チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物が繫ぐもの 199

2019年08月01日 09時56分29秒 | 日記

八月朔日 八朔の日 更に新月

ここまで続くととてつもないパワーの溢れる日だと感じる

新月の瞬間は12時13分だそうだ

ぜひその時間に自分自身をより輝かせることをまるで動画のようにイメージ化しよう

 

さて八朔はなぜ特別?

本当は旧暦の八月朔日(今年は8月30日・しかも新月)が本当に祝いたい日

稲作の仕事も一段落し、秋の実りが豊かであるようにと豊作祈願を是の日する習わし

「八朔の節句」「頼も節句」ともよばれていた

行事は地方によって異なるが稲の初穂を持って田の神様、氏神様、お墓参りなどをする

その時白い着物を着るという習わしもあった

 

それは1590年・天正18年8月1日に徳川家康が江戸城に入城した記念に

その後ずっと8月1日は白裃を着用し各藩主たちが江戸城に上がったので、その白裃が庶民にも流行したようだ

古文書に「この日侯諸士、白帷子を着ぢて登城御礼あり」と書かれているのを見つけなるほどと思った

この日は祝日となり庶民は田の神様など一連の神亊を終わらせると親戚一同の酒盛り

 

またお稽古をしている人たちは師匠の家に白い着物を着てお礼周り

今でもこの習慣は花柳界に残っている

 

「おたの申します」「今後もよろしくお頼みします」

という言葉「頼み」は「田の実」という意味があり五穀豊穣をみんなで祝うということ

「オネガイシマス」ではなく「お頼みもうしあげます」と言葉に意味を正確に使いたい

 

特に関西地方にこの習慣が残っているのはどうして?

江戸時代はお米の産地が多かったということもあるのだろうか

いまでも京都祇園では「夏正月」と呼び正装で師匠の家を訪ね「おたのもうします」「おきばりやっしゃ」と扇が渡されていた

 

江戸城のお膝元東京でも芸者衆が白の夏衣をきてお世話になっているご贔屓筋に挨拶という習慣もかすかに残っている

今日は白い着物を着て氏神様にお参りしよう 12時13分を目指して

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