Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

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消火用のノズル穴・・・

2019-10-24 20:28:48 | Ferrari 312T Monaco GP No.1
本日の山陰は雨の天気です。
昨日高菜の苗を植えて良かったと思いますね〜
だって水をやらなくても根がつく可能性が高いからね(笑)
少々灌水しても表面が少し濡れるだけでして・・・実はそんなに下の方まで水が行き届く訳では有りません、私が実際に野菜を育てる様になってからよくわかった事ですね。
種を蒔いてもいくら灌水してもなかなか芽が出無いのですが、雨が降りますといつの間にか芽が出てきます。
まあ、たまたまかもしれませんがそんなタイミングで発芽して来る事が多い様に感じますね。
やっぱり自然は凄いわ〜!
でも今日は雨なのでイチジクだけ収穫しましてアトリエ内で仕事をする事にしました。

今日はお客様のご希望の事項がいくつか有るのですがその中で一番難しい物を始めて見ましょう。
この車に乗っていたN.ラウダ氏は少し前に亡くなってしまいましたが彼のドライバー人生の中で一番大きな事故を経験したのは1976年の8月1日のドイツGPで312T2で起きてしまった大事故で有る事は間違い有りません。
では312T2は安全装備が何も無かったのか・・・と言いますとそれはちょっと違うのです。
ドライバーの両肩の部分に消火器のノズルが備えられています。
そして312Tにもそれが付けられているのです。
今回のご希望の一つがこの消火ノズルの再現なんですね。
ただカウルの穴と同じ場所には付ける事が出来ないかもしれません・・・ボディの厚みまでは1/43にならないからなのです。

トースカンを使ってノズルの高さを検討します
ロールバーの寸法はほぼキットのままですから大体こんな位置でしょうか?

ところが・・・
カウルを付けてトースカンで高さをケガキしようかと思いますとカウルに当たってしまって線が入れられない事が発覚しました(汗)

仕方が無いのでケガキ針をトースカンの針の部分にしっかり固定しまして高さを合わせましょう・・・
もう少し高い方が良いかな・・・
と言う事で少し上側にずらします。

針の太さだけではなく角度や長さも問題が有りますから何度も微調整を繰り返して何とか線が入りました
コクピットの後方には少しスが有りましたのでポリパテで埋めています。
後で考えたらこの部分にはヘッドレストが付く膨らみを付ける事になりますのでこんな事をする必要が無かったですね。

パテが硬化するまで他の事をしておきましょう
まずはミラーですね
ミラーはビタローニのカリフォルニアンだと思われるでしょ?
実はちょっと違います・・・
市販の物と同じ形状なのですが・・・市販の物は取付けステーの部分にヒンジが付けられていまして角度を調整する事が出来ますがこの312Tに付いている物はこのヒンジが無いのです・・・つまりこの車の専用品という事ですね。
確か古いCGに書いてあったと思うんですけどね。
また無駄な知識を披露してしまいました・・・他の事を覚えておいた方が良いと思うのですけどね(笑)

次はこれです・・・
わかりますかね〜??
シフトレバーのゲートが付く部品なのです
なかなか細かなモールドですよね〜さすがスーペリアです・・・。

コクピット内のこの位置に穴を開けて取付けます。
足元で邪魔になる様な気もしますが・・・どうでしょうね?

次はシートです
シートはホワイトメタル製の物が付属しております
また丁寧に表皮に貼って再現する様に黒い革の素材も入れられています。
しかしながらまたも資料がそれを拒みますね。
F-1モデリングにも某ショップの資料本にもそんな黒い革のシートの写真が1枚も無いのです。
この写真は某ショップの資料本ですね
赤と黒のチェックの生地を使っている様ですね
しかも・・・この時期のFerrariを愛好される方ならこの生地には見覚えが有るんじゃないかと思います。
そうなんですよね〜この時期に312PBとか一連のFerrariのレーシングカーのシートにはよく使われているあの生地ですよね。

正面から写した写真が無いのでよくわからないのですが・・・F−1モデリングの写真では・・・
全面に貼って有る訳では無く肩と背中の上部だけこの赤い布を使ったパッドが付けられているみたいですね。
ステアリングの向こうでピントが合っていないのでよくわからないのですけどね。

斜め上から見ますと・・・
こんな感じです・・・
この写真でも背中の部分ははっきりわからないですけど・・・上の写真と合わせてみますと背中の上側だけ赤い布の様です。
しかも・・・座面は革ではなくて樹脂その物の様に見えてしまいます。
シートは革ではなく樹脂で作られていてドライバーに合わせて肩や背中の上側だけはクッションとしてパッドを入れていたのかもしれませんね。

シートの表現はどうしたものか考えてみました
パッドですから何かしら膨らみは必要かと思ってプラ板を貼って削ります
最終的にはデカールを貼って仕上げたいと思いますがパッドだけに何かしらふっくらとした膨らみは必要になりますよね。
デカールとの見切りが必要なのでプラ板で膨らませてみました。

パテを盛って整形します
見切りはあくまでもプラ板ですね。

パテが硬化しましたので削って整えてからヘッドレストの取り付け部分を接着します
この部分は白いからわかり難いのですが確かにこの様な膨らみだった様な気がします


残念ながらそう簡単には塗装に入れませんね〜
せっかくなのでもう少し手を入れておこうかと・・・。