KORRDET ロボカップの道

チームKORRDETのロボカップジュニア関連で活動していることについて書いてます。

KORRDETの(一昔前の)技術 キッカー

2014-08-18 12:40:23 | ロボット活動

こんにちは

今日はKORRDETの一昔前の技術の紹介です。

キッカーについて紹介します。


実は海陽学園ロボット部では昨年までキッカーを作り、公式戦で実際に使ったことはありません。

じゃあ、作ったことはあるのかというと僕が学校に入学する前に作ったと思われるキッカーの部品がありました。

しかしロボットには搭載されておらず作りかけで途中で断念したようです。


なので本格的にキッカーを作るのはKORRDETが初めてです。

キッカーを作り始めたのはロボカップジャパンオープン2013のあと、まぁ昨年の6月頃です。

もちろんキッカーを見たことはなかったので仕組みを理解するまでが大変でした。

ネットで調べると(まずはスノーボードのキッカーが出てくるのですが)ばね型、ソレノイド型、空気圧型、モーター型の4種類がありました。

電子回路の知識があればソレノイドを使ったほうが威力が高いことはわかっていたのですが、なんせ当時はコンデンサの名前ぐらいしか知らないときでしたから、われらがキャプテン稲垣と相談してばね型でチャレンジすることになりました。

ネットのばね型キッカーの写真を参考にして作り、KURU-MIRAさんのアドバイスをもらってできたキッカー第一号がこちらです。

こちらの写真はロボカップ2014東海ブロックのあとの写真です。
コードやら部品やらでわかりにくいですが、写真中央下にある棒3本がボールを押し出すピストンです。近くにあるスペーサーなどはピストンを固定しているものです。

そのピストンから糸が伸びていて立っているスペーサーの周りをぐるっと反時計回りしてモーター近くのクランクについています。

クランクの部分を拡大した写真がこちら


2つのアームが取り付けられています。
糸がついているほうのアームは棒に固定されていません。もうひとつのアームは棒に固定されていてモーターが回ると一緒に回ります。

さてどのように動くのか。

①チャージ
まずモーターが回ると固定されているアームも回ります。
糸がついているアームはピストンに引っ張られています。(このときピストンは輪ゴムに引っ張られボールを蹴った後の状態になっています。)
固定されているアームが回るとこれに糸がついているアームが押されチャージされます。
チャージの終了は固定されているアームが糸のついているアームを押した半周後にスイッチが作動しストップ。
これでチャージ完了です。

ここまではプログラム制御ではなくすべて電池直結なのでチャージ用プログラムは必要ありません。

②キック
ボールをキックする瞬間が来るとプログラミングでモーターを回す指示をします。
モーターが回ると固定されているアームも周り、それが糸のついているアームを押します。
糸のついているアームは輪ゴムで常に張力が働いているので少しでも回ると糸がついているアームだけ張力により回ります。
これによりピストンが押されボールをキックできるわけです。

このキッカーは電気エネルギーと力学的エネルギーをうまく利用したキッカーです。

言葉での表現が物凄く難しいのですが動画がなかったので頑張って言葉で表現しました。
ちなみにこのキッカーは前にも紹介しました。
こちらを参考にしてください。
マイクロスイッチとプッシュオフスイッチ
プッシュオフスイッチを利用したキッカーの実験成功!

このキッカーが一つ目です。

(今回は長いですがまだまだいきます!)


さて二つ目は改良版、根本は一つ目と同じですが仕組みを変えました。
一つ目のキッカーは欠陥がたくさんありました。
・糸を縛るのが物凄く大変
 意外とすぐに糸が切れます
・糸が伸びることが多く威力半減
・ギヤボックス内の空回り・破損多発

これらの問題点を変えたキッカー二号機がこちら


まずコンパクトになっています。
一号機との決定的な違いはピストンを引く方式から押す方式に変えました。

動画はないですが画像があります。チャージしている様子がわかります。





真ん中のピストンが押されています。
最後の写真がチャージ終了の写真です。

つまりモーターのアームでピストンについている板を押すんです。
これで糸が伸びる心配や切れる心配がなくなりました。
またギヤボックスには遊星ギヤボックスを使っているので全然歯が欠けません。
おかげで修理費¥0です

で、キックするときは一号機と同じようにプログラムでちょっとモーターを回してやれば・・・

ガン! と大きな音を立てて打ち出します。

しかしこのタイプのばねキッカーは設計がとても大変でした。
遊星ギヤボックスがただでさえもデカかったので設置できないかと思いましたし、センサの配置にも大きな影響が出ました。
(重量もダイセンロボサイトギヤモーターよりも重い)

僕は中学生のときわれらがキャプテン稲垣と同じハウスで海陽祭の演劇の大道具のリーダーとして設計や組み立てしているのを見ていましたが、あんなに苦労して設計するのは初めてです。

でもおかげでGcraudさんに「工作技術が高い」と褒めていただけたのでよかったです
(ありがとうございます!!)

さて、こんなにいい出来栄えなのに欠点がまだあります。
・重いし場所とる
・モーターは強かったけどアームはもろかった(試合は何とかいけたけど、試合後ひびが・・・)

前者はしょうがないし、後者は技術があればアームを作れますからね。
なんとかなります。


長々となりましたが、KORRDETの一昔前の技術、キッカー編を書きました。
ぜひ参考にしてください。

日本大会予選4位敗退のチームでも持ってる技術はたくさんあります!
(ほんとはもっと自身を持って言いたいけど・・・)

今後も少しずつですが更新していきますので、よろしくお願いします。


では、また今度!


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