カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

結局ミステリのような物語   ストーリー・オブ・マイ・ワイフ

2024-05-29 | 映画

ストーリー・オブ・マイ・ワイフ/イルディコー・エニェディ監督

 これからカフェに入ってきた女性と結婚する、という冗談のような賭けをして、実際には行ってきた女性が美しかったのでプロポーズしてそのまま結婚に至る男女の物語。始まりはそのようなきっかけだったが、男は長期に家を空ける船長さんで、不在の時に浮気をしているのではないか、と悩まされることになる。妻は美しい女性で、さらにミステリアスなところがあり、夜な夜な外出し、何を考えているのかよく分からない。しかしながら愛しているとは言うし、セックスはしている。
 船長は自分も浮気はするし、しかしコントロールできない妻の行動に悩まされすぎて苦しむ。終始この船長である男目線で物語は語られ、妻のことが分からない男のイライラをずっと見せられることになる。尺も長いので、いったいこのわがままな男というのは、何なのだろう? と思わせられるのであるが、いや、物語は実際はそうではないのかもしれない。
 監督さんは女性のようで、この一種の苦しみの物語を男への復讐のために作ったのではあるまいか、とさえ思ってしまった。しかしながら真相はたぶんそうではなく、これも女から見ると、単に馬鹿な男の話ではなく、女性の深い愛の話なのかもしれない。ちょっと身勝手なのだが、そういうものなのかもしれない。
 演じている女優さんは美しい人だとは思うが(個性的だが)、僕も同じような立場になると、やっぱりごめんだと思うかもしれない。それとも、やはり抗えないものなのだろうか。船長さんとしても、必ずしも有能だとは思えない行動をとるので(結果オーライに見える)、さらに訳の分からなさはある訳だが、本当に観たとおりの話だったのか、なんとなく自信が持てなくなってしまった。最終的にはファンタジーのようにも感じる。男女の恋愛の駆け引きというのは、やはり男目線では、足りない事ばかりなのであろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする