久しぶりに朝寝坊する。意識的に起きなかったのだが、遅くおきるとやはりずいぶん一日が短いようにも思う。よく寝ることが出来たので頭にはいいのかもしれないが、なんだか少し腰が痛い。まあ、のんびりという感覚からすると、これはこれでいいとは思う。何にもない一日なんて、確かに最高の贅沢だ。これが退屈ならしょうがないけれど、やることはたくさんあって何もしなくていいのだ。やはり、贅沢なんだなあ、とかみ締めるしあわせだ。
遅くおきたので散歩に出ると既に暑い。曇っているので日光の圧力はないけれど、気温の方が上がっているようだ。時々少しぱらついたりして、はっきりしない天気だ。台風とやらの影響だろうか。
天気予報を見るのは、ピーター・フランクルにとっては時間の無駄だそうだ。そうまでして時間のやりくりをすべきかはともかく、確かに周りの人がたいてい見ていて知っていることである。聞けば済むことをわざわざ調べるという時間はもったいないのかもしれない。僕は時々百姓もするので、まったく見ないわけではないけれど、そういう考え方は好きなので、フランクルに倣って天気予報を見なくなってしまった。しかし散歩にでる前にそういう情報がないというのは、やはりどうにも都合が悪いのかもしれない。二度ほど雨にうたれて、汗と一緒になってけっこう濡れてしまった。まあ、あとでシャワーを浴びるのでいいか、という気分で予定通りの散歩は楽しんだ。降るんならじゃんじゃん降ればいいのだ。
最近はカロリーをそれなりに計算しながら食べているのでものすごく少食に過ごしているのだが、先日のドカ食いがたたってまた体重が増えてしまった。まあ逆リバウンドがあるので元には戻るのだけれど、なんだかまどろっこしいと感じてきたので、昼食は抜くことにした。今はちょっとした停滞期で、一日に1500キロカロリーに保っても、着実に減るとは限らない日が増えてきた。体の方が効率よくなっているのかもしれない。勝手に機能しやがって、迷惑な話だ。そういうわけだから、こちらだって対抗しなくてはならない。運動もしているのでまったくぬいてしまうと低血糖をおこして、なぜだか顔の筋肉がこわばったり、なんだか思考力が低下するので、困ったときの豆乳様にご協力をもらって、野菜ジュースとともにごくごく飲んだ。これでかなり楽になって、特に何も欲しくない。午後はゆっくりネットの閲覧をしたり、読書して過ごした。
日曜なので新聞には書評がある。養老さんの文章があって嬉しかったのでアマゾンで注文するが、ふと思い立っていろいろ調べているうちに、どんどんリストが増えてしまう。僕はプライム会員なのでついつい軽々しく注文しすぎて、最近はまた破綻状態になりかけているのでカートの方に保留していたのだけれど、あっという間に30冊ほどたまってしまう。いかんいかん、ということでその中から5冊だけ選択して注文する。欲望には限りはないが、財布には限りがある。買う本の9割は物理的に読まない。本は生ものなので買っておかなければならないのだけれど、やはり破綻してまでは買うわけにはいかない。世の中というのは厳しいものである。
テレビを見ると「エリカ様」という現象があることをはじめて知った。僕はA水君のお陰で「パッチギ」を見てすっかりエリカ様に陶酔してしまったので、けっこう笑ってしまった。海外ではジュリア・ロバーツなんかが性格の悪いので有名だが、これだけ機嫌が悪いと逆に天晴れだ。ずいぶん前だがゴルフの岡本綾子がキレたり、定岡投手や松坂投手がキレているのを見たことがあるが、スポーツ選手なら良くて芸能人が駄目ということはあるまい。有名人になると、いろいろ煩わしいことも多いのだろうし、だいたい性格が悪い人の多い世界でみんな我慢しているのだろうと思う。
「クローズド・ノート」という小説は、巷間ではずいぶん評判がいいと聞いている。俄然映画を観てみたくなった。あとで涙ながらに謝ったそうだが、そんなことしなければもっと良かったのに…。ちょっと残念だが、それでも「エリカ様」はやっぱりいいなあ、と思った。
ゆっくりついでに温泉にでも行こうかと思っていたことを忘れていた。まあ、休みだから何かをしなければならないということではない。つれあいも温泉嫌いだし、他人の嫌がることはしてはいけない。温泉で汗をかくのも散歩して汗をかくのも、違うけれど結果は一緒なので、また夕方歩いた。腹が減っている時に運動すると、不思議と飢餓感が緩まる気がする。ダイエットしている人にはお勧めである。僕だけの特異性が無ければいいのだが…。