my music life

私の好きな音楽の話を綴ります。

名器「レス・ポール」の生みの親レス・ポール氏に乾杯!

2009-11-30 | ジャズ


レス・ポール&メリー・フォード

「エレキギターの父」と呼ばれる「レス・ポール氏」が2009年8月13日、94歳の天寿を全うしました。
 不覚にもつい最近まで知りませんでした。

「レス・ポール」というと1930年後期からジャズギタリストとして活躍。
1950年代は、妻で歌手の故メリー・フォードさんとのコンビで「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」など数々のヒット曲を発表したことで有名ですね。



「レス・ポール&メリー・フォード」の「世界は日の出を待っている」の間奏のアドリブ。
「ジェフ・ベック」が得意としているフレーズが出て来ます!
もちろん「レス・ポール」のフレーズから頂いたのですが、やはり本家の方が上手でした(笑)!




 
「ギブソン・レスポール・ギター」


 「レス・ポール」というとやはりロック・フリークでは超有名な「ギブソン・レスポール・ギター」の生みの親として有名ですよね。
ギブソン社初めてのソリッド・ギター(エレクトリック・ギター)は彼のアイディアで生まれたシグネイチャー・モデル。

1952年に発売されて以来、現在まで多くのミュージシャンを魅了してきた名器ですね。

時代を超えて愛され続けてきたセクシーなボディ・デザインはより魅力を増して現在でも第一線で大活躍のギターだ。

時代が変わり技術的にも進歩しているのにほとんどスペックは変わっていない程、完成度が高い。

 このレスポール・ギターは1958年のハンバッキング・ピックアップ搭載で完成するが、時代の先端を行きすぎた高出力ピックアップは使いづらく、あまり人気にはならなかったらしい。
売り上げが悪化して一時生産中止、SGモデルに取って代わった時期もあったけれど、「エリック・クラプトン」が「ブルース・ブレーカーズ」のアルバムで披露したレス・ポール・ギターとマーシャル・アンプのデストーション・サウンドで脚光を浴びる。

その後のロック・ギター・サウンドのスタンダードとなりロック・ギタリスト達がこぞって使用したことでも有名だね。

 レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジが使用していたことでも有名な1958年製のレス・ポールはプレミアムが付いている。
どうやらこの時期のレス・ポールはバイオリンのストラリバリウスの様に素晴らしい深みのあるサウンドがするらしい。

日本が世界に誇るレッド・ツェッペリンのコピー・バンド「シナモン」のギタリストはこのレス・ポールを4~500万円で手に入れたと昔聞いたことがある程だ。
現在はもっと高くなっているかも。

 ●

私と「レス・ポール」との出会いは、1988年「スーパー・セッションVOL9」というビデオ。
「エディ・ヴァン・ヘイレン」「B.B.キング」「スティーブ・ミラー」他が出演して「レス・ポール」を称えるという企画のビデオだが、そこでの演奏を観て「レス・ポール」のすごさが分かった。

テクニックに裏付けされた表現力の豊かさ、すばらしさはなんとも言えない。
ギターをつま弾く者としてはあっけにとられた。なにこのおっさん巧すぎだよ!

ロック・ギターの早弾きはスゴイ!なんて思っていたが40~50年代からこんなにすごい早弾きしていたと思うと、なんだロック・ギタリストが彼を真似したんだ(笑)!

実はロック世代に影響を与えた元祖ロックおじさん(おじいさん)だったのだ。
「ジェフ・ベック」もフェイバリット・ギタリストにあげていたよね。



「レス・ポール&メリー・フォード」の「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」


 彼の凄さは演奏だけではない。エレキ・ギターを造ったばかりか、ビデオでも実演していたがマルチ・ダビング録音やデレイも考案したり、現在のレコーディングの基礎を造った張本人なのだ。

 こんなすごいおっさん(おじいさん)「レス・ポール氏」。真剣にアルバム聴いて見たくなりました。
彼の人柄が溢れた温かいサウンドなんだろうな!

ご冥福をお祈りするとともに、94年の人生に乾杯!



自称「レス・ポール・ライザー」。ギターの音をダビングしてワンマン・バンドです!
これが後のマルチ・ダビング録音の原型です。




「エリック・クラプトン」が「ブルース・ブレーカーズ」で演奏したレス・ポール・サウンド。
以降ロック・サウンドのスタンダードとなったのはあまりにも有名。