AWA@TELL まいにち

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韓国調査-4日目(8月21日)

2007年08月23日 | 研究
4日目。麗水から最終目的地の巨文島へ。
何時間かかるのか、人によって情報が違いました。これが困ったのです。
高速船があって1時間半だという情報、高速船はすでに廃止されたので6時間かかるという情報、この二つを両端において、間にいろいろな時間の説が出てきました。


船の待合室


終戦まで巨文島で暮らしていた堀さん(右)

正解は、フェリー利用で2時間40分。上の説は両方正しく、今回のフェリーは、島々をいくつも回っていくというタイプです。高速船なんでしょうね。直通については、上の説がともに正しかったようです。
船は予想よりもはるかに大きく立派なものでした。酔い止めを事前に飲んでスタンバイです。酔い止めの数が足りないのに気づいたのはこの日の朝。帰りの船のところまでですね。
船は、前よりも後ろのほうがゆれが少ないという人、前と後ろは揺れるから真ん中がいいという人、左右は揺れるから真ん中がいいという人、いろいろ意見があったので、本当に真ん中に乗りました。おかげさまであまり酔いませんでした。





島に着き、下船してからホテルに向かいます。



実は、この段階でもまだホテルの名前はわからないのですが、麗水からは添乗員さんが着きました。なので安心です。




この「ユニモテル」が宿です。温泉のマークがついていますが、温泉はもちろん、お湯も出ません。

部屋割りがあって、部屋に荷物を置いてから、昼食へ。昼食は太刀魚のなべでした。魚介のスープは辛いですがおいしいですね。
この巨文島、日本人が作った漁村ということでやってきたのですが、単にそれだけでなく、当時の建物がとてもたくさん残っているのです。

これは当時最大だった旧長門屋旅館。今も旅館です。

日本家屋


面事務所の裏手に、昔神社に置かれていた手水台、灯篭の残骸などがありました。



旧神社に登りましたが、ここは、一面のコスモス畑。最近整備しなおしたそうです。それも日本の神社跡とは言わず、ハミルトン公園(昔イギリス軍が駐屯していたのです)という名前で。ぐるりと周囲の写真を下に上げましたが、三角錐が乗っているような柵はすべてコンクリートで再建されたものです。15年前の調査では、ほんの一部だけが残されていて、ここはヘリポートになっていました。今、日本の植民地支配の痕跡が、観光地化されてきていることもあり、整備しなおしたそうです。15年前まで残されていた当時のままの神社の柵、15年前には船のもやいを引っ掛けるものに利用されていた折られた鳥居の根元の部分、そういったものが今回はまったく見られませんでした。どこへ行ったのか、また、どうしたのか、尋ねてもどなたも知らないということでした。












ここまでは神社跡からの周囲を見た画像です。

神社跡地はこんな感じです。


神社を下って、この島の港を修築した記念碑を見ました。昭和という年号は残っているものの、日本人の名前はすべて石碑から削り取られていました。




石碑の裏手になる大きな岩には、その期成委員会の役員や寄付者一覧の名前が掘られているのが残っていました。



山の上り下りを繰り返したためダウンした一行は喫茶店に入りました。



そこで、96歳になるおじいさんとお話をすることができました。15年前、地元の老人会長をなさっていた方です。



お耳が遠いため、あまりお話をうかがうことができなかったのが残念です。

それから、昔旅館として使用され、今日も旅館として利用されている建物を見にお邪魔しました。欄間が残っており、ふすまやたたみ、床の間なども残っていました。












 ホテルに戻って小休止の後、夕飯になりました。太刀魚の刺身です。韓国のデェンジャンに刻んだにんにくとねぎをたっぷり入れたたれを絡めていただきます。このたれ、大好きなんですよ。塩さばもいただきました。こちらもおいしかったです。
 食事の後、面事務所に出かけました。当時を知るかたがたをお招きしての報告会です。ところが、あれだけの好天だったのに、大雨になり、お年を召した方が多かったために参加なさった方はわずかでした。にもかかわらず、写真一枚一枚に思い出を絡めたお話が聞けました。





4日目はこうして終わりました。
宿泊先のモーテルは、個室でバスタブもトイレも付いているオンドルの部屋です。でも、お湯が出ません。あのバスタブは何のためにあるのか、よくわからないのがご愛嬌です。
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