車に乗り込むと暑いほど天気の良い日で、皆うきうき。
楽しい気分で盛り上がっていたのだが、家を出てだいぶ走ったところでいっくんが上着を忘れて出てきたことが判り、がっくり。
口うるさく言っても、彼の耳には全く届いていなかったらしい。
いくら暖かい日差しが…といっても、1月である。
しかし、ハイテンションないっくんは薄着で走っていく。

「寒いやろ!?」と言う私に、頑固ないっくんは「さむくな~い」とおどけて見せるが、見る見る鼻が赤くなっていく。
子供は走り回るせいか、大人よりは暖かいのかもしれないが、赤い鼻をして軽装でうろつくいっくんをほっとけるわけがない。
いつまでも降参しないいっくんを無理やり店に連れて行き、何とか「スパイダーマン」の上着を1着購入。

スパイダーマンのアトラクションを乗ってから、ますます好きになったようである。
胸に貼られたシールは今月が誕生日であることを意味するらしく、色々な場所で「お誕生日、おめでとう!」と声をかけられ、いっくんは恥ずかしいような嬉しいような表情であった。
シールをアトラクションで落としてしまったときは、とても心配してわざわざ探して欲しいと言って来たほど、皆からの祝福が嬉しかったようである。
これを見ていたこいちゃんは「私の誕生日には絶対もう一度来てね!!」と何度も主張した。


こいちゃんも、可愛いお子様ランチにつられて、久しぶりに注文である。
しかし、怖がりのこいちゃん。
しょっぱなに入ったシュレックの3Dが怖かったようで(何故!?)、
「恐竜の(ジュラシックパーク)は怖い?」
「火(バックドラフト)は本物?」
などとしつこく聞き、ショッピングに逃げ、いっくんと伴侶だけでアトラクションに入ったりすることに。
買い物好きのこいちゃんはそれなりに楽しんだようであるが、何のために来たのやら…。
バックドラフトは頑張って途中まで入っていたが、最後のステージで怖さもマックス。
非常口から退場してしまった。
気が強いくせに、大変な怖がりである。


しかし、結構本格的でビビリの私はドキドキであった。
同じ場所にあったベースボールのアトラクションは、意外と二人のお気に入りであった。
テレビ画面に映る、飛んでくる玉をバットを振って打ち、その後の数秒のアニメーションを見ると言う物だ。
ボールを打つ瞬間など、自分がテレビに映るので、それが新鮮だったというのもあるかもしれない。
怖がりのこいちゃんには特に、大好評であったのは言うまでもない。

ご機嫌でキティちゃんと写真を撮り、満足そうであった。

しかし、慣れない事はあえてする物ではない。
こいちゃんはポップコーンを食べ歩きしていて、ジェットコースターが通り過ぎる時の音に驚き、箱ごと落し、殆どこぼしてしまった。
危険(?)がいっぱいである。
こいちゃんは帰り際に珍しくブレスレットを購入。
自分の名前や好きなキャラクターを組み合わせて、手作りできるものだ。
ウインドーショッピングばかりであまり買わないこいちゃんが欲しがったので購入したが、いっくんにはスパイダーマンの服を買っていたため、反省の意味で玩具はお休み…。
泣き叫んだり、シクシク泣いたり、猫なで声でねだったりとさまざまな手段でゴネた。
立ち直れないくらい悲しかったらしく、車でもしばらく抱っこしなければならないほど、打ちひしがれていたようである。
辺りが真っ暗になったころ、やっと帰路につく。

こいちゃんはラーメンを頼み、いっくんはラーメンと子供用のスパゲティを頼んだ。
麺類ばかりを前に並べて食べるいっくんに、ちょっとおののいてしまったが、炭水化物ばかりをすっかり完食…。
温泉では、こいちゃんもいっくんも私の方にやってきたため「ゆっくり疲れを癒す」とは全く行かないが、しばしのんびり出来る良いお湯であった。
家族ではしゃいだ、楽しい一日であった。