K1200Sに乗ってきました まず排気音デカいです! そしてスタンドを起こした瞬間、軽い! この2点で最初に驚かされました 新エンジンは、縦置きをやめて並列4気筒に変わりました BMWのやることですから考えあってのことでしょう 特徴としては、80年代のヤマハのジェネシスエンジン(FZ750など)の45度前傾シリンダーからさらに10度寝かされた55度前傾シリンダーが採用されたことです このエンジンの設計には、マリオタイセン博士率いるBMW-F1エンジンの技術者も携わっているとか・・・ パワーも相当出てますが、そのうえで10万キロ走れる耐久性も十分考えられており、バルブも直押しではなくロッカーアーム駆動です
クラッチミートして走り出すと、回さなくても相当のトルクを感じます 最大トルクはなんと13kg-mあります 車重を除けば初期型GSX-R1000よりパワー&トルクがあるワケですから速くないわけがありません アクセル一捻りで怒涛の加速をはじめます 特に7000rpm以下のトルク感がメチャメチャ気持ち良く、回してる感じがしないのに車速だけがグングンと伸びます このエンジンの本領は8000rpmから上にあります そこからレッドゾーンの始まる11,000rpmまでは完全にパワーバンドと呼べるもので、あまりに鋭く吹け上がるので1~2速ではレブリミッターが瞬時に作動します 音がまたいい 脳天に突き抜けるような甲高いサウンドを発し、官能を刺激します 思わず脳汁が出ますw アクセルを開け閉めしたときの回転マスは意外と大きく、回転落ちも遅いのでレスポンスが穏やかに感じます これは雨天時などに開けやすくするために、BMWがわざと遅くしたフシがあります 参考までにダイノマシンで測った人によると、後軸で140~150馬力程度出ているようです ゼロヨンが10秒台後半、最高速は実測で270㌔(メーター読みで290㌔くらい)とのことで、頑張っても300km/hは出ないようです BMWのカタログには「0~100㌔加速2,8秒」とあります バイク乗りはあまり驚きませんが、この数値はセナの時代のホンダF1が2,8秒と言われてますからけっこう速いですね(ちなみにローンチコントロール付きの現行F1は1,9秒です!速ェ~)
話題のフロントサス「デュオレバー」ですが、減速時と加速時の荷重の違いでキャスター、ホイルベースが微妙に変わるというモノらしいです 1571mmもホイルベースがあるのに、小さいコーナーを簡単に曲がれるのはこのせい? 体感ではテレレバーに比べるとブレーキング時のノーズダイブ感は大きく感じました ブレーキはサーボが働くため指一本のフェザータッチでフルブレーキまでOK インテグラルABSのおかげで車輪がロックすることは皆無 このバイク、どんなにバカなことやってもコーナー手前までには辻褄が合ってしまいます 初めて走るような峠道では大きな武器になるかもしれません 余談ですが、昨今のBMW-Evoブレーキ装着車の制動力は2輪の次元を超えてるので、オーナーの皆さんは後続のバイクには注意が必要かも・・・ 同じようには止まれません タイヤはメッツラーのSPORTEC-M1 リアは190サイズと極太 サスペンションはESA(電動可変サス)付きで前後とも3段階調整式(Hard/Normal/Comfort)で、走行中でもハンドル左側のスイッチで切替え可能です けっこうメリハリがあってHardはガチガチ、COMFORTはフワフワ、通常はNormalモードで事足りると思います 停車時にボタンを長押しすることで、シングル⇔タンデム及び荷物の有無に対するスプリングのイニシャル設定ができます エンジンは圧縮比13,0というショップチューンエンジンのようなコンプレッションですが、昨今のエンジンマネージメントはさすがで、市街地でも6速1500rpm(50㎞/hくらい)から難なく使えます
メーターのマルチ液晶パネルには、水温、FUEL、時計、トリップ、ギアポジション、サスペンションモードのほか、リザーブ時には燃料残量に対しての走行可能距離を表示します そして日本仕様はグリップヒーターが標準で付きます 200万円用意できる方にはオススメです |