AWA@TELL まいにち

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午後からは分科会

2014年11月02日 | 日本語教育
午後からは分科会。

連れて来てくださったK川さんとお弁当を食べながらおしゃべり。

愛知では夜間中学は一つですが、大阪には11もあるということを知りました。

やっぱり、町の規模が違う。

発祥は、オールドカマーの在日コリアンの方への教育であったり様々な事情で教育が受けられなかった方々へのものだったところが多いようですが、今はニューカマーが増えているとか。

ニューカマーの学びの場としての夜間中学は、愛知にはないと言ってもいいのかもしれません。

いいとか悪いとかいう問題ではなく、受け皿があった大阪では変容が起こっているけど、受け皿が限定されていた愛知では変容が起こっていない、というだけのことでしょう。

別の記事にも書きましたが、これからニューカマーの方々への教育は避けられない問題で、いわゆる義務教育の対象となっていない日本国籍のない子供達も、成長していく過程で、教育へのリエントリーの要望は増してくるはず。

大阪の取り組みは参考になると思います。

識字教室や夜間中学で学んでいらっしゃる方々の一言作文みたいなものがあったので端から端までずーっと読んでいました。


「・・・80歳を過ぎて週一でディサービスに通っていますが、いつも新しいことに挑戦しています」

「今まで一人でできなかったこともいろいろとできるようになりました。今では役所での○○も自分自身でできるようになりました。」

「□□で覚えた漢字。うれしくて古い頭にいっぱい詰めたい」

「私は学校に行く夢ばかり見ていました。夜間中学校には入れて夢がかないました」

「大人になって初めて学びが楽しいことがわかりました」

「私は小学校に行けなかった悔しい気持ちを取り戻そうと頑張っています」

「一か月自転車で△△と××に6回行きました。××まで往復6時間40分かかりました。」

ほかにもたくさん。


学びたいという気持ちに寄り添える学ぶ場があるというのが、大阪の強みだろうなあと深く感じました。


大学をL型、G型にという話題もありましたが、学びたくないのに高校や大学に行っている人を減らして、何歳からでも学びたいときに学べる環境を整えていくことが大切だと思っています。


15で高校受験、18で大学受験、というのが当たり前ではない、そんな社会でもいいと思うんですよ。

働き始めて、30歳でもっと知識を、と考えるのは自然なこと。

そういう意味では、今、愛教大でお話させていただいている社会人の大学院生さん、退職後に大学院に入ってこられた方々には深い敬意を持っています。


いい機会をいただきました。


合わせて、自分に何ができるのか、とても考えさせられる一日でした。
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