チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

2008年10月11日 16時56分16秒 | 日記
亡くなった尾形拳さんの書は味があって
まるであの笑い顔のようだ
いい役者でしたね
大好きな役者
特に「梅安」
追悼番組でぜひ見せてほしい

さて
昨夜大和古流の御当主友常貴仁さんが
「墨を六時間摺って書を書いたけど、其の墨の色をみてほしいねえ」
とおっしゃる
六時間も墨をするなんてチャコちゃん先生の脳には無いのでたまげた
それで
早速墨を摺ってみた
ただし二時間
それもサスペンスドラマを見ながらだから態度悪い

それでも墨がとろりとして按配よさそう
丁度新しい本にサインを30冊頼まれていたので
届いたばかりの筆を下ろして取り掛かる
この筆ミンク
友禅師が使う筆だよ

今度の本は軽いので万年筆のサインと決めていたが
二時間摺った墨で書くといやはや我が字もまんざらではない
第一確かに色がいい

書は
彼の女流書道家矢萩春恵さんに教わったのだが
長続きせず、友だち関係という甘えもあったようだ
それではと
女優の佐藤友美さんと男性書道家の所に通い
それも「王義之の蘭亭叙」を一回書いて終わり

そういえば
其のときも一時間は必ず墨をすった

というわけで
墨、硯、筆、紙はプロ並みのものを所有
しかししかししかしだ
字は一向に上達しない

何を持って上達というかといえば
はやり美しさと何か響くものがほしい

父はいつも書
手紙はもちろん
裁判所の書類も墨をすって筆で書いていた
しかし下手
周りの方々は
「味がある」
と優しく言ってくださっていたがーー。

チャコちゃん先生のは
味ではなく勢いを感じるといってくださる

きっと言いようが無いのであろう

墨をする行為は
「己が宇宙と一体になること」
と男先生はおっしゃっていた

テレヴィなど見ずに集中しないと
墨をする意味も無いーーということ?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする