AWA@TELL まいにち

南山大学で、日本語教育に携わる人材の養成を行っています。ホームページも是非ご覧ください。

白杖を持った人を地下鉄に

2015年04月10日 | どーでもいいこと
昨日、地下鉄を下りたとき、白杖を持った目の不自由な方が地下鉄車両に乗り込もうとなさっていたのですが、

白杖で車体をたたきながら乗降口を探していらっしゃったわけです。

発車ベルが鳴り始めたので、あわてて

「お乗りになりますか?」

と尋ねたところ、「はい」とのこと。


駅員さんに見えるように、ドアを押さえながら、

「こっちです」と腕を持って案内しました。



そこからが問題。

その方が、

「この乗り口は何番ですか?」

と質問なさったのですが、私はその乗り口が何番かわからず、

「一両目の前から三番目の乗り口です」と伝え、地下鉄のドアは閉まりました。


その方は、困った顔をして「1両目の前から三番目…」とつぶやいていらっしゃったわけ。


地下鉄のドア、内側にね、ドア番号のシールが貼ってあるのは知っているんですよ。点字付きで。

えーと、その案内のホームページはここ。

2の乗降口案内ってやつ。



外からは分からないんだよー。



地下鉄なんて、基本、外の風景を見るわけじゃないから。ドアそのものに番号を振ってはどうなんだろうか。大きく。



と、偉そうに書きましたが、

こういう経験がないと見過ごしてしまうもの。

ベビーカーを押して、町の段差を知り、車いすの人の不便さを考えたり、

足をねん挫して地下鉄利用の際のエスカレーターやエレベータのありがたさを知りつつ、3階分続く階段の一部だけがエスカレーターなのかと憤ったり、

灯りが壊れた夜の廊下や階段を歩くとき、手すりがほしいと思ったり、

自分の経験を単に「ふべんだなあ」で終わらせずに、ほかに生かせるといいですよね。

前にベビーカーの時にも書きましたが、自分の感じた『不便だなあ』をほかの人に「私は我慢した」と言わず、ほかの人のために良くしよう、という意識をみんなが持つと、年をとっても、けがをしても、暮らしやすい社会になると思います。

どんなもんでしょうか。


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