般若心経

写経
四国八十八ヶ所

般若心経

2017-02-11 | Weblog
1662

「団塊スタイル」

 団塊のシニア世代を対象に趣味、ファッション、健康、食事、医療、生きがいなどの情報を提供しているNHKの番組です。いつもビデオで見ています。遅れ馳せながら昨年11月の放送です。

テーマは「誰にでも訪れる”死”どう考える?」
『人は誰しも生まれた瞬間から死を迎えるその時がやって来ます。
誰にでもいずれはやって来る死、その死について考えてみたことはありますか?
厚生労働省の調べによれば、日本人の死因の第一位は昭和56年以降連続で「がん」、およそ3.5人に一人は「がん」で死亡しています。男女ともに50歳代から急激に上がるがんの発病率、家族や自分ががんに罹り、命にも限りがあることを切実に感じ始めたシニア世代も多いのではないでしょうか』 と番組は始まります。

番組では2つのリポートを通して死について考えます。
・ ひとつは東京御茶ノ水で月に一度開かれている「がん哲学外来」と呼ばれている集まり。
この「がん哲学外来」を発案したのは順天堂大学の病理学の教授、樋野 興夫(ひの おきお)さん。
がんを患っている人達が互いに語り合うことで、死の不安を乗り越え生きる元気を取り戻してゆく。手術や抗がん剤などにより、がんに立ち向かっていくのではなく、がんを受け入れ、がんを抱えたまま命を全うする「天寿がん」という考えです。病気は解決できなくても不安は解消することができる。どうせ死ぬなら余生を自分のためだけではなく、人のために、そして死後もその人の人生が誰かの心に残り、よい影響を与え続ける生き方を目指す。
放送ではがんを宣告された後「がん哲学外来」を訪れ、生き方を変えた人たちの様子を描く。

・ もうひとつは多くの人の最期を看取ってきたカリック修道会のシスター鈴木 秀子さん。
死を前にした人にやさしく語りかけます。「吐く息とともに心配や不安は全部外に出ていきます。過ぎ去ったことは全部許されています」
番組で鈴木さんは言います。「死を恐れてはいけない、死を思い煩ってはいけない。
今 世の中は全く不確実なことばっかり じゃあありません? その中でたったひとつ確実なことは すべての人が死ぬってことですね。 それだけは確実じゃありません? それは自然の理であって そして神様の計らいだから」
「人は眠るときに いつから眠りに入るかとがんばって起きてて 眠りに入る瞬間をつかまえよう とするでしょ?それとおんなじですよ。 死ぬときだって。だってこの呼吸をし続けていて それの自然の連続で眠るようにあの世に逝くんですから」

 番組の司会をしている,国井キャスターもがんを経験したそうです。ご自身の体験を踏まえての進行だけに話に引き込まれました。
国井さんの話「私は 試練というかなぁ 覚悟している部分があって いよいよ来たのかなっていう面はありました。ただこういう形でくるとは思わなかったですね」
「変わりましたですね。一日一日が大事だということがものすごく気づかせられましたね。これは生きているのはやっぱり奇跡だというのですかね、生きていること自身が奇跡なの、 私が生きているのは。ほんとにそう思いますよね」