チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

初めてのナレーション

2022年06月20日 09時09分31秒 | 日記
「ハイ解説すればいいのね」
と軽く考えてスタジオに入った
目の前にマイクがある、ミキサーやプロジューサー他にスタッフ
原稿が渡された

比佐子流着物着付けの動画を作りそれのナレーション
動画を撮影中にモデルになった田中美咲の動きを傍で解説していたのだが、その声には外の音も混じっているので、改めてのナレーションという
「そうですか」
実に簡単に受け取っていたのだが事態はそうではない

渡された原稿は私が書いたものではなく、私の言葉を文字起こししてさらに簡略化したものだった
そのうえ動画を見ながら語るのではなく、ただその原稿を読むという、つまりそれがナレーション

「やったことないよ」
と言ってもみてもはじまらない
自己紹介が終わるとすぐ本番
「本番前三秒っ、さん、に、いち、はい」
「まず足袋からはきはじめます」
と声を張って語り始める

マイクに向かて、書かれた原稿を読んでいく
「ハイそこまで!」
「持っている原稿の紙の音が気になります、もういちど初めから」
「ハイ」
小学生の時の国語の時間のように、両腕をまっすぐ伸ばしてシッカリ紙をさえる
初回は緊張したいたのですらすらと読めたのに、二度目はこはぜをこはじと読んでみたり、濁音がうまく言えなかったりとしっちゃかめっちゃか

少し慣れたときふと気が付いた
自分の頭の中で着付けをし、其れに向かて話せばいいのだ
「原稿どりではなく、言い回し変わるかもしれませんがいいでしょうか?」
「勿論ですよ」

スラすらスラ
「すごいですねえ」
と褒めていただく

全ては自分の中にある、それを引っ張り出せばいい、こういうコツは生き方にも言えるなあ、なんて余裕

其れにしても「プロ」の方たちの仕事に対する厳しさと優しさを感じた時間だった
動画は7月発売
コメント
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