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岬の兄妹

2019-04-16 18:33:01 | 映画2019
 こんなタイトルを思いつくなんて、自分も頭のどこかがおかしいのかもしれません。そんな頭の悪さを「お前は足が悪いんじゃない!頭が悪いんだ」という言葉がぐさりと胸に突き刺さりました。が、しかし。あんたも警官なんだから、もっと前向きにアドバイスするなり、援助するなり出来るだろ!と、一生懸命ハジメくんには腹が立ちました。まぁ、ちょっとの間、妹を預かってくれたから許すけど・・・。

 足が悪いからと一方的にリストラされた兄ヨシオ。時間の流れは描かれてなかったものの、すぐさま金欠、極貧生活。自閉症の妹マリコのために故郷に戻ってきたヨシオだったが、世間の風は冷たい。ボロボロの一軒家の家賃が3万。それすら払えなくなって寒い中電気も止められてしまう。そんな時、怪しげな釣り人に連れていかれたマリコが犯された上に1万円をもらったことを思い出すヨシオ。「マリコは金になるかもしれない・・・(心の声、想像)」と売春を思いつくのであった。最初はトラック運転手中心、やがて夜の繁華街へとマリコを斡旋する。

 かなりの“痛み”を訴えてくる問題作だ。『万引き家族』という暖かいホームドラマとは比べ物にならないくらいに“痛い”のです。借家と思しき彼らの住居は段ボールや新聞紙で窓をふさいであり、部屋は散らかし放題の汚さ。ピンクのチラシによってデリヘルのように商売を始めるヨシオ。買う側の男たちの住む家も彼らの家同様に散らかしてある日陰者が多いのも面白い。特にコビトくんのアパートも窓にはすべて新聞紙が貼られているのだ。寂しい男が多い町。「チェンジ」を繰り返した男以外はみんな心に傷を持ってる者ばかりのように思われた。

 「戻ってきてくれ」と言われたヨシオは罪悪感で頭がパンクしそうなくらいになっていた。今さら元には戻れない。いや、仕事は復帰できたとしても、罪のなかった純粋な自分に戻れることはできないのだ。短期間で妹に対する罪、自分自身の罪、捕まらなかったからOKなのではない。彼が一生背負っていかなければならない贖罪なのだ。しかし、自閉症のマリコはたぶん許してくれるのだろう。彼女の最後の笑顔がそう語っていた。でも、電話の呼び出し音によって「仕事する」と言いそうな雰囲気も・・・

 このような兄妹を特殊だと簡単には言えない。現在でも生活保護受給者数は200万人前後。去年放映されていたTVドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』でもその審査やケースワーカーの難しさが描かれていたが、切羽詰まったまま生活保護を受けられない人も相当多いはず。今でこそ申請する人は多いが、昔ならプライドが許さないとか、やせ我慢する人も多かった。そして、自殺者も・・・。


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