カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

古い歌がいつまでも古くならない。新しく歌い継がれるとは

2020-05-15 | 音楽

 BSのカバーズという番組で、松本隆の特集のようなことをやっていた。もともとこの番組は楽しみにして観ているが、これはちょっと特別感がある。もともと松本隆はたくさんの詩を書いているし、そうしてその曲自体がヒットしたというのがごまんとある。いわゆるこの番組のもともとの常連さんである。でも本人が出て、自分の作った歌のオリジナルの歌手以外の人が、また歌うのを見て、何を思うのだろう。
 松本隆は作詞家として有名だけれど、伝説のバンドである「はっぴいえんど」のドラマーだったことでも著名である。このバンドは日本のロックの創始者的な存在であって、僕らの子供のころに、すでに伝説だった。ですます調でロックだというのが新しいといわれていた。当時の僕らからすると、はっぴいえんどの曲はフォークソングみたいだったけど、まあ、ロックも幅が広いしな、ということで納得するよりなかった。しかしまあ、すでに歌謡曲で松本隆の名は知れ渡っており、後で聞いて知ったのだが、そのように松本が売れたことで、仲間たちが歌謡界に参入してきたのだということだった。日本のロックの垣根を超えた存在であることが、その後の日本の歌謡界にも、大きく影響を与えたわけだ。
 でもまあ、僕が本当に松本隆に注目したのは、大瀧詠一の存在からである。多少歌謡曲を馬鹿にして粋がっていたようなところがあるロック少年の、考え方を根本的に変える力を大瀧詠一から受けたのであった。そしてその曲の多くは、松本の詩で構成されていた。それまで曲に詩がついていることに何の興味も無かったが(だいたい英語も分からないのに洋楽中心で聞いていたし)、詩にも意味があることをなんとなく知ったというか。
 僕の子供のころは、歌謡曲の詩の多くは阿久悠だった。それはちっとも悪いことではなかったが、確かに松本隆の詩は、それまでとはなんだか違う感じはする。それがモダンかどうかまでは分からないが、いま改めて聞いてみると、確かにそんなに古くなっていない。都会的なのかというと、そんなことは分からないが、それなりに普遍的なのかもしれない。
 さて番組は、二週にわたり放映された。宮本浩次もエライザも良かったし、翌週の氷川きよしも、藤巻良太も良かった。要するに誰が歌ってもいい歌はいいということなんだろうか。
 しかしながら、やっぱり聖子ちゃんや、大瀧詠一というのは、僕らの青春ソングなんだな、とも思いなおしたわけで、歌というのは、若いころに聞いていた影響というのが、一番大きいのかもしれないと、改めて思うのだった。当たり前の結論で申し訳ありません。
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