瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

2019年、クリスマスには歌を歌おう♪その12

2020年01月01日 18時34分50秒 | クリスマス
ハッピーニューイヤー!!
令和元年から令和2年へ――新しい年の幕開けね!
どんな年になるのか今からワクワク♪
貴方にとって、メリーにとっても、良い年になる事を祈ってるわv
さて、2020年が明けたけど、2019年に残した宿題を片付けなくちゃね!
最後に紹介するクリスマス・スイーツは、イギリスの「クリスマス・プディング」よ!
「プディング」と言っても、日本のカスタードプリンやプッチンプリンなんかとは違うわ…って以前も記事に書いた気がするけど。(汗)
様々なドライフルーツにナッツ、パン粉や小麦粉、卵、スエット(牛や豚の脂)、ナツメグやシナモン等の香辛料、ブランデーやラム酒等を混ぜ合わせ、型に流し込んで一晩寝かせてから蒸し上げる、イギリスのクリスマスには欠かせない伝統的スイーツよ。
そのルーツは、同じくイギリスに伝わるクリスマス・スイーツ、「ポリッジ」だと云われてるわ。
「ポリッジ」はドライフルーツ・穀物・牛乳・バター・砂糖等を掻き混ぜて作る甘いミルク粥。
詳しい事は以前メリーが書いた記事を読んでねv
お粥として食べられてた物が、後に型に詰められ固形化、そして今の「クリスマス・プディング」になったってわけ。

写真を観たら解ると思うけど、この「クリスマス・プディング」は、日本人が考えるスイーツのイメージから、かなり逸脱してるわ。
見た目はまるで失敗して黒焦げになったプディング…とても美味しそうに見えないでしょ?
味も…様々な材料が混ざり合ってカオス状態、イギリス人からして「非常に癖が有る」の。
そんな見た目も味もイマイチな物が、何故イギリスの伝統的クリスマス・スイーツになったのかって?――察するに、概ねの理由はチャールズ・ディケンズ著作「クリスマス・キャロル」に有るんじゃないかしら?
ディケンズの「クリスマス・キャロル」はイギリス人なら誰もが知ってる国民的小説、本を読んだ事が無い人でもクリスマス恒例の催物を観て自然と覚えてしまうの。
「クリスマス・キャロル」でディケンズが、恰もクリスマス・プディングはイギリス伝統のクリスマス・スイーツの様に書いた事で、読んだイギリス国民の頭にそれが刷り込まれたってわけ。

クリスマス・プディングの材料は13種類用意する以外、特に決まりは無いけど、作り方には色々呪い的な決まりが有るの。
一に、クリスマスの5週間前の日曜日には準備を始める事――この日は英語で「Stir-up Sunday」、「混ぜ合わせる」って意味なんですって。
二に、材料をボールに入れたら、家族全員で1人ずつ、願い事をしながら、生地を掻き混ぜる事。
…その際は、イエスが生まれた時に「東方の三賢者」が東から西へ祝福にやって来たという由来から、生地は必ず東から西へ混ぜるって決められてるらしいわ。
或いは、大昔信じられた天動説が由来で、生地を時計回りに掻き混ぜる、とも云われてるそうよ。
三に、生地の中には6ペンス硬貨・指輪・指ぬき・ボタンを入れる事。
…プディングを切り分けた際に何が入っていたかによって、各人翌年の運勢が決まるって云われてるの。
硬貨なら幸せ、指輪なら結婚、指ぬきやボタンなら暫く独身のまま――つまりは新年を占うゲームね!
食べ物に異物を混入、しかも数種類入れるって、日本人には許容しかねる習慣じゃないかしら?
間違えて飲んだ時の事を考えるとメリー蒼くなるわ……正解は1年後ならぬ、占い結果は1日後?

汚い話をして御免なさい。(汗)
生地が良く混ざったら型に流し込み、弱火で5~6時間蒸した後は、クリスマスまで涼しい場所に保管し、じっくり熟成させるの。
熟成期間が長い程ドライフルーツが発酵して、美味しくなるって言うわ。

クリスマス当日は、食べる前に再び1時間ほど蒸して、ラム酒やブランデーをかけたら、火を点けるの。
そうする事でアルコール分を飛ばし、洋酒の香りをプディングに馴染ませるのね。
火を点けた際に、プディングから青い炎が立ち昇る光景が、とっても幻想的で綺麗だって言われてるの…ここのブログ主も以前或るホテルで体験したそうよ。
プディングには、ラム酒やブランデー入りのバター、或いはホイップクリーム、カスタードクリーム、アイスクリーム等を添えて、召し上がれ――

――てな具合に、作るのも食べるのも非常に手間のかかるスイーツな所が、儀礼を重んじるイギリス人に愛される所以かしらね?
そうは言っても最近は手作りする家庭が減り、スーパー等で完成品を買って済ましたり、普通のフルーツケーキで代用するイギリス人が増えてるみたい。
日本でもクリスマスシーズンになると、成城石井スーパー等の輸入菓子コーナーに並んでるわ。
メリーが買ったのは「タイニー・トリア・ティー・ルーム」のクリスマス・プディング。
去年11月末、伊勢丹新宿店で開催してた「英国展」で見付けたの。
余談になるけど、その下階フロアに飾られてた東欧からの輸入オーナメントが、うっとり見惚れるほど綺麗だったわ。
 
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1つ1つの造りが精巧で、硝子細工は宝石の様に輝いてて…その分値が張るけど…流石は老舗高級デパートの伊勢丹ね、「うちでは中国製の安物は置かない」っていうプライドを、ひしひし感じられたわ!
でも御免なさい、庶民のメリーには手が届かなくて、写真だけ撮って帰ったの……。(涙)

話を戻すわね(汗)…買ったクリスマス・プディングは白い布で包まれ、ホームメイド感が漂ってたわ。
説明書きによると使用材料は、サルタナ(レーズン)、カレンツ(レーズン)、レーズン(スタンダード)、ブラムリーアップル、ドライフィグ、ドライアプリコット、ドライプルーン、オレンジピール煮、レモンピール煮、卵、パン粉、小麦粉、ブラウンシュガー、バター、ブランデー、オレンジ果汁、ミックススパイス、ベーキングパウダー、スエット(牛や豚の脂)…え~と19種類は有るかしら?
 
こんだけ沢山の材料使い、作って頂けたなんて有難いわ、きっと凄い手間がかかったと思うの。
プディングは既にカップに入った状態だから、後は蓋と脱酸素剤を取り除き、アルミホイルでカップの上を覆って、カップの真ん中より少し上に来る程度に水を張った鍋で、30分~1時間カップ毎プディングを蒸せば出来上がり、熱い内にお皿に取り出し、底紙を剥がしてから、お召し上がりください…って、説明文にしたら面倒そうに聞こえるでしょうけど、殆ど手間入らずで頂けたわ。
カップを下に向けたら簡単に取り出せた事を考えると、予め型にバターか何かを塗ってあったのね、至れり尽くせりだわ。
後はブランデーをかけて火を点けようとしてメリーったら馬鹿!――少し温めようとブランデーを鍋で煮立てちゃったの!
そんな事したらアルコールが飛ぶじゃない!(汗)…勿論、青い炎は立ち昇らなかったわ。
あああ…このミスは暫く引き摺ってしまいそうよ。(涙)

気を取り直して味の感想を言うと、メリーは結構イケると思ったわ。
バニラアイスと合わせて食べたら、ブランデーの苦さにプディングの独特な食感と相まって、とっても美味しく食べられたの。
…プディング単体のみでは食べ切るの難しいかもしれないけど、他に譬え様の無い味わいは癖になるわ。 
ちなみにプディングの上の飾りは、ケンジントン・ティールームで頂いたブッシュ・ド・ノエルに載ってた物よ。
現代に於いて再利用の精神は大事よね!

クリスマス・プディングはイギリス伝統のスイーツだけど、その起源を探ると古代ケルト民族の冬至の慣わしに行き着くそうよ。
スコーンも本当はスコットランドが起源だから、日本人がイギリス伝統のスイーツ扱いする事に、スコットランド人は違和感持ってるかもしれないわ。
日本人が指すイギリスは1国だけど、実態はイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの4国による連合国家だから。

…それじゃあ名残惜しいけど、2019年度最後のクリスマスソングを紹介するわ!
最早このブログでは定番の12曲目ね――「We Wish You A Merry Christmas(クリスマスおめでとう)」!
16世紀のイングランド西部地方で生まれたと伝わる古いクリスマス・キャロルよ。
歌詞にクリスマス・プディングが登場するって事は、少なくとも16世紀にはクリスマス・プディングが食べられてたって事かしら?
歌はこちらを参考にね。

…寂しいけど、今夜でメリー、暫くサヨナラしなくちゃいけないの。
でも町にクリスマス・ソングが響く頃、再び戻って来るから忘れないで!
皆、元気でね!…また12月になったら、一緒にクリスマス・ソングを歌いましょう♪



【We Wish You A Merry Christmas】




We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
And a happy New Year♪

We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
And a happy New Year♪

Good tidings we bring to you and your kin♪
Good tidings for Christmas and a happy New Year♪

Now bring us some figgy pudding♪
Now bring us some figgy pudding♪
Now bring us some figgy pudding♪
And a cup of good cheer♪

We won't go until we get some♪
We won't go until we get some♪
We won't go until we get some♪
So bring it right here♪


We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
And a happy New Year♪

Good tidings we bring to you and your kin♪
Good tidings for Christmas and a happy New Year♪

Now bring us some figgy pudding♪
Now bring us some figgy pudding♪
Now bring us some figgy pudding♪
And a cup of good cheer♪

We won't go until we get some♪
We won't go until we get some♪
We won't go until we get some♪
So bring it right here♪

We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
And a happy New Year♪


【訳】

クリスマスおめでとう
クリスマスおめでとう
クリスマスおめでとう
そして、新年のお祝いも

クリスマスおめでとう
クリスマスおめでとう
クリスマスおめでとう
そして、新年のお祝いも

良い知らせを持って来たんだ、貴方と、貴方の家族に
クリスマスが来たんだ、そして新年おめでとう

早くイチジクのプリンを持って来て
早くイチジクのプリンを持って来て
早くイチジクのプリンを持って来て
それから、ちょっとした御馳走も

食べるまで帰らないよ
食べるまで帰らないよ
食べるまで帰らないよ
ほら、だから早く持って来て


クリスマスおめでとう
クリスマスおめでとう
クリスマスおめでとう
そして、新年のお祝いも

良い知らせを持って来たんだ、貴方と、貴方の家族に
クリスマスが来たんだ、そして新年おめでとう

早くイチジクのプリンを持って来て
早くイチジクのプリンを持って来て
早くイチジクのプリンを持って来て
それから、ちょっとした御馳走も

食べるまで帰らないよ
食べるまで帰らないよ
食べるまで帰らないよ
ほら、だから早く持って来て

クリスマスおめでとう
クリスマスおめでとう
クリスマスおめでとう
そして、新年のお祝いも



…明けましておめでとう御座います、びょりです。
今年も一年宜しくお願い致します。
メリーさん、去年末から今年初めまで、記事を書いてくれて有難う…で、またクリスマスが来たら、ここに戻って来るの?

今年のテーマについては、日本で外国のクリスマス・スイーツがどれだけ手に入るのか気になり、調べたくなったとの事です…メリーさんが。
日本で暮らす外国人が増えて行く毎に、外国からの食文化がどんどん入って来るわけで、食べるのが好きな人間にとっては単純に有り難い事。

料理が不味いと世界で評判のイギリス…それについて「彼らは清教徒の子孫だから」って説を読んで至極納得してしまった。
言われてみればプロテスタントが多数派のイギリス、オランダ、北米なんかは料理が不味く、カトリックが多数派のイタリア、フランス、スペインなんかは料理が美味しいイメージだ。(※個人の主観です)
同じイギリス内でもカトリック派が多いアイルランド等は料理が美味しいんだろうか?
食を知れば自ずとその国の成り立ちが知れる…深いですね。

ブログの仕様は、例年の如く十二夜が明けるまで、このままにしときます。
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