カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

夏は楽しかったのに

2023-08-29 | 雑記

 年を取ると夏の暑さはつらいばかり、という気がする。外はいい天気なのに、日差しの強さに気が滅入る。実際に外に出ると、苦しい。車に乗ると、拷問めいている。いちおうクーラーが効いてきて汗が引く前に、目的地に着いてしまう。そうして着いても、玄関までが、やけに遠いのである。
 人と話していると、暑いですね~、と当たり前の会話がいつまでも続く。皆そのつらさを共有したいのだ。何もかもやってられない。仕事も早く切り上げてやめてしまいたい。会議もほどほどで済ませようじゃないか。もう帰ってビール飲んでもいいんじゃないか。
 そういう訳で、クーラーの利いた場所での夜の時間を、ひたすら待つのみである。
 しかしながら、子供のころにはこんな暑い毎日でも、なんだか楽しかったかもしれないな、とは思うのである。あれはいったい何だったのだろう。暑いのに外に遊びに出ていた。暑さ自体は、やはり苦しくなかった訳ではない。暑いなあ、とだらけた気分になっていたこともあったとは思う。でも坂道を登ったり、川を下ったり、あちこちわき道にそれながら、外の世界を満喫していた。虫に刺されて、ぼりぼり掻いて、それでも藪をかき分け虫を探したりした。それを取って、いったい何をしてたんだろう。多くの虫や魚や鳥を取ったが、多くはただ殺してしまうだけだった。そういう殺生を重ねることが、子供としての使命だったのだろうか。
 スイカを食べたりキュウリを食べたりトマトも食べた。冷やしてあると最高だが、特に冷やして無くても食べた。水分を補給してたのだろうが、そんな意識は特になかった。水も飲んでいたし麦茶も飲んでいたしサイダーもプラッシーも飲んだ。そうしてビニールに入った氷アイスをよく食べた。駄菓子屋なんかでは30円とかだったっけ。すぐに50円になったり値上がりはしたが、いわゆるアイスクリームよりも安価で、しかも氷の方が長持ちして、いつまでも齧っていた。あれは確かに夏の至福だった。今もやりたいわけでは無いのだが……。
 結局体力があったのだろうな、ということなのであろう。単に筋力をさすものではなく、精神的な無知による体力。好奇心による体力。そういうものが、湧き出るようなイメージがある。いつまでも若いというのは、つまるところ、そういう事なのであろう。
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