flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから…
言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

MARUEI

2019-04-09 00:00:00 | STRUCTURE-構造物残影-

(名古屋市中区栄)
 栄の広小路に、かつて名古屋の百貨店4M(松坂屋・丸栄・名鉄・三越の頭文字)の一角だった丸栄の閉鎖された建物がある。丸栄の源流の一つである十一屋呉服店の創業は元和元年(1615)と、4世紀に渡っての老舗であり、昭和18年(1943)企業整備令により丸物系列の三星百貨店と合併し、地名を由縁として丸栄が設立された。RC造8階地下2階、延床面積52,200m2の現存する建物は、昭和12年(1937)三星百貨店時代に計画され、戦時下の鉄鋼工作物築造許可規制により、3階建、現在の本館中央部分に縮小して築造された。昭和28年(1953)当初の計画である8階建に増築され、東の伊勢町通側も増築された。昭和31年(1956)には北の広小路側を増築、昭和59年(1984)南の入江町通側が増築され現在の姿となった。増築は建築家村野藤吾によって設計され、清水建設が築造した。長らく栄広小路のランドマーク百貨店として営業してきたが、競合百貨店の攻勢を受け、平成30年閉店を余儀なくされた。建物の保存運動が起こったが、2020年度までに解体され、テナントショップに業態変えをして再建される予定となっている。

  


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