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日本語だからできる? 本当にそうかな…

「日本語だから、何とかなるんじゃない?」
と、主要3科目の中に数えられながら、
若干影の薄い国語の存在。
でも最近は、この国語で苦労をしている人を多く見かけるようになりました。

いろんな原因が考えられるとは思うのですが、現場で見ていて思うのは、「思考すること」に対する子どもたちの力が落ちてきている、そんな感じがしています。




私は指導するときに、問題をある程度2つに分けて考えています。
答えを導くためのステップが少ない「反応系」の問題と、
答えを導くためのステップがより多い「思考系」の問題。
厳密に分類できるわけではないとは思いますが、
指導するときの目安として、この2つに大別しています、

「反応系」の問題は、以前と変わらずしっかりと指導すれば、力になってきていると思います。
ただ、「思考系」の問題は、その数が増えているにも関わらず、苦手というか、取り組み方がわからない、という子どもたちが増えてきたなあと感じます。

現代は即レスポンス時代だと思います。
LINEでも電話でも、即レスポンスが当たり前の時代。
そういう時代において、即答えが出ない「思考系」の問題は、もしかしたら無意識に排除しがちなのかなとも思います。





昔は好きな人に手紙を書いて戻ってくるまでに時間がかかりました。
その間に、相手はどんな反応をするだろうとか、そんなことを無意識に「思考」していたんだろうと思います。
でも、今は即レスポンス時代なので、そんな思考をする前に答えが来てしまい、相手を慮ったり、自分のことを考えたり、
そんなことが少なくなってきているのかなとも思います。

それがそのまま思考系の問題の苦手につながっているかどうかは分かりませんが、
何となく即レスポンスではないものを避ける傾向は、
今の子どもたちには(昔もいたとは思いますが)、より多くなっているようにも感じます。

その「思考系」問題の最たるものが国語だと思います。
英語や数学のように、明確な公式のようなものがない。
(厳密に言えば、無くはないですが、マスターするのに他のそれより時間がかかる。)
パッと解けて先になかなか進めないので、敬遠しがちになる、そんな雰囲気なのかなとも思います。




ただ、国語の苦手は結局全教科に及びます。
強いて言えば、生活全般にも及んできます。
即レスポンスの時代はたしかに便利ではありますが、
それを生活の一部とするのは良しとしても、
それとは別にじっくり取り組むという根気、
物事を思考する楽しさ、そんなことを伝えていかないといけないのかなと思います。

今回、春期講習で何人かの生徒さんの国語を担当しました。
じっくり考えてもらいました。
皆さん、即答えが出てこずに、1問解くのに1時間とかかかっていましたが、
その変わりできたときの充実感というか達成感は、今までとはまた違ったものとして感じたようです。

パッと解ける楽しさ、
じっくり思考して解く楽しさ、
そのどちらともをしっかりと学んでもらえたらと思います。


※この記事中の写真は、すべてイメージです。




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