展開になっています。ただし、そのバックストーリーはほとんど「ゴジラファイナルウォーズ」そのものでした。ただし、あちらと違ってゴジラの怒りは収まらず、怪獣だろうが人類だろうが手あたり次第に攻撃を繰り返して打つ手がなくなり、とうとう人類は地球から脱げだしてしまう。それが今回の「GODZILLA 怪獣惑星」の前提となっています。どうやら今回の作り手はそれほど「ゴジラ」を深く理解しない、所謂特撮オタではない人たちなのでしょう。もちろんそれが悪いわけではありません。
宇宙へ飛び出した人類、という点から読むと広大なスケールで描くスペースオペラを連想しますが、本作の舞台はむしろ狭い宇宙船の中と、降り立ったはいいがごく限られた場所にしかいない未来の地球の二か所だけ。そこでの脱出を図るための展開といい、ゴジラ以外の巨大生物の襲い掛かり方やタイミングといい、連想したのは今までのゴジラより「キングコング 髑髏島の巨神」の方でした。宇宙や荒廃未来という典型的SF要素を盛り込んではいますが、その根本は"孤島もの"です。登場人物の無国籍も踏まえ、その演出はまるで洋画の怪獣ものでした。ひょっとして「シン・ゴジラ」が海外ウケが悪かったのを踏まえて輸出でウケやすい展開を狙ったのでしょうか? もっとも「シン・ゴジラ」の海外の評判を聞いてから作ったら間に合いませんが。

ゴジラに対して用意された弱点のための設定や用語など、細かい部分に関しては大変なこだわりを感じます。が、その割に全体的な構成はどことなく大雑把、というか「なんで?」だらけ。地球から逃げて、宇宙人の力を借りて宇宙へ飛び出した一行は彼らの時間で20年かけて亜空間航行をしつつ11光年ほど地球から離れますが、その間に移住できそうな惑星を発見することができず、これから見つける可能性もかぎりなく低い。そして食糧も常に不足していて・・・ってそれは当たり前でしょう。11光年なんて宇宙どころか銀河系だけを見てもごくわずかな距離。直線的に11光年飛んできたわけではなく恒星を目印にジグザグに移動していたとしても、調査の対象になりえた恒星など数個がせいぜいです。それぞれの恒星が惑星を10個持っていたとしても、そのうち居住できる可能性がありそうなので2~3個です。たったそれだけなら移住先など見つからなくてもなんの不思議もありません。結局なんやかんやで地球に戻ることになるのですが、これは一気にできるそうです。なら、もっと離れた星まで調査に行っていてもおかしくない気がしますが。さらにおかしいのは地球についてから。いまだゴジラやその子孫が地球に住み着いているのなら撃退、それができないのなら「月に降りて地球から資源だけを回収する」という案を登場人物の一人が提案するのですが・・・。だったら何光年も離れなくていいじゃん、月とか地球の衛星軌道上に居てゴジラを観察研究して弱点を探り、隙を伺う。宇宙を彷徨うよりどう考えてもそっちの方が効率のいい話です。その宇宙の技術を提供しているだろう宇宙人が同行しているのも妙な話で、まぁ序盤の説明からゴジラと戦って負けたようですが、だからと言って地球人をどうこうするより逃げた方が都合がいいのではないでしょうか。まぁ月の問題はともかく宇宙人同行の件は間違いなく次回以降への伏線でしょうから今わかる必要はないのですが、続編の公開は半年後なので整理しておかないと忘れてしまいそうなので。

ゴジラそのものは他の映像と違い、2D風の枠線を使わず全面3D処理。どことなくシルエット面では2014のハリウッドゴジラを連想させるゴツイ体つきですが、序盤は引きすぎて体が半分建物の影に入ってよく見えず、後半登場するのは接近しすぎて全身がよくわかりません。特撮怪獣オタとしてはある程度引いた画面で全身を映してほしいのですが、そこはまぁここぞ、というところでは見せているのでヨシよしましょう。ネタバレになりますが後半登場するゴジラは、序盤ゴジラほど圧倒的な力は持っていません。人が乗る"ホバー"という名の飛行バイクに熱線が当たっても一撃で消滅するでもなく、あくまで一部を壊して撃ち落とす程度なのです。この時点で若干先の展開が読めてしまいました。それにしても、いくら碌な武器がないとは言え、人間がむき出しになる乗り物でゴジラに接近戦とかしかけるとかやめてほしかったんですが。多分作り手もわたし以外の視聴者も「進撃の巨人」をイメージした最近の作りだ、と思うのでしょうが、わたしだと昔ちょっとだけ書いた韓米合作(というには米側が手抜き過ぎ)の怪獣映画、「怪獣大決戦ヤンガリー」しかイメージできませんし。
見た目や一部の見せ方はいいんですが、本作のゴジラはなんとなく「違うんだよなぁ」が常に付きまといました。たとえファイナルウォーズと言えどもゴジラは原則自分に敵意を見せたり、縄張りに割り込んでくるものには容赦しないのですが、自ら相手の陣地に入り込んで敵意を全くみせずにただ逃げるだけの相手を攻撃することはしませんでした。そうしたかつてのゴジラには見られない行動を平気で行う本作のゴジラが個人的にはやはり受け入れられませんでした。

と、アニメでやっているせいで厳しくなっているのか、三部作扱いで本作のみで完結しないのが気に入らないのか、どうしても不満の多い感想になってしまう本作ですが、サウンドに関しては別! ゴジラの足や尻尾の地響き、それに熱線の衝撃が重低音で腹に響いてくるものすごいものです。地元のシネコンはIMAXだの4Dだののような設備はないはずですが、それでもこれだけ効いてくるのですから、そういう映画館で見ればもっとすごいんだろうなぁ・・・と思うと残念ですが、大した設備のない映画館でもあれだけ迫力が出せるのですから映画館で見る価値のある映画です。ちなみに劇中音楽は「ゴジラVSスペースゴジラ」「ゴジラ2000ミレニアム」の服部孝之氏。あくまで下支えの音楽が好印象です。服部氏がそれまで担当したゴジラにせよ「シン・ゴジラ」にせよ一部で伊福部昭氏の音楽を流用しているのですが、どうしても他の音楽と大きく異なるのでオタ魂は満足する反面音楽が勝ちすぎてパロディっぽく見えてしまう欠点がありますからね。かつてテレビアニメ「きまぐれオレンジ☆ロード」の特撮パロディ回でそういうのありましたし(ちなみに本来の音楽は奇しくも「シン・ゴジラ」と同じ鷺巣詩郎氏によるもの)。

今回の「GODZILLA 怪獣惑星」はあくまで第一部で、第二部は来年5月を予定しているとのことです。ますます孤島ものっぽいあらたな登場人物と、どことなくVSシリーズのポスターを連想させる静止画による予告が最後に待っていました。次の展開は、作中でセリフだけ出てきた対ゴジラ兵器のアレが出てくるのか? あの扱いも作中ではかなり疑問のあるものでしたが、書くのはやめておきましょう。今度こそスッキリと疑問が解決して怪獣がたっぷり楽しめる作りになっていますように。

KUBO/クボ 二本の弦の秘密、全編ストップモーションアニメで作られたということで個人的には大注目の映画。Youtubeに上がっている予告編を見る限り、あえてブレを入れずに人形アニメ特融のカクカク感を出してあたかも人形が直接動いているようなファンタジーさを押し出したのが好印象で見るのが楽しみ・・・だったんだけど、今回映画館で見た予告編、スクリーンの処理が残像だらけのせいでそれがブレの役割を果たしちゃって動きがスムーズになってしまって3DCGアニメにしか見えなくなってる(泣) これじゃ見る価値半減だなぁ、なんとかしてほしい。

追記:可能な限り情報をシャットアウトして視聴に臨んだもので、前後編の2部作と勘違いしていましたが、3部作の間違いでした。訂正します

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16 コメント

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Unknown (Beep)
2017-11-19 00:06:12
おお!早速鑑賞なされたのですね。
まあ内容については予告だけでも十分な地雷...というほどでもないけど、微妙に期待出来なさそうな空気はありましたからね。
内容が良ければ23日チッタデーでLIVE ZOUND行きましょうかね。ダメならジャスティス・リーグになりそうな予感
見ないでアレコレ行っても仕方ないので明日あたり行ってみるかな?
...さいたま扱いが露骨だな。パトレイバーの4章程度の箱ってアニメ特化の映画館でコレは...
シン・ゴジラに一番大きな箱を割り当てたユナイテッド・シネマの映画館もアニメ向いてないところだと上映すら無い
アニメ向いている最寄りのユナイテッドでは上映しているけど4DX3Dはマイティ・ソーとターミネーター2!?
LIVE ZOUNDが用意されているのは奇蹟なのかもしれない。
Unknown (まじかるぱす)
2017-11-19 03:39:57
あまり期待してなかったからかもしれませんが、個人的には評価は悪くはないです。『シン・ゴジラ』の後だとどんなゴジラでも許せてしまいそうです。
ホバーでの戦い、バイクみたいだから生身の肉弾戦みたいに見えるかもしれませんが、搭載されてる火器は現代の戦闘機とかよりもずっと強力なはずなので、『ヤンガリー』の降下兵とか『FINAL WARS』の超能力者の戦いみたいな陳腐な感じはしませんでした。別に『進撃の巨人』とか意識してるわけでもないでしょう。限られた戦闘用の人員と投入できる兵器技術を考えると、アイデアとしては悪くはないと思います。
ただ、ゴジラと戦うにしてはもうちょっと熱線に対する防御策は講じておくのが当然のようには思いますが。
難を言えば、人類側の見た目が『シドニアの騎士』そのまんまなのはもうちょっと考えてほしかったかな。
Unknown (megalith)
2017-11-19 15:39:09
昨日18:00から前から注目していた「自衛隊おんがく祭り」をネットで生中継だったので見たのですが、その中でゴジラのテーマ(吹奏楽Ver)が演奏されました。
まぁゴジラといえば自衛隊はセット(ハリウッド版は除く)ですが、やはりある意味吹奏楽のプロですので迫力があって良かったですよ。
なお、この模様は後日YouTubeの自衛隊の公式チャンネルに掲載されると思います。(ちなみに去年のも現在視聴可能です)
https://www.youtube.com/user/JGSDFchannel
Unknown (Beep)
2017-11-20 01:01:41
見ないでアレコレなので行ってきました。
映画としてはよく出来ている。でも特撮の流れでは無いなぁと。
(東宝自身に特撮としてのゴジラに愛が(ry)

流石に虚淵脚本だけに冒頭から厳しい環境に追い込まれてますね。
肉弾戦に至る過程も使用火器が限定されるのもそれなりの理由付けがあっての上と考えれば、納得できるかな。
3部作構成なのもシン・ゴジラの尺の長さの反省とも取れる。
音響に関しても視聴した映画館の大箱のようにJBLをウリにしているわけでもない設備ですが確かに十分以上の
重低音でした。(入場者プレゼントのアニゴジケシかわいい)

http://news.livedoor.com/article/detail/13909502/
もはや特撮だけではなく、新しい顧客を開拓するためなのかもしれません。

>「きまぐれオレンジ☆ロード」
鮎川まどか役やアンパンマンのドキンちゃん役のの声優、鶴ひろみさんが首都高上で大動脈解離で亡くなられて
いたそうです。ご冥福をお祈りいたします。
Unknown (krmmk3)
2017-11-21 00:54:53
>Beepさん
行ってきましたか。まぁゴジラに愛を注いで作ると観客が伸びないのはミレニアムシリーズで証明されたようなものですから。
鶴ひろみさん、子役時代には「恐怖劇場アンバランス」とかにも出ていたんですよね。ちょっと振り返ってみています。

>まじかるぱすさん
あまり期待しないで見るのがいいのかも知れませんが、いきなりのドゴラで最初だけテンション上がっちゃったからなぁ、わたしは。
ファイナルウォーズみたいに完全肉体だとアイアンキングを彷彿させて逆に良かったんですけど、どうしても中途半端な小型機での接近戦はヤンガリーしか出てこなくてなじめないんです。

>megalithさん
うわー、完全に見逃してました。第一作のテーマは定番の曲みたいですね。今後はチェックしよう。Youtubeに上がるの楽しみ。
Unknown (megalith)
2017-11-21 15:46:45
Youtubeには****(自主規制)なものがありますから我慢できない時は・・・・

ちなみに各地の自衛隊音楽隊の演奏会ではアニメの曲がよく使われるそうです。
海上自衛隊
宇宙戦艦ヤマト(ヤマト=船と言うところから)
航空自衛隊
マクロスシリーズ(飛行機ということで)
宇宙戦艦ヤマト(宇宙=そらと呼ぶことがあるため)
銀河鉄道999(宇宙が舞台のため)
陸上自衛隊
ガールズ&パンツァー(戦車物のため。ただし劇中曲のパンツァー・リードが使われることが多い)

もっとも最近は特に拘りなく各音楽隊で使われているようです。(笑)
流石に艦これやGATE等の曲は使われていないようですが・・・・と思ったら艦これのBGMが使われていた。(^_^;)

「飛龍の反撃」【艦隊これくしょん】 海上自衛隊 呉音楽隊
https://www.youtube.com/watch?v=Syi30QdVOqk
Unknown (なお)
2017-11-23 22:45:01
GODZILLA 怪獣惑星を制作したポリゴン・ピクチュアズは長年アメリカのテレビアニメを制作していますよね。
また、日本のテレビアニメとして製作したシドニアの騎士がNetflixで好評だったため、外国の視聴者を意識した作品作りをしている節があります。

Kubo楽しみです。
去年から外国での評判を聞いていたので、早く日本でも公開しないかなと待ち遠しかったです。
Unknown (Beep)
2017-11-24 00:09:04
23日はチッタデー(\1,100)なのでGODZILLA 怪獣惑星をLIVE ZOUNDで見てきました。
流石に重低音が効いています。LIVE ZOUNDは封切り日だと低音が過剰だったり、弱かったりすることもあるのですが
既に数日たっているので必要十分なレベルでした。がチッタデーのLIVE ZOUNDなのに真ん中あたり以外ガラガラ
雨の朝一回であることを割り引いても残念な客の入りでした。

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1093023.html
なんか色々でてくるなぁ
Unknown (krmmk3)
2017-11-24 01:02:06
>megalithさん
国家機関の映像を勝手にアップする怖いもの知らずな人がいるとは・・・。公式を待つことにします。
一応部隊に引っ掛けて演奏することもあるんですね。まあ観客からすると自衛隊の一括りで考えちゃいますから区別の意味ないかも知れないですね。

>なおさん
アメリカのアニメも手掛ける会社の製作ですか。あの手の3Dアニメは海外の方がウケがいいのでしょうか。もう日本式セル風アニメ一辺倒は厳しいか?
Kubo、どうしてもストップモーションアニメの質感が気になりますが、内容だけでも評判いいですよね。できればよい劇場でみたいですが、拘らずに地元で妥協しようかな。

>Beepさん
音にこだわりのある劇場だと、公開直後より時間がたってからのほうが微調整されていて最適化されることもあるみたいですね。特に怪獣惑星はゴジラの咆哮や衝撃の音が良い映画ですから、本来そういうところで見るべきなんでしょうね、うらやましい。
最近はハードウェアの惰弱性つかれますね・・・。AMDはマイナーだから大丈夫!と思ってると・・・?
Unknown (megalith)
2017-11-27 19:33:01
>Beepさん

Haswell最強(笑)
でもマザー探すのが大変。
最近訳あって新品マザーを買ったのだけど、生産数が少ないのかほとんどの物がシャレにならないほど高くなってる。
唯一AsRokのH97 ATXマザーが許容範囲内でした。

ハードウェアの脆弱性の問題ですが、最近こういうの多いですね。

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