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2019-05-04 | Weblog

 ハダカデバネズミ

4月28日のNHK教育「サイエンスゼロ」の話です。
テーマは「不老不死!?のほ乳類 ハダカデバネズミ」

今回は2月17日のアンコール放送です。前回はなにげなく見ていたのですが、見直すとそういうものだったのかと改めて気づかされることがあり、書き留めました。

アフリカ東部の原野にトンネルを掘って集団で生活し、体毛が少なく歯が”出っ歯”、そのままが名となったハダカデバネズミ(裸出歯鼠)は今、老化しないことで注目を集めるスーパーほ乳類です。

同じネズミの仲間ラットの寿命は長くて3~4年、しかしハダカデバネズミの寿命はその10倍、30年近くも生きます。

その理由は病気にかからないことと、体が老化しないことです。人間でいうと90歳近くまで全く病気をせずに過ごすことができます。

番組ではハダカデバネズミが長寿と健康をどのように獲得したのか、遺伝子レベルの研究とともにその社会性の世界から解明を図ります。

若く長寿な秘訣
その1 人間を始めほとんどの動物がかかる癌にならない
その2 低酸素状態でも活動できる。 果糖をそのままエネルギーに変えることができる。活性酸素が活躍しない。
その3 女王を頂点とする役割分担が決まっている・・・・・真社会性
真社会性では女王と王をいかに長生きさせるかということが大切

松浦健二京都大学教授の話
ハダカデバネズミと人間
 生物は何かといえば我々が受け取った遺伝情報をいかに次の世代へと伝えていくかとしてのキャリアとしての存在である。ハダカデバネズミは女王一匹からその社会全体の個体が生まれる。
しかし人間はそうはいかない、生物としてのヒトというものと、人間としての人というものがある。遺伝子の伝搬媒体だけではない選択が我々にはかかっている。
我々は遺伝子のキャリアであると同時に遺伝子ではないことを後世や仲間に伝える領域のほうが圧倒的に多い。
サッカーのルールも、パンの焼き方も、日本国憲法も遺伝子で伝えているのではない。
(遺伝子ではなく言葉や文字などで伝えられる情報をミームという)
人は家族の生存を考えるだけではなく、ミームを家族以外の人とも協力しあって伝えていっている。
だから生物として生きるのではない人間は必然的に悩む(考える)存在であって、一番尊い部分に人が悩むということがある。

ハダカデバネズミの研究から人間の存在までを考察する番組でした。