岩手
Y氏のところに泊まった時にあった本。
部屋で途中まで読んでいて、戻ってから読み始めたASIAN JAPANESE。
著者の小林紀晴はカメラマンなので、本には写真が使われている。
モノクロフィルムの現像や焼付けくらいはできるけど、写真のことはほとんど分からない。
技術的なこともあんまり知らない。そんな自分でも、人間が写ってるのは興味がある。
特に人の顔をみていると、ずっと見ていたいと思う。みていて飽きない。
かっこいい、かわいい、おしゃれなのは街にあふれているけど、それが魅力的かというと、
必ずしもイコールではない。ASIAN JAPANESEには日本人が写っている。
日本以外で写した日本人だからか、良い顔をしている人が多い。
笑っているかと言えばそうでもない。
変わらない人、さまよう人、不安な人、途中の人、その一瞬を収めてる。
写真は、それは、プロだからうまいんじゃないかと思う。たぶん、人間の写真以外も魅力的なんだろうと思う。
写真と写真の間にある言葉は、小林紀晴が引き出したもので、それがとても美しい。
写す人と写される人ととの関係性も透けて見えるような気がする。
人生の一瞬を写した写真と引き出された言葉。
でも、あんまり素直で美しいから、ちょっと読んでいて悲しくなる。