瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

2018年、クリスマスには歌を歌おう♪その7

2018年12月27日 21時48分42秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
日本ではクリスマスを終了して、正月の準備にまっしぐらね!
早くも福袋を販売してるお店が有ったり…最近は福袋を年末から売るのが一般的なのかしら?

ところで貴方は「東方の三賢者」って知ってる?
「東方の三博士」、「東方の三賢王」、「東方の三賢人」とも呼ばれるけど…新約聖書に登場する、神の御子なるイエス・キリスト誕生を祝福する為、一際明るく輝く星に導かれ、遙か東方から贈り物を持って馳せ参ずる、メルキオール、バルタザール、カスパールの三賢者の事を指すの。(三人の名前は地域によって違うわ)

「日本の少女漫画に登場するクリスマスエピソード」、第七夜目に紹介するのは、この「東方の三賢者」に準えて描かれたろう作品――渡辺多恵子女史著作、「深夜道中―迷子の夢―」よ!
掲載されたのは別冊少女コミック1988年9月号、単行本には「はじめちゃんが一番!」4巻に収録されてるわ。

蒸し暑い夏…現在浪人中の青年、宮畑ジュンは、深夜1時半に近所のコンビニへ夜食を買いに出掛け、レジ前でやけに態度が悪い女性と遭遇するの。
女性は眼鏡をかけていて、ポニーテールという髪型、恐らくはジュン青年より年上の様子。
ジュン青年より先に並び、少女漫画誌を読んでいた彼女は、レジ店員を前にするや「やっぱ買わない!」と言って、手にしていた雑誌を突っ返したの。
信じられない態度の悪さね~、でも他人にどう思われようが自分の要求を貫く彼女の姿勢は、気の弱いジュン青年の目に憧れとして映ったみたい。
「俺もあんな風に強気で生きていければな~」とか考えつつ、購入した夜食を片手に店の外へ出たジュン青年の元へ、先程彼より前に出てったあの態度の悪い女が、顔を蒼白に染め戻って来たの。
「深夜だってのに、道路を小さな子供が独りで歩いてるの…!!」
まさか幽霊!?と怯える彼女が言う通り、車も人も通らない道路を3~4歳位の男の子が歩いてた。
ジュン青年にもはっきり見えるから、幽霊の線は薄いんじゃないかしら?
狼狽えるジュン青年と眼鏡女性の声が聞こえたのか、男の子は人懐っこい笑顔で寄って来ると、2人に道を尋ねたの。
男の子の話によると、「住んでる家からキラキラ光るクリスマスツリーが見えたので、そこにきっとサンタさんの家が有るんだ」って思い、パパとママに内緒で探しに来たそうなの。
どうやら幽霊なんかでなく、ちゃんと生きてる子供みたいで、メリー安心したわ!
だけどこんな幼い子が、お家の人に黙って、深夜に遠足気分で歩いて居るのは見過ごせないわよね。
眼鏡の女性も同じ様に考えたらしく、「それならお姉ちゃん達が一緒に探してあげるvだから君のお名前と住所と電話番号教えてくれるかな?」と言葉巧みに聴取し、透かさず電話ボックスへ走ってった。
男の子は騙されたと解り、すご~~~く怒ったわ。
ピュアな童心を利用し、騙すのは良くないわよね。
ジュン青年も「子供との約束を破るのは良くない。クリスマスツリーを一緒に探してあげると言ったからには、その言葉を守るべき」って、男の子側に立ったの。
『どーして自分が悪者の立場に立たされるのよ!?』ってカチンと来たのかしらね?
眼鏡の女性は自身の行動の正当性を大いに主張したわ。
「学生さんには解んないでしょうけどね!
 社会人には社会人としての義務が有んの!
 大人が一緒だって伝えるだけで、親御さんだって安心するでしょ!?
 その上でサンタさんに会いに行く!
 社会生活におけるメルヘンの追い方には、ルールってもんが有るんだから!!」
…随分、弁が立つ女の人ねェ、一体何のお仕事されてるのかしら?
ひょっとしてフリーライターとか?
対するジュン青年の意見は、「先に一緒に探す約束をしたのだから、そちらを優先すべき」…つまり約束した通り、男の子の目的を叶えてあげてから、家に送ったげる方が筋が通るって言いたいのね。
二人は暫く言い争ってたけど、折れたのは眼鏡の女性の方だった。
「知らない大人が突然電話を掛けて来たら、誘拐犯かと思うだろうしね…」
その心配は確かに有るわ、でもそれなら警察に連絡して、保護をお願いする手も有るように思うけど。
…こうしてる間も男の子のパパママが、「起きたら我が子が消えてた!」って110番してないかしら?(汗)
この男の子のパパママが、眠ったら梃子でも起きない、熟睡体質な事をメリー祈るわ…

ともあれジュン青年、眼鏡の女性、男の子の3人は、即席のパーティーを組み、クリスマスツリーを探す旅に出たの。
男の子の名前は「ヒカル」、年齢は4歳、お家は高い所に有るそうだから、マンションかアパートに住んでるんでしょうね。
眼鏡の女性は「手塚温子」って姓名で、職業は売れない少女漫画家ですって。
コンビニで少女漫画誌を突っ返したのは、同期の作家の漫画が連載決定な一方、自分の漫画は人気が無くて打ち切られたとか?
只今浪人中のジュン青年同様、彼女も人生苦労しているのねェ~。
まだ若いのに白髪が生えてる…って、髪の所々が白いのは、ホワイト絵の具が付着したからなのね、失礼したわ。(汗)

でも温子さんが、売れなくても漫画家な事を知って、ジュン青年は羨ましく思ったみたい。
「人生に目標が有るだけマシ、自分なんか周りの皆が行くからって、漠然と大学を目指してるだけ」って。
ジュン青年のこの言葉に、温子さんは猛然と抗議したわ。
「載らない漫画家なんて、ただのフーテンだ!!」って…何だかジブリみを感じる台詞ね。(笑)
ジュン青年も温子さんも、ヒカル君とおんなじで、行きたい場所が有るのに、辿り着けないで居るんだわ。
年齢も性別も違う他人同士なのに、奇妙な縁を感じる3人ね。

『どうしても、どうしても、行きたい場所が有った
 或る時は山の天辺、或る時は絵本の中の風景
 また或る時は、ほんの膝程の、柵の向こうだった』

浪人とフーテンと不良幼児は、キラキラ光るクリスマスツリーを目指して歩いて行く。
ビルの上で瞬くそれは、近くに見えるのに、ちっとも辿り着けない。
3人はコンビニで買った夜食に、ヒカル君がリュックに詰めて持って来た飲み物とお菓子で腹を満たし、真夜中の冒険を続けたの。

濃紺だった空の色が薄まる頃、漸くクリスマスツリーが間近に見えた!
期待に昂る心が3人の足を速くする…ところがビルの谷間に入り込んだ所で、クリスマスツリーを見失ってしまったの!
「ぼくのクリスマスツリーなくなっちゃった!」と言ってヒカル君は大泣き!
ジュン青年は取り敢えず近くのビルに上る事を提案、上から探せば見付かるかもって考えたのね。
今の時代に比べ、セキュリティが厳しいビル少なかったのは、幸いしたわ。
階段でビルの屋上まで上る3人、年上のせいか途中で息切れした温子さんを追い越し、一番に上り着いたジュン青年を、眩しい朝日が照らした。
…とうとう夜が明けちゃったのねー。

『無駄になんかしたくない
 信じていたい
 迷子になっても
 回り道をしても
 歩いた道は全て、夢の場所へ通じていたのだと――』

探していたクリスマスツリーは、3人が上ったビルの隣に立っていたわ。
男の子が言った様にキラキラ光ってはいなかったけど。
「不思議…下からはまるで見えなかったのに」
「もう、ひかってないね」
「光ってるけど、朝日の方がもっと光ってるってだけよ」
ヒカル君は昇った太陽を指差して、「こんどは、あそこへいきたい!」と、新たな目的地を定めた。
それを聞いたジュン青年と温子さん、「勘弁して!!」と同時に悲鳴を上げたわ。(笑)

『どうしても、どうしても、行きたい場所が有った
 今そこに辿り着いたら、世界は広がって、もっと行きたい場所が見えた』

…3人が見たクリスマスツリーは、結局何処かのお店の広告オブジェだったのかしら?
季節が夏な事を考えるとクリスマスツリーではないのかもしれない…でもそこを簿かしてはっきり描かず、読者の想像に任せたのは粋ね。
行き先に悩んでる人、読んだら共感せずに居られないんじゃないかしら?

さてここで第7曲目のクリスマスソングを紹介するわ、日本の賛美歌第二編52番に当たる――「我らは来たりぬ」!
原題は「We Three Kings Of Orient Are(東方の三博士)」で、1857年、アメリカで牧師を務めていたジョン・ヘンリー・ホプキンズが作詞・作曲したと云われてるわ。
どんな歌か知りたい人は、こちらを参考にしてね!(※時々音が小さくなったり大きくなったりします)
今夜はここまで、また明日、楽しくクリスマスソングを歌いましょう♪



【我らは来たりぬ】




我らは来たりぬ♪ 遙けき国より♪
星に導かれ♪ 野山越えて♪

ああー♪ 奇しく輝く♪ 星の光よ♪
我らを導け♪ 御子の御許に♪


我が持ち来たれる♪ 貴き黄金を♪
メシヤの冠の♪ 飾りとなさん♪

ああー♪ 奇しく輝く♪ 星の光よ♪
我らを導け♪ 御子の御許に♪


我が持ち来たれる♪ 乳香捧げて♪
いと高き御神♪ 共に讃えん♪

ああー♪ 奇しく輝く♪ 星の光よ♪
我らを導け♪ 御子の御許に♪


我が持ち来たれる♪ 没薬捧げて♪
御苦しみの日に♪ 備え祀らん♪

ああー♪ 奇しく輝く♪ 星の光よ♪
我らを導け♪ 御子の御許に♪


万を統べます♪ メシヤは生まれぬ♪
ハレルヤ♪ ハレルヤ♪ 讃え祀らん♪

ああー♪ 奇しく輝く♪ 星の光よ♪
我らを導け♪ 御子の御許に♪


※英語バージョンはこちら


…こんばんは、びょりです。
この作品は何処で知ったのか…忘れましたが何となく心に残りました。
この作品を描いていた時の作者は、創作で悩みを抱えていたのでしょうか?

福袋、今年はミスドで売り出し初日に並んで買いました。
並んで買うなんて自分にしては珍しいのです。
今年のミスド福袋はポケモンデザインだったので、初日から売り切れる程の人気沸騰振りでした。
写真は後日アップします。

今回は横浜行った時に撮ったクリスマス関連の物を纏めて…記事の一番上の写真は、横浜赤レンガ恒例クリスマス・マーケットの大クリスマスツリー。

  

↑同じく横浜赤レンガマーケットの大クリスマスツリーと、マーケット屋台の上に飾られた「三賢者が御子なるキリストに謁見するシーン」。



↑サンタクロースの原型「聖ニコラウス」とトナカイの像、ライトの当て方の問題で少し恐く見える。

  

↑みなとみらい駅直結クイーンズスクエア横浜のクリスマスツリー

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