瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

2018年、クリスマスには歌を歌おう♪その2

2018年12月22日 21時56分38秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
今日は冬至、一年で最も夜が長い日ね。
暗闇は人恋しい気持ちを募らせるわ。
「日本の少女漫画に登場するクリスマスエピソード」、第二夜目に紹介するのは、1987年~1992年まで講談社発行の「mimi(1996年12月に休刊)」にて連載された、鈴木由美子女史著、「白鳥麗子でございます!」より――3巻第16話「ケンタイ期,それはイケナイ」を紹介するわ!

ヒロインは超絶美人の御嬢様、でもタカビーで自己中でメッチャ思い込むタイプの白鳥麗子!
名前からしてセレブな彼女には、一途に恋する男性が居たの。
彼の名前は秋本哲也、地味目のルックス、高校時代はバスケ部で万年補欠と、割合冴えないタイプの男だったけど、麗子さんにとっては愛しのナイト。
でも麗子さんったら高校時代、意中の哲也から告白されたってのに、プライドの高さが邪魔して、「あなたと私じゃ釣り合わないわ!」なーんて断ってしまったのよ!
本当は幼稚園児の頃から片想いしてたくせに、素直じゃないんだから…
そうやって自分から断っときながら、諦めきれず東京の大学に進学した哲也追っ駆け、彼が下宿する安アパート隣の豪華マンションに入居までしちゃう麗子さん、凄いわ!立派なストーカーよ!
その後は彼女らしいズレた恋のアタックを繰り返すも、どうにか哲也のアパートで同棲するまでの仲に進展、だけど両想いになっても、やっぱり麗子さんは、哲也と周囲に振り回されたり、振り回したりする毎日だった…ここまでが前フリね。

本題はここから――12月の某日、某カフェにて、高校からの友人である京子ちゃんから、「最近彼と倦怠期なんだー」と愚痴話を聞かされた麗子さんは、空気読まずに「私と哲也なんて年中ラブラブの熱々よーvv倦怠期?何それww」なんてノロケちゃったの。
これにカチンと来ちゃった京子ちゃんは、「倦怠期は愛し合ってる二人に訪れる恋峠。その危機を乗り越えてこそ本物の愛を得られるんだから!」と、嘘盛り盛りでブチかましたのね。
その話を何時もの如く真に受けた麗子さんは、「私と哲也も早いとこ倦怠期迎えて、本物の愛を手に入れなくちゃ!!」と、勘違い作戦を開始。(ここまでが第15話「愛,それはケンタイ期」の粗筋)

折角ラブラブモードで落ち着いてるなら、わざわざ危機を迎えなくても良いのにって思うけど、世間知らず御嬢様の麗子さんの耳には、「倦怠期」って言葉の響きが大人びてて格好良く聞こえたのね。
麗子さんは倦怠期の先輩(…)である京子ちゃんが、当て擦りに他の男と付き合ってるのを見て、間女で波風立てる作戦を思い付いた。
そこへタイミング良く(?)やって来たのが、ライバル御嬢様「かきつばた あやめ」!
白鳥麗子御嬢様に名前もキャラも負けてない強烈さ、彼女こそ役に相応しいわ!と考えた麗子さんは、止せば良いのに自分と哲也が倦怠期だと話し、暫く代わりに彼と付き合ってくれるようお願いしたの。
話を聞いたあやめ御嬢様はニンマリほくそ笑んだわ、だって密かに哲也の事を狙ってたから。
あやめ御嬢様は、この時の麗子さんと自分との会話をこっそり録音していて、公園に哲也を呼び出し聴かせたの。

『哲也ったら、もう鬱陶しくて鬱陶しくてー』
『それじゃあ、あたくしが暫く哲也君と付き合ってあげましょうか?』
『そおねー、お願いしようかしら!』

「アイツ、腹では俺の事を鬱陶しく思ってたのか…!」、会話を聴かされた哲也はマジ切れ、ならお望み通りあやめ御嬢様と付き合ってやるよ、と家へ帰って麗子さんに報告。
…ちょっと~~二人とも他人の言葉をいちいち真に受け過ぎィ~~。
麗子さんは自分が計画した通りに倦怠期キタ━(゚∀゚)━!と御満悦、よーし!もっともっと盛り上げちゃうぞー!!と調子に乗って、会う人皆に「私の彼氏の哲也は今あやめ御嬢様とよろしくやってるのよ~」と触れ回った。

ところが麗子さん、街へ出て、ふと気付いたの。(てゆーか街まで出て触れ回ってたの!?)
世間の空気はクリスマスで、街にはカップルが溢れんばかり。
『もしかして、あたしってば、とんでもない時期にケンタイ期を盛り上げてしまったのでは…!?』と蒼褪める麗子さん。
そこへ追い討ちをかけるように、あやめ御嬢様が哲也と腕を組んで現れたの。

「まあ!御独り?
 まさかねー
 そんなワケないわよねー
 白鳥麗子ともあろう御人が、クリスマスに独りぼっちだなんて、そんな惨めなねー」

そう嘲り、哲也を脇に去って行く、あやめ御嬢様。
――嵌められた!!
鈍い麗子さんでも、遅かりながら、あやめ御嬢様の罠に気が付いたの。
『哲也の居ないクリスマスなんて嫌っっ!!』
漸く正気(?)を取り戻した麗子さんは、友人の伝から今夜あやめ御嬢様宅にてクリスマスパーティーが開かれるとの情報をキャッチ、招待されてもいないのに押し掛けた。
パーティーの参加客は全員カップルで訪れてたけど、哲也を奪い返そうと燃える麗子さんに、空気を読んで帰るルートは無し。
『フフフ…飛んで火に入る冬の虫ね、麗子…この機会に奈落の底へ堕としてあげてよ…!』
勇者麗子さんを迎え入れた、ホストで魔王のあやめ御嬢様の瞳が、妖しく光る。
あやめ御嬢様は、カップルで盛り上るツイスターゲームや風船割りゲーム、目隠しで手を握り恋人を当てるゲームを提案しては、ぼっちで居る麗子さんをネチネチ痛め付けた。
ゲームであやめ御嬢様のお相手をするのは哲也、恋人の様な熱々振りでプレイする二人の姿を見て、悲痛な声を上げる麗子さん。
「哲也は私の恋人よ!!!」
けれどその場に居る全員、冷やかな顔で、「今は哲也君、あやめさんと付き合ってるって、嬉しそうに言ったのは麗子じゃん」って返したの。
そう…そうなのよね…全て、麗子さんが自分で蒔いた種なのよ。
己の愚かさに気付いた麗子さんが、哲也の方へ顔を向けても、彼は目を合わせようとしない。
哲也の心が自分から離れてしまった――泣きながら外へ飛び出す麗子さん。
そんな彼女を哲也とその他友人達が慌てて捜しに行く…皆、案外友情に篤いのね、あやめ御嬢様まで麗子さんを捜しに後を追っ駆けてったのには、メリーちょっと感動。
実のところ、あやめ御嬢様は、本気で哲也を奪ってやろうなんて、思ってはいなかったのかも…?

町の明かりが離れて瞬く閑静な住宅街、お騒がせなお姫様は独り原っぱで、煌々と照る満月に願い事を掛けていた。

「ピアノも返します。
 小学校6年の時に貰った縫いぐるみも返します。
 中学の時に貰ったドレッサーも返します。
 高校の時に貰った毛皮も指輪も全部全部返します。
 だから…だからっ、サンタクロースさま、お願い!
 もう一度あたしに哲也君をください!!」

麗子さんの後を追って来た皆は、彼女の真剣な願掛けを聞いて呆然。
いくら今夜はクリスマスイブだからって、あの麗子さんが、サンタクロースへ真剣にお願いをするなんて…。
「あっきれたー!!あなた大学生にもなって、サンタが居るって信じてるの!?」と嘲笑うあやめ御嬢様に、麗子さんはむきになって「絶対に居る!!」って答えたの。
だって子供の頃からずぅぅっと、クリスマスの朝には枕元に、自分が一番欲しい物が置いてあったからって……つまり麗子さんは、大学生になった今でも、枕元にクリスマスプレゼントが置かれてるんでしょうね。
そして彼女が今、一番欲しいと思ってるものは、どうやら哲也に解って貰えたみたい。
「麗子が居るって言うんなら、サンタクロースは絶対居るさ!」と、優しく微笑む哲也。
無事に倦怠期を乗り越えた二人を祝福するように、トナカイのソリに乗ったサンタクロースが冬の夜空を駆けて行った――ってエエエエエ~~!!?

ビックリ仰天、ポカンと口を開けて、空を見詰めたままで居る皆に、麗子さんは「ほーらね!世界の白鳥麗子が居るって言えば、絶対居るのよ!お解り?」と言って、何時もの如く高笑いして見せたのよ。
ほーんと、へこたれない御嬢様ね~~。

さてここで今夜のクリスマスソングを紹介――「もろびとこぞりて」♪
元タイトルは「Joy to the World」と言って、アイザック・ワッツが作詞し、ローウェル・メーソンが作曲した聖歌。
今年は日本バージョンでお届けするわ♪
歌詞はこちらを参考にしてね!
今夜はここまで…また明日、一緒に楽しく歌いましょう♪



【もろびとこぞりて】




諸人こぞりて♪ 迎えまつれ♪
久しく♪ 待ちにし♪
主は来ませり♪
主は来ませり♪
主は♪ 主は♪ 来ませり♪

この世の闇路を♪ 照らし給う♪
妙なる♪ 光の♪
主は来ませり♪
主は来ませり♪
主は♪ 主は♪ 来ませり♪


平和の君なる♪ 御子を迎え♪
救いの♪ 主とぞ♪
褒め称えよ♪
褒め称えよ♪
褒め♪ 褒め♪ 称えよ♪



…こんばんは、びょりです。
実は「白鳥麗子でございます!」はドラマ版でしか観た事無い。
今まで3回もテレビドラマ化されてるとの事、白鳥麗子=タカビー御嬢様のイメージは世間的に強いかと。
しかし漫画版を今回初めて読んでみて、自分はヒロインを特にタカビーと感じず…タカビーさなら、同じレイコでも、「GS美神」のヒロイン美神令子の方が勝る気がします。
白鳥麗子さんの場合、タカビーよりも世間知らずさの方が、お騒がせ原因になってるよう思える。
哲也だって冴えないタイプと言う割りに、モテモテなとこは納得行かず。
麗子の態度に切れる度、他の女に行くくらいなら、別れろよおまえ、なんて読んでて少し苛ついた。(笑)

今夜の写真は横浜赤レンガ倉庫のクリスマスマーケット入場門、今年は巨大「プリンテン(ドイツ伝統のクリスマス菓子、欧米で言うジンジャーブレッドマン)」像が仁王門の如く建てられてました。

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