ジロカロ

長野県上松技術専門校で家具製作を学んだ「木工の素人」ジロ。
頭の中はシーズンINしたスキーのことでいっぱいです。

一升枡でございマス(墨つけ その1)

2007年06月18日 23時58分20秒 | 訓練日記
頭に浮かんだのがこんなツマらん洒落で申し訳ない。ジロです。

まずは大変おめでたいニュースから。


スーさんに第1子(太一君)誕生!

きのう6月17日に誕生。初の父の日に最高のプレゼントだの~。
寮内でこんなステキなことがあるなんて。
・・・・・・いかん、おっちゃんも泣けてきたわ 


さてさて、実習は今日から新たな課題「一升枡づくり」に取り掛かった。
これは組接ぎ(くみつぎ)の練習。読んで字のごとく、板と板とを組んで接ぐ技術だ。


今回の一升枡づくりに使う材は「ホオ」。柔らかくて粘りがあり、金属との相性が大変よろしい。包丁や彫刻刀の柄なんかに使うと具合がいいんだそうだ 
さて、一升枡の側面は4枚の板でぐるりと4辺囲まれている。つまり4箇所の組接ぎが必要となるわけだ。今回は組接ぎの練習ということで、その4箇所全てを別々の接ぎ方にする。えーっと、三枚組接ぎと・・・・・・プリント持って帰ってないや また順次詳しく紹介していきます。

今日の実習は墨付け。

先生の周りに集まって作業。墨付けは大変重要なので、全員が同じスピードで、ひとつひとつ確実に進めていく。


残す部分は○印、削り落とす部分は×印を書いておく。
間違って切ってしまわないためだ。


自在定規をという道具を使って角度を決め、蟻のテーパーの墨付けをする。
今回の蟻組み(ありぐみ)の角度は約11°。100:20の直角線を引き、斜めに結んだ線が約11°ということになる。

とまあ今日はここまで。
罫引きの刃が切れないせいで、木口の墨付けに苦労したわ・・・。
刃物の切れと墨付け。そして木取り。いい仕事をするには、こういった仕込みや下準備がほんとうに重要なポイントなんだな。よぉく分かったよ。骨身にしみたよ

塗装こと初め(中塗り~上塗り)

2007年06月12日 23時50分50秒 | 訓練日記

昨日は下塗りまでだったので、今日は続きの中塗りからだ。

5.中塗り
まず塗料から。
ラッカーサンディングシーラー、ラッカーシンナー、リターダシンナー。
割合は100:100:5。ただしラッカーシンナーは揮発性が高く減りやすく、また塗料の粘度を下げて塗りやすくするため120~150の割合でも良い。
これらをよ~くかき混ぜてからスプレー塗布。塗料をろ過してからスプレーに入れる点がポイントだ。 


塗布完了~。
表面がミカンの皮みたいになっているのは「ゆず肌」という現象。スプレーのエア量が少なく、ミストを吹き付けるというより霧吹きで吹いた感じになってしまったのだろう。
スプレー塗装は奥が深い。塗料量とエアの加減が大切なんだな 

なお、色が濃すぎた場合にはどうするか。

答えは、溶剤(ラッカーの場合はシンナー)を表面に塗って塗幕を剥がし、再度塗布する。なかなか大変な作業ですぞ 


6.研磨

中塗りの乾燥(約30分)を終えたら、#400の耐水ペーパーで木繊維と並行に研磨する。この段階のようにまだ塗料が薄い場合には、「あて木」は使わず手で磨くこと。ウェスでこまめに拭き取って研磨の具合を確かめること。
また、合板のジョイント部や角にはペーパーが強く当たりがちになるので、塗料を剥がしてしまわないように注意が必要だ。角にはペーパーをかけないぐらいでちょうどいい。


7.補色
ここでは、同時進行してきた溶剤系着色剤の材の色を、今までブログに書いてきた薬剤系着色剤の材に合わせる。
いつものように塗料から。
ラッカーフラット半つや(クリアラッカー)、ラッカーシンナー、リターダシンナー、アルマステイン。
割合は100:190:10:適量。
アルマステインで色味をつけていくのだが、ラッカーフラット半つやの量の10%以内にすること。多くすればするほど塗幕の強度は落ちてしまうからだ。

これもスプレーで塗布する。wet on wet で3回。表面が塗れた状態のうちに塗り重ねていくことだ。
どうしても色が合わずもう一度塗り重ねたいときは、乾かしてからにすること。
 
ところで我が「チーム熊」は全員参加がモットー。全員が全ての作業を体験することに訓練の意義があるって考えだ。大変居心地がよろしい 
塗料の配合やスプレーなど、いつも順番待ちで遅くなっていたけれど、いい具合に仕上がってきたでよ~。


8.研磨
再度#400のペーパーで研磨してウェスで拭き取る。
ただし今回は表面のブツを払う(ザラつきを取る)程度にすること。


9.上塗り
上塗り塗料の調整から。
ラッカーフラット半つや、ラッカーシンナー、リターダシンナー。
割合は100:100:5とする。


スプレー塗布。wet on wet で2回。
これは木材の塗装全般に言えることだけど、最終サイクル(今日なら2度目)の塗布は、木繊維に対して並行に吹き付けるという点だ。ご注意あれ。



完成。いい具合に出来たな~ 
もとは「北海道民芸家具」に使われている色にしたかったのだが、色が濃くなってしまった。
でもまあ他の作業グループも同じように色が濃く(真っ黒アリ)、しかも課題1と課題2の色合いが一目分かってしまうぐらい違うものもある。調色ががこんなに大変なことだったとはね~。


「チーム熊」課題1、2の完成を祝って。
E先生にもOKをいただいた。しかも気付いたら完成1番乗りだ 


課題2の溶剤系着色剤については、今日は説明を省く。
ラッカーではなくステイン系だという点で塗料成分や調合具合が違うほかは、手順などほとんど同じなのだ。

いや~塗装って本当に奥が深い。
多量の情報とシンナーとで頭の中はぐらぐらですわ・・・


塗装こと初め(素地調整~下塗り)

2007年06月11日 23時47分13秒 | 訓練日記

今日は塗装デー。1日中実習だった。

今回はタモとブナの突板合板(つきいたごうはん:合板に、無垢材を薄く削り出した単板を貼り付けたもの)に塗装する。作業は8班に分かれて行うことになった。

1.素地調整

塗装面の汚れやホコリを取り除き、#180のサンドペーパーで研磨する。
サンドペーパーは写真のように三ツ折にするか木っ端に巻きつけて使うと良い。三ツ折にすると手に持つ側にも摩擦が生じるためてヨレないのだ 
なお、このサンドペーパーは木繊維に沿って均一にかけること。


2.素地着色

研磨した面への着色。今回は2度素地着色を行う。

まず「亜仙」という植物を水で煮立たせた水溶液。亜仙と水の割合は10:90。これを濾して使用する。

この塗料はハケで塗るんだけど、ポイントは中央から左右に流すように塗るってところだ。端から中央に動かすと、木端の部分にハケがガシガシ当たってしまうからね
塗り終わったら30~40分乾燥させ、次に「重クロム酸カリ」と水を4:96の割合にした水溶液を同様に塗布・乾燥させる。

だいぶ色が付いてきたね。


3.ワイピング着色
ワイピングとは、木目の導管を止めるための行程だ。そこに着色剤を入れることで、同時に着色を行う。今回使うのは「黒ワニス」。塗料用シンナーと100:30の割合で混合する。
ちなみに「ニス」ってのがある。「ニス」に対して「ニス」と想像してしまうんだけど・・・ニス(セラックニス)はラック貝殻虫の分泌液を成分としているのに対して、ワニスは樹脂を溶剤で溶かしたもの。別モノなんだってさ 


ハケ塗り。
この後すぐににウェスで拭き取る。拭き取り方は、

まずグルグルと小さな円を描くようにして板に刷り込ませ、次に横方向に、均一に拭き取って仕上げる。
乾燥は60分。


4.下塗り
まず下塗り剤を調合する。今回はラッカーウッドシーラー、ラッカーシンナー、アルマステイン(ダークオーク)。配分は100:50:適量。アルマステインは少量にして、薄い色を何度も塗り重ねた方がよろしいらしい。
それからラッカーウッドシーラー。その働きは
 ・木材内部に染み込ませて生地を固める
 ・塗料の付着性を向上させる(生地と塗料の中継ぎの役割)
 ・木の伸縮、曲がり等の移動に耐える柔軟性をもたせる
 ・上塗り塗料が生地に浸透していくのを防ぐ
主にこのような役割をもつ。

さて、ここからの塗装はスプレーだ 

まずは新聞紙に向かってスプレーの使い方を練習。かなり充満しております 


いざ本番!
写真はもう1枚同時進行している「溶剤系着色」用の板に塗布しているところ。スプレーのコツは、まず噴出口を垂直に構えること。そして板の角から5cmほど離れた場所から横向きに1直線に塗る。次の段からは先ほどの塗り跡の境界線中心に狙ってスプレーする。つまり、1段ごとを重ねていくことで噴きムラなく仕上げるってことだ。
ま~難しいんだこれが。どうしても境目の塗料が薄くなってしまい、縞模様になってしまいがち。練習あるのみなんだってさ 

今日はここまでで終了。明日は中塗りからだ。


ふーシンナー吸い込みまくり。懐かし・・・いやいや気持ち悪いのぉ(ほんとだぞ)。


穴ホゾざんまい(四方胴付ホゾ・小根付ホゾ)

2007年06月06日 23時57分28秒 | 訓練日記

身体は日に日に疲れていく反面、やる気は上り調子でございます。
ほら、徹夜明けは妙にテンション上がるっしょ?あんな感じ。
このままだと金曜日は鼻血を噴きながらノミ扱ってそうです 


今日は2週間ぶりに「木工品」の授業があった。
この科目では、家具や建具を「製品」として見た場合の需要傾向や基準となる寸法、デザインなどを学ぶ。社会で求められているものは何か?といったリアルな観点が興味深い。講義の中で僕が一番好きな科目だ 

午後の実習はホゾ接ぎの続き。僕は通しホゾの仕上げからだ。
膨らんでいる部分を削りながらホゾのハマり具合を確かめる。穴が広がりすぎたりホゾを削りすぎてしまうとTHE・END。焦らず時間をかけて慎重に慎重に。


通しホゾの完成 
写真はホゾの胴付き部から45mmの長さで角材を切り落としたところ。
この後、授業中に「四方胴付ホゾ」の穴を、寮に帰ってから「小根付ホゾ」の穴を開けて四方胴付のホゾを削り始めるところまで進めて終了~。

ここしばらく何度もホゾ穴を掘っていて思った。
やるたびに作業時間が短くなっている。
ホゾの締まり具合や接合部の仕上がりも着実にきれいになってきたようだ。
繰り返し練習してきた成果かな。こんな風に実感できると嬉しいね 

それにしてもしっかり疲れが溜まってるのう 
遅れを取り戻すためか気は張ってるけど、カラダが遅れ気味・・・みたいな。
座り作業が続いているせいで、腰とヒザがね~。
でももちろん週末まで突っ走るぞ


郷愁?シンナー

2007年06月05日 23時55分29秒 | 訓練日記

僕の部屋の両隣にはピンクマン野生児が住んでおります。
ええと、実にバラエティに富んだ空間であります。


今日は午前中いっぱい塗装法の授業だった。
塗装室に入り、どんな塗料を使ってどのように塗装するのかを聞きながら、先生が実際に塗装される様子を見学する。

塗装室に全員集合。写真は大きな換気装置。
換気装置には、水を流してミストを落とす湿式と、フィルターに吸着させる乾式とがある。当校のものは乾式だ。


数々の塗料、硬化剤、溶剤の説明を受ける。
ウレタン系、ラッカー系、自然塗料系・・・。
下塗り、中塗り、上塗り・・・。
塗料の組み合わせの可否(ラッカーの上にウレタンはNGなど)・・・。
シンナーによる希釈の度合い・・・。
wet'n wet(塗料が乾く前に塗り重ねる中塗りの方法)・・・。


エアスプレーでの塗装。
部屋内にシンナーの匂い(臭い)が充満しております 
勢いよく吸い込むとクラっとくるぞ。懐かしいぞ。ウソだぞ。 


浮造り(うづくり)に用いる道具。
この、かるかやの根を束ねた棒で板表面をこすることで、堅い年輪部を浮き上がらせることが出来る。桐によく使われる手法だ。
以前、某家具メーカーのテーブルにこの手法が使われているのを見て以来、ずっとどうやってるのか気になってたんだ。なるほどねえ 

他にも様々な説明を受けた。ありすぎてアップアップだ 
ただ、それだけ塗装は奥が深いということなんだろう。自分で塗装を始めて、もっと理解が進んでくれば楽しくなりそうだぞ 


午後の実習は、新たなホゾ&穴の練習に入っている。
以前は1本の角材でホゾと穴を掘っただけだけど、今度は別々の角材にそれぞれホゾ、穴を掘り、ぴたりとはめ込むのが目的。より精密さが要求される。


早い人は1つ目の通しホゾを終え、2つ目、3つ目まで進んでいる。
僕は昨日休んだ分みんなより遅れて、今日は墨付けの続きから。通しの穴を掘り、寮に持ち帰ってホゾを大体掘り終えたところまで進んだ。

う~ん1日でこんなに差が出るのか 
毎日少しずつ追いつけるように頑張ろう。おおー。


ホゾ穴掘り(胴付き穴ホゾ)

2007年05月31日 23時48分48秒 | 訓練日記
さっき隣の部屋で行われていた会計会議の最中、ひとりコーヒーをすすりアイスを頬張ってくつろいでいたのは僕です。
会計さんいつも影の活躍ありがとう。


今までは木曜日の最後の時間に体育があったんだけど、先週までで終わってしまった。これからは3時限目~7時限目まで実習になる。
実習の時間が短くなるのは勿体なく感じつつも、週に1度くらいはみんなでワイワイ運動するのも楽しかったな 放課後や休日にも体育館は使えるのでバトミントンやサッカーはしてるんだけど、寮生と通学生がみんな集まる機会っていうのがねえ。

実習は昨日の続き。ホゾ穴を掘る練習だ。

胴付止ホゾ。
穴の1端が削り落とされている。オス側は階段のような形になる。これによってホゾ穴が小さくなる分強度は落ちるけど、ねじれに対しては高い強度を持つ。

そうそう。止め穴を作業するさい、穴に溜まった削りカスを取り除いていかなきゃならない。
そんなときには掻きノミといわれるノミを使う。これには刃はついておらず、名の通り削りカスを引っかくようにしてコソゲとる道具だ。

でもあまりガツガツやりすぎると・・・・・・

刃が抜けます。
このあと僕のも刃が抜けました 

寮に戻ってからの作業で1通り終わったので、契(ちぎり)をはめ込む練習もすることにした。

隅線より少し内側まで掘っていく。

ここでまた「レ」の字に削って契の周囲をキズつけないようにする。

の写真は僕の材。でもまだそこまで行ってないんだよねえ。
なので・・・・・・

はい、被写体になってもらう これは契を削っているところ。
ぴたりとはめ込むのはかなり難しそうだな・・・。

明日いっぱいでホゾ穴の作業は終わりそうだ。
次は組み手・接ぎの練習かなあ。

ホゾ(通し穴)を掘る。

2007年05月31日 01時16分28秒 | 訓練日記

飲み屋でアルバイトをしている寮生が、お客さんにイノシシの肉をもらった。
僕もご相伴にあずかってちょっともーらい 
スペアリブ風に調理されてて旨いっす 
何でも90キロもある大物を撃ち取ったそうな。上松町民おそるべし・・・・・・。


今日の実習はホゾの続きから。
次は真ん中を残して上下を削り落とす練習だ。

こんな風に「レ」の字状に隅にノミを入れてから削っていく。
しかし相変わらずキレイに削れない。ノミの切れ味が悪いのか腕が悪いのか・・・ 
両方か。そうか。

続いては穴の練習。
今回は「通し穴」「止穴」「腰付止ホゾ穴」の3種類の穴を掘る。
・通し穴とは、材を貫通する穴のこと
・止穴とは、材の途中まで掘る穴のこと
・腰付止ホゾ穴とは、穴からベロが出ているような感じ。また写真か絵を載せます。

今日は通し穴。

黒板にあるように、穴の掘り方は大きく3種類。
今回のように材が固めの場合には、一番下の絵のように短間隔でノミを突いていく方法が確実なんだそうだ。


こんな感じ。ポイントは、
・真ん中から手前に向かって掘り進めること
向こうまちノミ刃表をこちら側に向け、叩き込んだら向こう側へ「グッ」と倒す
・まず胴付き側(他の材と当たって見えなくなる側)から半分~3分の2ぐらい掘りすすみ、今度は反対から掘る。
こんなとこかな。


掘る掘る!
この姿勢、けっこう疲れるんだ


削りクズには要注意。
材の下に入ったまま打ち付けると、底面がすぐ傷だらけになってしまう 
作業台は常にきれいにしておく必要アリだ。


貫通したばかりの穴。
これから突きノミで内部を仕上げるのだ。
向こう側へ突き抜けないよう気をつけて両側から削っていく。

木口側はナカナカきれいに仕上がった 

でも側板の方は中が広くなってしまったよ。
せっかくだから、これからは「フトコロの広い人間」として生きていくよ 


ノコ&ホゾ穴練習(その2)

2007年05月29日 23時58分05秒 | 訓練日記
上松技専では、基本的に床に座って作業をする。
あぐらをかいた状態で力を加えるから腰に負担がかかるけど、いつの間にか座禅を組めるようになっているのをさっき発見。
ただしO脚も激しくなりそうです。


今朝は校内の草刈りを行った。
10名ずつに分かれての作業。僕は入り口付近の担当だ。
いつもは気にならないけど、そういや意識して見ると草ぼうぼうだな 

草刈りのひとコマ。
後ろの白いフェンスにはツタが親の仇のように絡みついていた。
その逞しい生命力を奪うのは気が引けるのだが・・・やらねばならぬわな 

校長先生と話をしながら、1時間半ほどで作業終了。

使った鎌を砥ぐ。
いい機会なので僕も1本砥がせてもらった。ちゃんと刃返りも出るし、スカッと切れるようになる。道具は大事にせねば 


草刈りの後は実習。昨日から始まったノコ挽きとホゾ穴の練習だ。
まずは墨付け線に従ってノコギリを挽く。縦引きノコ胴付きノコ両方を練習。
手作業の場合、基本的にはホゾを先に切ってから胴付き(木口部)を切る。機械だと反対に胴付きを切ってからホゾ部を切るんだそうだ。

同じような姿勢で並んで挽く姿。なんか面白いな 

・・・・・・なんて言ってる場合じゃなくなった。
僕の出来栄えがあまりにもヒドイ 
切り口は広がるわ、左右にブレるわ、切りすぎるわ。
ノコ挽きが弱点っていうのがよーく分かった。
切り終わった木端を提出した時、あらためて自分の下手さ加減にぐったりだ。 

恥を忍んで写真を掲載。さあみんな笑えい! 

次はホゾ。ここからはいよいよノミを使った作業だ。

まず胴付きを先に。
真ん中から両端の順にノミで垂直に削り落としていく。
その後写真のようにホゾの部分を仕上げる。


叩きノミも使う。その名の通りげんのうで叩いて削るノミのことだ。
この場合は、まず墨付けした両端を「レ」の字型に削り落とす。その後平らな部分をガシガシと削っていけばいい。

なんて当たり前のように言うけれど。これがまた難しいんだ 
初めて砥石台を作った時にも感じたけど、ほんとノミを使った作業が下手やのう・・・。


やりかけ。凹みはガタガタ、接合部はスカッとしてないので隙間が空いてしまう。
胴付きがきれいに仕上がらないと、ホゾの接合部がだらしなくなるばかりか強度も弱くなってしまうのだ。
そうそう。よーく刃を砥いでおかないと全然切れない。ここがキレイな仕上がりの分かれ道だと思う。

明日はホゾ穴の練習だ。

ホゾ&穴練習(墨付け)

2007年05月28日 23時49分32秒 | 訓練日記

こっちに来てからというもの、毎朝鼻水に悩まされております。
午前中いっぱいで治まるんだけど、出発前にはポケットティッシュへの補充が欠かせない毎日。
空気が乾燥してることと関係あるのかのぅ・・・。


今日の午前中は製図。
今回は、第三角法と呼ばれる立体図法を学んだ。正面、真上、右側面から見た図をもとに見取り図を描く。

こういうの、受験のときに適正検査でも出てきたな・・・ 
なるほど必要な能力だったんだねえ。


午後の実習ではいよいよホゾに取りかかった。
・Q:ホゾとは何か?
・A:ごめんネットで調べてください。
新たに四角四面に削っておいた角材に、ホゾ穴とノコ挽き練習用の墨付けをする。
どんな風に墨を付けるのかはまた機会があれば紹介します 


用途によって鉛筆・シラガキ・罫引きを使い分けて墨付けをする。
写真はシラガキ。直角に、かつ刃全体がスコヤに当たっていることがポイント 
罫引きは、刃先の「レの字」の真っ直ぐな方が残したい側になるようにする。


契(ちぎり)の墨付け。
1.四角を描く
2.上下辺の中心点をとる
3.4隅から中心点に向かって線を引く
初めて描いたけど以外にあっさり出来たなあ 

今日は墨付けまで。
明日からは鋸挽き&ホゾ穴掘りの作業だ。


角材削り(丸棒完成)・ダボづくり

2007年05月23日 23時54分10秒 | 訓練日記

こんにちは。ジロです。
このブログの存在がボチボチ上松技専の仲間の知るところとなってきております。
かといってスタンスが変わるわけでも、言葉遣いや文章を遠慮するわけでもありません。今まで通り、のんべんたらりんをモットーとしていきますんでよろしく 

んでも今、眼精疲労でかなり目が疲れてるんだな 
今日はさらっと流そう・・・。


しばらく続いていた角材削り。午前中にやっと完成だ 

写真を見ると丸く美しく見えるね。
でも手に持つとカクカクしているのがよく分かる。鉋(かんな)を斜め方向に削れば面はとれそうだけど、そうすると棒の向こう側とこちら側とで太さが変わったり、円が崩れそうな気配がする。だから僕はずっと「端から端まで」削っていったのだ。
いや~長い道のりだった 

午前中にもうひとつ作業。
細くて四角い棒を丸く削る。ダボ作りだ。

細すぎて台に固定できないので、手で押さえて前後半分ずつ削っていく。
角材の時のように墨は付けないけど、まず8角形にして、出来れば16角、32角と徐々に丸に近づけていく手順は同じだ。
ただ今回は、7mm角の棒を6mmの穴に入れたい。削りすぎるとスポスポ緩くなってしまいダボの役目を果たさなくなってしまう。穴にグリッとねじ込むぐらいにしたいのだ。
となると、あまり「丸」を意識しすぎてもいけないってことだね。少々角があってもいいみたいだ。


8角形。
僕にとってはここまでが現実世界。この先は不思議空間が広がっている。感覚で削るんだ(早いか)。

完成~。キツめの時は、棒の端を鉋の木端面でしごけばOK(木殺し)。

午後からは新たな課題に入った。
ホゾを作る練習をするために、数種類のホゾ穴を作る。
まず皆にクリの角材が渡された。厚さ約1寸1分(33~34mm)で縦横は約500×60。こんこ厚さは、木工で最も標準的に用いられるサイズらしい。
これは製材されたままの状態だ。つまり汚れや帯ノコで挽いた跡が残っているわけで。つまりまた角材を削り出す作業ってことで 

目下のところ、やっとのことで第1・第2基準面を削り終えたぐらい。角材の異様なネジれを直したら指定の厚みに足りなくなりそう 
理想は30mmに仕上げたい。逆に限界は27mmということだ。
僕は今、27.5mm。キワドイ。じつにキワドイ