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検察側の罪人

2018-10-02 23:40:35 | 映画2018

 奴らは太平洋戦争を正当化しようとしている!

 原田真人監督作品がこれほどまでに政権批判をしているとは思ってなかった。雫井脩介原作のストーリーにも、一人の優秀な検事が時効成立してしまった殺人犯への厳罰主義が度を越えて狂気へと駆り立てていく姿がおどろおどろしくも描かれていて素晴らしかったのですが、それよりもサブストーリーとしてアベちゃんやそのお友達を風刺的に台詞が挿入されているのが嬉しかった(詳細はリテラ記事)。惜しむらくは台詞が聞き取れなかったこと。『シン・ゴジラ』や同監督の『関ケ原』と同じように、会話は全体的に早口であり、分かりづらくしていることだろうか。

 ネオナチと呼ばれていた丹野代議士の妻が所属する高島グループ。丹野自身も汚職事件に巻き込まれて、ついには自滅へと導かれるが、最期となった宿泊先が妻のお友達であるホテルも現実のアパホテルを思い起こさせるものだった。タクシー運転手をやっていると、お客様からは色んな話を伺うことになるのですが、金沢人気に便乗して暴利を貪っているとよく話題になります(週末には通常6000円の部屋が3万円になるとか・・・)。ちょっとしたエピソードが太平洋戦争を正当化しようとしている現政権やアパ代表による南京事件はなかったという主張をそのまま揶揄しているかのようでした。

 キムタク検事とニノ検事の演技力とか、ファン向けの作品だとか、権力を持った人間の恐ろしさだとか、本当の正義とは何か?などなど、人の受け取り方は多様性があっていいものだと思うけれど、監督の観客に訴えたいことを深読みする楽しさが感じられた。前述したように、メッセージ色のある台詞がサブ的に散りばめられてはいるものの、聞き取りにくいために筋を追うのが精いっぱいになってしまう。23年前の女子高生殺人に絡んだ丹野とキムタク検事の関係や、祖父がインパール作戦を経験した者同士であるために裏社会の売人と付き合うといった関係、偶然にもそうした複雑に絡み合った人間関係がキムタクを狂気へと駆り立てていく運命が悲しい。また、弁護士社会の内情なんてのも興味深いし、ニノ検事が尊敬していたキムタク先輩を裏切る形で証人になりたいと国選弁護人に申し出たり、暴露本を書こうと躍起になる吉高由里子の挫折人生などもそのまま面白い。犯人のキャラも面白いが、作られ過ぎだった気がする。今年は「パンッ!」とか「ポンッ!」とか印象に残るなぁ・・・


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