発毛治験報告書

あれから5年。ついに「禿」として生きていく覚悟を固めた不惑男の徒然。

嫌われ松子の一生

2006年05月02日 | 甘辛シネマ道場破り

★★★★☆

 「原作と映画どっちが良いか論争」、原作が有名な作品であればあるほどよく議論されることである。山田宗樹による小説を読んで、その後で中島哲也の手掛けた映画を観て、そのどちらも素晴らしい作品であったことを最初に述べておく。その上で、この映画は小説の「嫌われ松子の一生」とは似て非なるものだと言わざるを得ない。これは「小説・嫌われ松子へのオマージュ」作品と表現するのが正しい。

 オープニングのタイトルが「風と共に去りぬ」のパロディであるところから、スカーレットオハラのように「一人の自立した奔放な女性」として松子を表現し ようとしたことがわかる。また、「幸せを与える側」の女性にした上でエンディングにおいて松子を救済したところなども、中島監督が松子自信に惚れ込んだからこそなせる業だったのだと思う。この作品に対する監督の愛情の深さが随所に見られる佳作であった。下妻物語の監督だから、一級のエンタテイメント作品になることは最初からわかっていたが、さすがである。

 しかしながら、小説を読んでいた人がこの映画を観て満足できるかと言えば、そうは思わない。松子への愛情が深すぎる余り、大切なポイントが欠落しているのだ。ネタバレになるので詳細には触れないが、小説にあって、映画になかったもの、それは「絶望」である。映画の松子は「絶望」していなかった。小説では、松子の絶望があったからこそ、最期を迎える日の「一瞬の希望」が鮮明に浮かび上がり、この物語にメリハリがついていたのだ。ストーリーとして物足 りなさを感じるのはここが原因であろう。

 私も小説に対して思い入れが強いので、随分と踏み込んだ内容になってしまった。この作品は小説も映画も必ず鑑賞するべし。 後悔はしない。


使用前

2006年05月02日 | 治験ドキュメント
 抜け毛が目立つようになった。治験薬は欠かさず使い続けているのにも関わらずだ。一体どうしたことだろう。気になって調べてみた。私は戌年なので、まず犬の換毛期(毛の生え変わり時期)について調べてみた。予感は的中した。春と秋が犬の換毛期ということらしい。私にとって今は抜け毛が目立つかわりに、発毛の勢いも増している時期ということだ。治験もクライマックスを迎え断末魔の叫びの如くラストスパート真っ只中なのだ。
 後頭部の白い部分の光沢がなくなっただけではない。報告が滞っていたが、額の生え際にも無数の産毛が嬉々としてひしめき合い、額から後頭部にかけて微妙に透き通って見えた白い頭皮も、今や肉眼では捕捉不可能である。
 とは言いつつ、しばらく写真公開もないのに、増えた増えた・もっさもっさ生えてきた、と述べたところで、所詮『テレクラとか出会い系で「私は沢尻エリカに似ているとよく言われる」と言われるようなもの』とお思いかもしれない。確かにその通り。しかし、後頭部の写真を撮るということはなかなか難しいのだ。気合入れて三脚なども準備しなきゃならないのだ。まあ、でも写真がないと読者のみなさんはきっと納得しないと思うので、頑張って撮ってみようかと思います。近日中にアップします。今回は、比較する上で重要なので、治験前の写真(近似値-α)をアップしておきます。