『勉強をやっているけれど、なかなか結果がでない』
そういう相談を受けることがあります。
もちろん人によって理由は様々ですが、もし『1・2年生の時にちゃんと勉強やってこなかったかも』という場合に考えられるのは、『負の清算』が済んでないというケースです。
3年生になって受験勉強を始めたのに、なかなか成績が上がらないということがあります。
『1日◯時間もやっているのに…』
そう思うこともたくさんあって、時にめげてしまいそうになるときもあると思います。
今まで、それこそゼロだった自主勉強が3時間・4時間と増えれば、成績上昇への期待は膨らみますが、なかなかうまくいかないのも現実だとだと思います。
これは『負の清算』が済んでいないからだと私は思っています。
つまり、3年生になってから頑張り始めたとしても、1・2年生の間にサボってしまった分の取り返しに時間がかかっている、ということです。
入試の問題は3年間のすべての内容が問われますから、3年生から頑張って3年の内容は完璧でも、点数にすれば33点分にしかならないということです。(実際はこんな単純ではないと思いますが。)
つまり、入試で50点、80点、100点を取ろうとすれば、当然1・2年の内容を確実に理解する必要があり、それを取り戻すのに時間がかかっている、そう考えることができると思います。
逆を言えば、1・2年生の時にサボってしまった結果できた負の部分の清算が終われば、成績は上がり始めるはずです。
でも、その前に挫折してしまう人もいて、『勉強をやってもダメだった』という思い出だけが残るという悲しい結果になっているようにも感じます。
この負の部分を清算するには、それこそ時間をかけてしっかりと理解をしていくしかありません。
サボってしまった分を取り戻すわけですから、その量にもよりますが、清算がすむまでは時間がかかると思います。
でも、そこは覚悟が必要です。
すぐには結果はでないかもしれない。
でも、諦めずにやり続ける、いつの日か清算が終わる、そう信じて頑張ることが大切です。
とは言っても、なかなか一人でこれに立ち向かうのは大変だと思います。
だからこそ、塾をうまく活用して欲しいと思います。
負になっているところを一人で乗り越えようとするのではなく、塾の授業を活用したり、質問したりして、それぞれの課題を乗り越えていって欲しいと思います。
逆に言えば、1・2年生の時からの積み重ねは大切だということです。
よく言われる勉強の目安に『毎日、学年プラス1時間の勉強をしよう』というのがありますが、これは妥当な時間だと思います。
この時間数で取り組んでいくと、3年間で、
(2×365)+(3×365)+(4×365)=3,285時間
となります。
もし、1・2年のときにサボってしまい、この分を3年生だけで取り戻そうとすると、3,285÷365=9時間となり、なかなかの量になってしまいます。
実際には相乗効果もあるので、ここまで極端ではない気はしますが、やはり積み重ねてきた人にはそう簡単には勝てないということもわかると思います。
もちろん、伸び悩む理由はこれだけではありません。『1・2年の時も頑張ってやってきたのに』という人もいると思います。
皆さんそれぞれにいろんな理由が考えられますので、『私はどうしたらいい?』という場合は、ぜひ声をかけてみてください。
ただ、何事も即効性があるわけではなく、すぐに結果が出ない場合もあります。だからこそ一度やると決めたら、覚悟を持ってやり続ける、その気持ちは大切にしてくださいね。