何でも実習生の実習日誌

電子工作、模型スチームエンジン工作など、何でも工作が大好きです。
手持ちの工作機械は卓上ボール盤だけ、全て手作りです。

やっぱりダイオード・ダブラーの方が良いみたいだ

2018-06-06 20:24:30 | 電子工作


2018/06/05(水曜日) 晴れ


SDRドングルで短波放送を受信するためのコンバータを工作しようと頑張っているところだ。
今から一年ばかり前にも同じようなコンバーターの工作をしていた。
その時は120MHz~130MHzのVHFエアーバンド超再生受信機で330MHz付近の
UHFエアーバンドを受信してみようとしてコンバータを工作したのだが短波放送も受信する
ことはできた。
ただし、コンバータの局部発振回路(LOC)はコイルとコンデンサを組み合わせた自励発振で
発振周波数が不安定で使い物にならなかった。
(結果的にはUHFエアバンド用の超再生受信機を工作してしまった。)

今回はジャンク箱の中から出てきた10MHz水晶発振子を使った実験の延長としてLOCを
水晶発振方式としたコンバータを作ってみることにしたというわけです。

    (以上前置き・・・・(相変わらず前置きが長いねぇ))

10MHz水晶発振子で発振した50MHzを更に2倍にして目的の100MHzを得るように
しているが、この2倍方式にはいろいろな方法があるということだった。
共振回路での逓倍方式、両波整流で得た半波出力を合成して2倍にするダブラ方式、などなど
それらを実験してみたが結果的にはダイオードで両波整流をする「ダイオード・ダブラ」が
いいみたいだ。

発振回路やダブラ回路にはトリマコンデンサを多用している。
(回路定数がいい加減なので抵抗値やキャパシタンスを可変にして何とか調整している。)
使用しているトリマコンデンサは小型で安くて便利なのだが耐久性は低いみたいだ。
調整を繰り返しているうちに回転部分の接触不良?が発生して調整ができなくなってしまうのだ。
何度も交換するので予備が無くなってしまった。
そこで仕方なく重い腰を上げて東京まで出かけてきた。

いつも行く部品やでコイルボビンを仕入れてきた。
10MHz水晶片もあった。 わずか155円だった!
その他不足していた抵抗器やコンデンサ、トランジスタ、コネクタなどを買い足してきた。
ジャンク部品を減らすつもりで始めた工作だが、逆に部品が増えてしまった。



今まで10MHz水晶片は一つしかなかったのでダイオード・ダブラ用とアクティブ・ダブラ用で
共用していた。 実験のたびにいちいち半田付けを外して付け替えていた。(貧しいねぇ・・・)
これからはそれぞれに取り付けたので実験が簡単にできる。


発振波形の確認にはPCオシロスコープを使用する。


スペクトラム確認には「簡易スペアナ(NWT-4000)」を使用する。



さてこれからが本番だ。 (今までは前置きの゛追加の前置き"だった。 長い前置きでごめんなさい。)


本番その1、 先ずダイオード・ダブラーによる100MHz出力の確認から。

水晶発振回路の出力。 これは50MHzだ。



180度位相差の50MHzを取り出すコイルの波形。 
オシロのプローブを当てると波高値は大きく変化してしまう。
だから実際の値はわからない・・・・



バッファアンプを経由した100MHz出力波形。 
コネクタには何も接続されていない。(無負荷状態)
1.5Vpp近くもある。 オシロのプローブを当てているので本当の値はわからないが・・・



出力端子(コネクタっ出力)を50Ω抵抗器で接地したときの波形。 半分以下に低下する。



本番その2、アクティブ・ダブラーによる100MHz出力波形を見てみると


水晶発振回路の出力波形。 



180度位相差の50MHzを取り出すコイルの波形。 
トロイダルコアにトリファイラ巻したコイルで取り出した。 波形はきれいだ。



アクティブ・ダブラー(トランジスタ2石による両波整流波形を合成した)の出力。
コネクタは開放状態。(無負荷)
出力は大きいが波形は乱れている。



コネクタ端子(出力)を50Ω抵抗器で接地。
出力は1Vppをちょっと超える。 このままNWT-4000に入力するのは過大すぎるかな?



さぁ、これからが本番中の本番、

ダイオード・ダブラーとアクティブダブラーの100MHz出力をNWT-4000で観測してみた。


(1) ダイオード・ダブラー100MHz(フィルタ無し)。
    NWT-4000のスキャン範囲 35MHz~2GHz。

750MHz以上にはスプリアスはほとんど見られない。    



(2) 上記条件で3Pフィルター(100MHz)を通過させたスペクトラム。



(3) スキャン範囲を35MHz~500MHzに狭めたスペクトラム。



(4) スキャン範囲を35MHz~200MHzに狭めたスペクトラム。





(5) アクティブ・ダブラー100Hz(フィルター無し)
    NWT-4000のスキャン範囲 35MHz~2GHz。 

全体にわたってスプリアスが出ている。 高い周波数は出力も大きい。



(6) 上記条件で3Pフィルター(100MHz)を通過させたスペクトラム。



(7) スキャン範囲を35MHz~500MHzに狭めたスペクトラム。



(8) スキャン範囲を35MHz~200MHzに狭めたスペクトラム。




この結果からみるとやっぱりダイオード・ダブラーで100MHzにした方が
スプリアスが少なくて良い。
ただ依然として50MHzが大きく残っているが、これはどうしても消えないから
このままにして次に進もうと思っている。

さぁて、秋葉原でコネクタも仕入れてきたから次はケースを作って基板を収めよう。
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2 コメント

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局発 (JANJAN)
2018-06-07 11:53:54
多少スプリアスが有っても、コンバータの頭に30MHzのLPFと後に80MHzのHPF入れれば問題なく動きますよ。フィルターは2段で宜しいようです‼
以前はもっといい加減なコンバータを作ってました (実習生)
2018-06-07 21:43:32
JANJANJANさん、こんばんは。
そうですよね、以前作ったコンバータは自励発振のLOCで発振状態は
HDSDRでスペクトラム?を見ただけで短波を受信できましたから、
今度のはそれから比べればはるかに上等のはずです。(笑い)

今日は水晶発振LOC基板を収納するケースを工作しましたが、
ちょっと小さく作り過ぎ・・・明日また修正しなくてはなりません。 やれやれです。

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